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【2026年6月更新】配偶者加給年金の減額対応|月4.2万円不足の点検

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年6月7日
  • 在職老齢年金65万円基準への最新化
  • 2026年4月CPIと年金額改定の反映
  • 配偶者加給年金の現行額と減額時期の整理
【2026年6月更新】配偶者加給年金の減額対応|月4.2万円不足の点検
配偶者加給年金
在職老齢年金
iDeCo
新NISA
終身保険
老後資金
家計調査

老後の月4.2万円不足を2026年6月時点の数字で確認

老後資金を考えるとき、まず押さえたいのは「平均でいくら足りないか」ではなく、わが家の不足額です。総務省の2025年家計調査では、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の実収入は月254,395円、可処分所得は221,544円、消費支出は263,979円。手取り収入から消費支出を差し引くと、月42,435円の赤字でした((家計調査報告 2025年平均結果の概要))。
一方、2026年4月の全国消費者物価指数は総合が前年同月比1.4%上昇、生鮮食品を除く総合も1.4%上昇、生鮮食品及びエネルギーを除く総合は1.9%上昇です((消費者物価指数 全国 2026年4月分))。2026年度の年金額は国民年金が前年度比1.9%、厚生年金の報酬比例部分が2.0%引き上げられましたが((令和8年度の年金額改定について))、食費、通信費、保険料、修繕費などの上がり方は世帯ごとに違います。まずは 老後資金の不足額 を自分の家計で見える化することが出発点です。

不足額を見える化するための具体ステップ

  • 1
    ねんきんネットや年金定期便で、夫婦それぞれの受給見込みを手取りに近い月額で確認します。
  • 2
    食費、住居費、光熱費、通信費、保険料、車関連費を直近3か月の明細から書き出します。
  • 3
    住宅修繕、医療、介護、車の買替、子や孫への援助など、10年以内の大口支出を別枠で置きます。
  • 4
    物価上昇率を年1%と年2%の2パターンで置き、5年後と10年後の不足額を試算します。
  • 5
    預貯金を毎月いくら取り崩すと何年持つかを計算し、働く期間や投資額の調整余地を確認します。

配偶者加給年金は廃止ではなく2028年4月以降の新規分が見直し

老齢厚生年金に上乗せされる 配偶者加給年金 は、厚生年金の加入期間が原則20年以上ある人が65歳になった時点などで、生計を維持している65歳未満の配偶者がいる場合に加算される制度です。日本年金機構の2026年5月29日更新情報では、2026年4月からの配偶者の加給年金額は年243,800円。受給権者が昭和18年4月2日以後生まれの場合は特別加算179,900円が加わり、合計423,700円です((加給年金額と振替加算))。
ただし、2028年4月からは新たに対象となる配偶者加給年金が見直されます。厚生労働省の改正資料では、2024年度価格で現行408,100円から見直し後367,200円へ、約1割減額される形です。すでに受け取っている人は現行の額のままとされています((年金制度改正の全体像))。ここで大切なのは、「なくなる」と誤解しないこと。そして、これから65歳を迎える世帯は、将来の受取見込みを減額後の前提で組み直すことです。

平均の月4.2万円不足は我が家にも当てはまりますか?

家計調査の月4.2万円赤字を見ると不安です。うちも同じくらい足りなくなるのでしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
平均は目安にすぎません。持ち家か賃貸か、車の有無、医療費、妻または夫の年金開始時期、配偶者加給年金の有無で不足額は大きく変わります。まずは年金見込みと固定費を並べ、年単位で不足額を出すのがおすすめです。

2026年春以降の制度改正カレンダーで見るべきポイント

働きながら年金を受け取る人に関係する 在職老齢年金 は、2026年4月から支給停止基準額が65万円になりました。法律成立時の説明では62万円でしたが、2026年4月時点では65万円に改定されています。賃金と老齢厚生年金の合計が65万円に達するまでは、在職老齢年金による支給停止はありません((在職老齢年金制度の見直しについて))。
高所得の会社員や役員は、厚生年金の標準報酬月額上限の引き上げも確認が必要です。上限は2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円へ段階的に引き上げられます((厚生年金等の標準報酬月額の上限の段階的引上げについて))。
私的年金では iDeCo も2026年12月から拡充されます。企業年金がない会社員の拠出限度額は月23,000円から月62,000円へ、自営業者などの第1号被保険者は国民年金基金と合わせて月75,000円へ引き上げられる予定です。70歳になるまで掛金を拠出できる方向も示されています((iDeCoがパワーアップします!))。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
年金、働き方、投資、保険は別々に見直すより、同じ家計表の上でつなげて考えるほうが現実的です。

