【2025年8月更新】IgA腎症と生命保険の最新審査ポイントと選び方｜通過率・費用・備え方の実践例

IgA腎症は進行性の腎炎で指定難病ですが、2025年は通常型・引受基準緩和型生命保険ともに加入の可能性が現実的となっています。背景には①日本国内の26社中14社が腎疾患の審査基準を緩和したこと、②AI医務査定によるリアルタイムの腎機能値判定導入（再検査依頼率が約40％→15％へ低下）、③新薬シベプレンリマブ承認など治療成績向上への動きがあり、審査に挑戦する価値が以前より格段に上がりました［(参考記事)］。

2024年のKDIGOガイドライン改定により、腎疾患の重症度評価はeGFR・クレアチニン・尿中アルブミン（ACR）の三本柱になりました。とくに尿蛋白1g/日未満の患者は“低リスク”とされ、従来に比べ一般型生命保険の査定ハードルが大きく下がっています。リスク評価・経過観察の考え方など詳細は(慢性腎臓病（CKD）の評価と管理の新基準｜KDIGO 2024ガイドライン解説)も参照ください。

最新の調査では、**緩和型終身保険（死亡保障500万円・終身払）**の月額保険料は30歳男性で約3,900円、30歳女性で約3,450円（主要3社平均）。通常型に通れば同じ条件で月2,600円台となり、差額は明確。公的遺族年金で不足する保障額は子ども1人家庭で月約8.5万円。不足分を補うには死亡保障1,000万円を目安にライフプランを検討しましょう。

主要保険会社の腎機能審査は①eGFR（糸球体濾過量）、②血清クレアチニン、③尿蛋白（ACR）、④血圧、⑤HbA1cの5項目。eGFR55以上かつ尿蛋白1g/日未満であれば、通常型で承諾可能な会社は7社に増加。対策として健診結果を正確に書類化すると通過率アップ。ステロイド服用中や直近1年で糸球体濾過量10％以上悪化なら緩和型でも特定疾病不担保条件が付きやすいので要注意。

高額療養費制度の上限は2025年も据え置き（一般世帯：月57,600円）が決定。一方で、**CKD患者の透析導入率は10年で22.8％→24.5％**へ上昇（日本腎臓学会統計）。透析後の生活コスト（交通・食費など）は月5万～8万円とされ、医療費以外の資金対策もあわせて検討が必要です。

コスト重視ならまず通常型申込、その後に緩和型や特定疾病不担保付き一般型との比較が基本ルート。不担保付きはIgA腎症が原因の保障を一定期間除外するぶん保険料が一般型に近い水準におさまり、5年後など経過で付帯解除も可能。保障厚め×価格控えめならバランス型が狙い目です。

例えば29歳女性（eGFR63、尿蛋白0.4g/日）はA社の特定疾病不担保付き通常型＋B社緩和型の両方を申し込み、A社は不担保5年条件で承諾、B社は割増15％で承諾。必要保障額800万円を月3,100円で実現し、5年後A社の不担保解除予定。オンラインFP相談により最短3日で書類作成から手続きまでワンストップ支援。

・治療歴や入院歴をあいまいに記載するとカルテ照会で不一致になり否決リスク大。 ・主治医の診断書を2024年様式で揃えないと追加提出になる。 ・薬剤中止・変更の記載漏れで“継続治療”扱い→余計な割増リスク。 事前にFPや専門相談で書類をチェックしておくと安心です。

2025年はAIによる医務査定の精度向上と、ワイド団信（銀行・ローン系保険）のノウハウ拡大により働く子育て世帯・単身世帯にも審査突破の道が広がっています。通常型申込→緩和型／不担保型の比較、事前FP相談という手順を踏む人が急増し、家計設計の透明性が上がってきました。