【2025年8月更新】糖尿病でも入れる生命保険の選び方|審査と保険料の目安(個別相談可)
更新:

執筆者河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)

糖尿病 生命保険
引受基準緩和型
無選択型 保険
HbA1c 基準
告知義務
保険料 目安
高額療養費
目次
はじめに:糖尿病でも“入れる”は増えている
糖尿病があると生命保険は難しい——多くの方がそう感じます。しかし、最近は 引受基準緩和型 や 無選択型、通常型の 特別条件付き など、持病に配慮した商品が拡充し、選択肢は確実に広がっています。生命保険市場全体でも第三分野(医療・がん・介護など)の年換算保険料は伸びが続いており、保障ニーズの拡大が数字にも表れています。(生命保険の動向 2024年版)
一方で、公的医療保険ではまかないきれない自己負担(差額ベッド代・先進医療・収入減など)は残ります。まずは「何に備えるか」を明確にし、通る可能性の高い順で現実的に積み上げていきましょう。
まず決めるべき“優先順位”
- 1家族構成と貯蓄額から、死亡保障の必要額(葬儀費+生活費の不足期間)を先に見積もる。
- 2医療費は高額療養費制度で上限があるが、差額ベッド代・食事代・先進医療・通院費・付添い費は自己負担になる点を可視化する。
- 3働けないリスク(長期療養・合併症)に備え、収入保障や就業不能の要否と開始時期を検討する。
- 4加入可否の目安から、通常型→緩和型→無選択型の順で審査を試し、通った選択肢の中で最適化する。
- 5保険料は“家計の固定費化”を避けるため、家計全体の1〜3%を上限目安に配分する。
加入しやすい保険タイプの違い
持病のある方向けに設計された保険タイプの要点です。各社の引受基準や条件は異なるため、資料で細部まで確認しましょう。
- 通常型+特別条件付き:通常型の審査に挑戦し、糖尿病や合併症を不担保(対象外)・保険金削減・割増保険料などの条件と引き換えに加入が認められる形。将来の条件見直し(解除可否・期間)も要確認。
- 引受基準緩和型:告知項目を絞り、該当がなければ加入しやすい。保険料は割高で、商品により待機期間や支払削減期間が設定されることがある。近年は初年度から満額支払いのタイプも見られるが、約款で必ず確認を。
- 無選択型(告知不要):健康告知なしで加入可。保険料はさらに高く、契約初期の病気による支払い制限や保障額の上限が設けられるのが一般的。最後の選択肢として活用。
- 少額短期保険(ミニ保険):保険金額は小さいが、糖尿病に配慮した商品が存在する。1年更新が多く、年齢上昇とともに保険料が上がる点に注意。 具体的な商品群・名称の一覧を把握するには、患者団体の整理ページが便利です。(糖尿病患者でも入れる可能性のある保険一覧)(日本IDDMネットワーク)を参照し、候補を洗い出して比較しましょう。
審査で見られるポイントと準備物
糖尿病での審査は、総合点で判断されます。会社ごとに見方・閾値は違いますが、共通して重視されやすい要素は次の通りです。
・型と発症年齢:1型か2型か、発症からの経過年数。
・治療状況:インスリン使用の有無、経口薬の内容、服薬アドヒアランス。
・コントロール状況:直近のHbA1c、空腹時血糖、体重・血圧などの推移。
・合併症:腎症・網膜症・神経障害・足病変などの有無とステージ。
・直近の入院・手術歴:時期・原因・再発可能性。
・他疾患:高血圧・脂質異常症・心血管・脳血管など併存疾患。
用意しておくと審査がスムーズです。
・直近1年の健診・採血結果(HbA1c・eGFR・尿蛋白など)
・おくすり手帳(用量・変更履歴が分かる)
・主治医名、通院期間、既往歴の概要
告知は正確・誠実が大原則です。告知義務 に反すると、支払い拒否・解除のリスクがあります。迷う点は募集人やFPに相談し、記載根拠(検査日・数値・指示内容)を控えておくと安心です。
この数値なら“通常型”はいけますか?
2型で内服のみ、直近のHbA1cは6.8%。入院歴なし・合併症もありません。通常型に挑戦する価値はありますか?

十分に検討余地があります。まず通常型で見積り・審査を出し、難しければ同条件で緩和型の同時見積りを。複数社で“記入内容を揃えて”相見積りすると、通過率と条件の比較がしやすいですよ。
保険料の目安と設計例(相場観)
相場は年齢・性別・治療状況・契約額で大きく変わります。以下は30代の一例イメージです(参考レンジ、実際は見積りで確認)。
・医療保険(日額5,000円/終身・緩和型):月2,000〜3,500円程度。先進医療・入院一時金などの特約を足すと+数百円〜。
・死亡保険(逓減しない定期型・緩和型・500〜1,500万円):月3,000〜9,000円程度。終身型や無選択型はさらに割高に。
・就業不能(緩和型・給付月10〜15万円/免責60〜90日):月2,000〜4,000円程度。
家計の月予算別イメージ(医療+死亡の基本セット):
・プランA(月3,000円前後):医療(入院5,000円)最小限+死亡(300万〜500万円・定期)。
・プランB(月6,000円前後):医療+先進医療+死亡(1,000万円・定期)。
・プランC(月1万円前後):Bに収入保障(就業不能)または入院一時金を追加。
保険全体では医療・がん等の第三分野が拡大基調にありますが、契約の“中身”は各家庭で違います。最新の市場概況は(生命保険の動向 2024年版)も参考に、必ず個別見積りで比較してください。

