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【2025年11月更新】変額保険“やめたほうがいい”は本当か|数字で検証と判断基準

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2025年11月更新】変額保険“やめたほうがいい”は本当か|数字で検証と判断基準
変額保険
新NISA
iDeCo
手数料
比較推奨販売
監督指針

課題提起:ネットの「やめたほうがいい」の背景

SNSや比較サイトで 変額保険 は「やめたほうがいい」と語られがちです。背景には、元本割れの不安、コストの見えづらさ、そして制度面の誤解が混在しています。本記事では、2025年11月時点の公的データと最新の監督指針を根拠に、仕組み・費用・税制・代替案まで数字で整理し、迷いなく判断できるようにします。たとえば、生命保険協会の統計では変額保険の新契約件数は99万件(構成比8.0%)、新契約高は10兆7,797億円(構成比18.9%)と存在感が高まっています。(生命保険の動向 2025年版)
一方、資産形成の柱である 新NISA は口座数2,696万、累計買付額63兆円(2025年6月末)と普及が加速中です。(NISAの利用状況) こうした“保険と投資の両潮流”を俯瞰し、誰にとって不利・有利になりやすいかを冷静に見極めます。

本記事でわかること(読後メリット)

  • 1
    変額保険の仕組み(一般勘定と特別勘定)と最低保証の正確な理解
  • 2
    費用項目の読み方と、早期解約で元本割れしやすい局面の見分け方
  • 3
    新NISA・iDeCoと税・流動性の違いを数字で比較し、使い分けの指針を持てる
  • 4
    2025年の監督指針改正の要点を押さえ、販売現場の注意点を知る
  • 5
    向く人/向かない人のチェックと、定期保険+NISAの併用設計の具体例

仕組みの核心:一般勘定と特別勘定、最低保証の範囲

変額保険は、保険の“保障部分”を会社が運用する一般勘定、資産形成の“運用部分”を契約者が選ぶ特別勘定に分かれます。特別勘定の値動きに応じて死亡保険金や解約返戻金が増減し、死亡保険金には 最低保証 がある一方、解約返戻金や有期型の満期金には最低保証がありません。基本は「保障は下支え、貯蓄は市場連動」です。(変額保険)
用語の確認ポイント
  • 一般勘定:保険会社が運用。死亡・高度障害の基本保障の原資。
  • 特別勘定:株式・債券・バランスなど運用メニューから選択。評価額は市場で上下。
  • 有期型/終身型:有期型は満期金が変動(最低保証なし)。終身型は死亡保険金の最低保証あり。

費用構造の理解:どこで目減りが起きるか

変額保険の費用は保険関係費(保障や契約管理)、運用関係費(信託報酬等)、販売関連費、解約控除など、多層で差し引かれます。費用は商品ごとに名称・水準が異なり、パンフレット・契約概要・注意喚起情報に必ず開示されています。重要なのは「運用が同じでも、費用の分だけ実質利回りは低下する」こと。早期解約時は解約控除や初期費用の影響で返戻金が払込総額を下回りやすく、短期資金には不向きです(最低保証は死亡保険金に限られる)。費用の内訳・頻度・控除の条件は、約款・商品説明書で必ず確認しましょう。

数字で検証:市場データと位置付け

生命保険協会の2025年版によれば、個人保険の新契約高の内訳で変額保険は10兆7,797億円(構成比18.9%)。保有契約高でも変額保険は47兆6,016億円(構成比6.1%)を占め、保障+投資の一体型として一定の役割を担っています。(生命保険の動向 2025年版)
同時に、投資の王道である 新NISA は、2025年6月末時点で口座2,696万・累計買付63兆円と拡大。非課税効果と流動性の高さが選ばれる理由です。(NISAの利用状況)
この“保険×投資”の二つの器を数字で押さえた上で、費用・税・自由度の差を現実的に比較するのが賢明です。

NISAと変額保険、どっちが資産形成に有利?