通るかどうかで悩み続けるより、まずは候補を出して同時に見積り・審査。通った選択肢の中で、家計と保障のバランスを丁寧に整えるのが近道です。
見分け方の要点:ここは必ずチェック
・待機期間/支払削減期間:契約直後の病気入院や病気死亡に制限があるか。期間と対象を約款で確認。
・不担保条件:糖尿病・合併症が対象外か、いつまでか。解除可否の基準(年数・再審査)も聞く。
・割増保険料:何割増・何年間か。解除の条件有無。
・特約優先度:先進医療、入院一時金、通院、三大疾病一時金、保険料払込免除など。重複保障にも注意。
・更新タイプ:短期更新は年齢で保険料上昇。終身型との併用で生涯の負担を平準化。
申込〜成立の段取り(実務)
- 1候補商品を3〜5つ選び、同一条件(年齢・金額・特約)で相見積りを依頼する。
- 2告知書は最新の検査結果・おくすり手帳を手元に、事実に沿って一貫性を持って記載する。
- 3必要に応じて主治医に“事実確認のための簡単な所見”をお願いし、記載根拠を揃える。
- 4特別条件の提示(不担保・割増・削減)は“書面で”内容と解除可否を確認する。
- 5引受不可なら、数値改善(HbA1c・体重・血圧)と経過観察の期間を置いて再申込 or 他社へ切替。
通らなかった時のリカバリー
・同条件で別会社へ:引受姿勢は会社ごとに違います。A社×でもB社○は珍しくありません。
・時間を置く:急性期・治療変更直後は不利。3〜12か月の安定経過を示して再挑戦。
・保障の分割:死亡は共済+少額短期、医療は緩和型など、複線化で実効性を高める。
・団体・共済の活用:職域団体や県民共済などは告知内容が異なる場合あり。規約で確認を。
ケース別の通りやすさ・設計のヒント
・2型・内服のみ・HbA1c 6.8%:通常型の医療・定期死亡から順に審査。通らなければ緩和型を併用し、死亡は必要額のコアだけ確保。就業不能は免責長めで保険料を抑える。
・1型・インスリン使用・合併症なし:緩和型医療+緩和型定期死亡を軸に。無選択型は金額上限と待機条件を踏まえ、足りない分の“最終手段”として。
・2型・腎症ステージ2・入院歴なし:医療は緩和型で合併症の支払い条件を精査。死亡は特別条件付き(腎・糖尿病不担保)で通常型にトライし、不可なら緩和型定期で一部確保。
団体保険や共済は使えますか?
職場や共済の保険は通りやすいと聞きます。活用ポイントは?

告知項目や引受方針が民間単品と違う場合があり、通る可能性が上がるケースも。保障額は上限があるので“足りない分だけ民間で補う”組み合わせが現実的です。規約と待機・削減条件は必ず確認しましょう。
FAQ:よくある疑問
Q. 無選択型から緩和型・通常型に乗り換えられますか?
A. 可能です。加入後に数値が安定し、合併症や入院がなければ見直しの好機。待機・削減期間中に重複を避けるため、開始日の重なりや告知範囲に注意。
Q. 税制はどうなりますか?
A. 生命保険料控除の対象です。一般・介護医療・個人年金の区分と控除上限を整理し、年末調整・確定申告で適用しましょう。(No.1140 生命保険料控除)
Q. 公的保障でどこまでカバーされますか?
A. 高額療養費制度で1か月の自己負担に上限があります。マイナ保険証の限度額情報や認定証を活用すれば、窓口負担を上限までに抑えることも可能です(差額ベッド代・食事代など対象外あり)。(医療費が高額になりそうなとき)
家計全体での最適化:NISA/iDeCoとの連携
保険は“守り”、NISA・iDeCoは“育てる”。糖尿病があっても、死亡・医療・収入の最低限を確保しつつ、余力は非課税運用に回して将来の自己負担や収入減に備えるのが実用的です。保険料の払い過ぎで貯蓄余力を削らないよう、更新や終身の比率を家計とライフプランに合わせて調整しましょう。
“ほけんのAI”の使い方は?
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公的制度を味方に:自己負担の上限を理解する
入院・手術の自己負担には毎月の上限があり、事前に限度額情報を提示できれば窓口負担を抑えられます。対象外となる費用(差額ベッド代、入院時食事代、先進医療の技術料など)を把握したうえで、民間保険の特約でカバーを調整しましょう。(医療費が高額になりそうなとき)
まとめ:重要ポイント
- 1糖尿病でも加入可能な選択肢は拡大。通常型→緩和型→無選択型の順で“入れる中から最適化”する。
- 2審査は総合評価。直近のHbA1c・治療状況・合併症・入院歴を整理し、告知は一貫性と正確性を担保する。
- 3待機・支払削減・不担保・割増の条件は“解除可否”まで含め約款で確認し、比較は同条件で行う。
- 4家計の月予算に収まる設計で、足りない分は特約や複線化で補い、将来は乗り換え・条件緩和も視野に。
- 5公的制度(高額療養費・限度額情報)と税制(生命保険料控除)を合わせ、総コストを抑える。
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