教育資金や老後資金は、新NISAで十分では?変額保険を使う利点はありますか。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
新NISAは運用益が非課税で、途中売却も自由。資産形成だけなら効率が高い選択です。一方、変額保険は死亡保険金の最低保証や相続時の非課税枠(500万円×法定相続人)など“保障と税の機能”がセット。保障が要る人や相続の現金枠を作りたい人に合理性が出ます。費用は商品により差が大きいので、目的に応じて器を分けるのが基本です。

税制の違い:非課税枠・課税タイミングの整理

新NISAは運用益・売却益が非課税で、原則いつでも売却可能。iDeCoは掛金全額控除+運用益非課税、受取時に退職所得控除や公的年金等控除が効きます。変額保険は生命保険料控除の適用(毎年の所得控除)に加え、満期・解約の利益は 一時所得(50万円控除+1/2課税)扱いになるため、課税は投資の譲渡益課税より軽くなる場合があります。死亡保険金は「みなし相続財産」として非課税枠(500万円×法定相続人)が使えます。(変額保険)
ポイントは「投資の非課税(NISA)」と「保険の相続非課税・一時所得」の線引きです。目的に合わせて最適な税の器を選びましょう。

“向く人/向かない人”チェックリスト

  • 1
    10年以上の長期運用を続けながら死亡保障も確保したい人は、変額保険が候補になる
  • 2
    元本割れの可能性や費用で利回りが低下する現実を受け止められる人向け
  • 3
    短期で資金を取り崩す予定がある人は、新NISAなど流動性の高い器が向く
  • 4
    相続で現金の受け取りをスマートにしたい人は、死亡保険金の非課税枠が活用できる
  • 5
    投資に慣れていてコスト重視の人は、保障を定期保険に分けて投資は新NISAが合理的

実践ステップ:加入/見直しの段取り

実行前の下ごしらえを3段階に。
ステップ1|シナリオ試算
  • 悲観(低成長)・中立・楽観で、返戻金の推移と満期・解約時の見込みを試算。
  • 同額を新NISAでインデックス投信に積み立てた場合の残高も併記し、費用差を可視化。
ステップ2|約款・費用・運用メニューの確認
  • 保険関係費・運用関係費・解約控除の条件と頻度、スイッチングの回数・手数料の有無を確認。
  • 運用メニューの分散度(国内外株式・債券・バランス)、自動リバランスの仕組みを把握。
ステップ3|併用設計の比較
  • 保障は定期保険で必要最低限、運用は新NISA中心、変額保険は相続・保障ニーズが強い場合に限定。
  • FPと第三者目線で、家計の固定費と流動性を崩さないバランス案を作る。

2025年最新トレンド・規制対応の要点

2025年は、販売・管理の透明性が一段と要求されています。金融庁の監督指針改正(2025年8月)は、保険会社・代理店の「教育・監査の実効性」や、比較推奨販売の中立性を損なう「過度の便宜供与」の防止を明確化しました。具体的には、便宜供与の判断基準の社内規則、営業部門への教育、内部監査・取締役会への報告、影響が認められた場合の解消措置までを求めています。(保険会社向けの総合的な監督指針(新旧対照表))
生活者にとっての意味合いは二つ。第一に、複数商品の比較・説明がより徹底される方向で、誤販売リスクが下がること。第二に、販売現場のバイアス(特定商品の推奨インセンティブ)が縮小しやすくなること。変額保険を含む投資性保険の選択は、より“理由の説明が筋の通った提案”で比較できる時代に入っています。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
保険は“守り”、投資は“育てる”。器を分けて、目的と税の線引きを明確にするほど、家計はブレません。数字で納得できる選択を重ねましょう。

定期保険+新NISAの併用設計例

家計の攻守を分ける具体例です。
  • 保障:定期保険で必要保障額(差額×期間)だけを確保。保険料は最小限に。
  • 運用:新NISAのつみたて投資枠をベースに、成長投資枠でリスク許容に応じて配分。
  • 変額保険:終身型で死亡保険金の最低保証と相続の現金枠が欲しい場合に限り、保険料は家計の“余力枠”で。
この分離設計なら、流動性・費用・税の最適化がしやすく、途中での設計変更も柔軟です。公的データで市場の潮流も確認しながら(変額保険の新契約高10兆7,797億円、保有契約高47兆6,016億円)、自分の目的に沿う比率を決めましょう。(生命保険の動向 2025年版)

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まとめ:重要ポイント

  • 1
    変額保険は“保障の最低保証あり・貯蓄は市場連動”。解約返戻金と満期金は最低保証がなく、費用で実質利回りは低下する
  • 2
    新NISA・iDeCoは税・流動性の器として強力。資産形成は新NISA中心、相続の現金枠は保険で補う分離設計が基本
  • 3
    2025年の監督指針改正で比較推奨販売の透明性が向上。複数商品の比較と理由説明を引き出し、誤販売を防ぐ
  • 4
    加入・見直しは“悲観・中立・楽観”の3シナリオを必ず試算。費用と解約条件、スイッチングのルールを約款で確認

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