働く期間を延ばせる人は在職老齢年金65万円基準を確認

60代後半も働く予定がある人は、年金を減らさないために労働時間を抑えるべきか、もう一度計算してみましょう。2026年4月から基準額が65万円になったことで、従来よりも年金カットを気にせず働ける人が増えています。
たとえば、賃金が月45万円、老齢厚生年金が月10万円なら合計55万円です。以前の基準では一部停止の可能性がありましたが、現在の65万円基準では支給停止の対象外です。もちろん税金や社会保険料、体力面とのバランスはありますが、「働くと年金が必ず減る」という思い込みだけで就労を控えるのはもったいないケースがあります。

モデルケース:夫65歳・妻63歳の不足額をどう読むか

夫65歳、妻63歳の世帯を例にします。夫の年金見込みが月16.8万円、妻の年金見込みが月6.1万円、合計22.9万円とします。生活費を2025年家計調査の夫婦高齢者無職世帯の消費支出に近い月26.4万円で置くと、初年度の不足額は月約3.5万円です。
ここで配偶者加給年金の対象になる場合、2026年度の代表的な金額では年423,700円、月換算で約3.5万円が一時的に上乗せされます。ただし、配偶者が65歳になると原則として加給年金は終了します。つまり、対象期間中だけ家計が楽に見えても、それを恒久的な収入として生活水準を上げてしまうと、数年後に赤字が広がりやすくなります。
物価が年2%で上がり、年金の伸びがそれに追いつかない場合、10年後の生活費は月26.4万円から約32.2万円まで膨らむ計算です。実際には支出の見直しもできますが、早い段階で「働く」「支出を下げる」「資産から取り崩す」「運用で補う」の組み合わせを決めておくと、慌てずに済みます。

加給年金があるなら保険や投資の見直しは不要ですか?

配偶者加給年金がもらえるなら、老後資金対策は急がなくてもよいですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
加給年金は心強い制度ですが、多くのケースで配偶者が65歳になるまでの期間限定です。終了後の収支、医療や介護の支出、物価上昇まで含めて見ると、保険やNISA、iDeCoの役割分担を早めに確認しておく価値があります。

終身保険は老後資金の主役ではなく守りの部品として使う

終身保険 は、一生涯の死亡保障と貯蓄性を持つ保険です。相続対策、葬儀費用の準備、家族に確実に残すお金の確保などには向いています。一方で、老後の生活費を増やす主役として見ると、解約返戻金が元本割れしやすい期間があること、インフレに弱くなりやすいこと、途中で現金化しにくいことが弱点です。
金利上昇局面では一部の貯蓄性保険の条件が改善することもありますが、「予定利率が上がったから今すぐ加入」と考えるのは早計です。毎月の保険料が老後の固定費を圧迫しないか、すでに十分な死亡保障がないか、医療保険や介護費用への備えと重複していないかを確認しましょう。

新NISA・iDeCo・終身保険の役割分担

  • 1
    新NISAは運用益が非課税で、つみたて投資枠と成長投資枠を併用しながら中長期の資産形成に使えます。
  • 2
    iDeCoは掛金が所得控除の対象になるため、現役期の所得税や住民税を抑えながら老後資金を作れます。
  • 3
    iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、生活防衛資金や数年以内に使うお金とは分けて考えます。
  • 4
    終身保険は死亡保障や相続準備など、家族に確実に残したいお金の置き場所として検討します。
  • 5
    老後の赤字補填は、預貯金、就労収入、NISA、iDeCo、保険を混ぜて使う前提で設計します。

新NISAは老後資金の取り崩し口座としても使える

2024年から始まった新NISAは、非課税保有期間が無期限で、制度も恒久化されています。年間投資枠はつみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円の合計360万円。生涯の非課税保有限度額は1,800万円で、そのうち成長投資枠は1,200万円までです((NISAを知る))。
老後資金づくりでは、50代までは積立、60代以降は一部を取り崩すという使い方も考えられます。ただし、株式や投資信託は値下がりする時期があります。退職直後に大きく取り崩す予定のお金は預貯金や個人向け国債など値動きの小さい資産に置き、10年以上使わないお金をNISAで運用するなど、時間軸で分けると安心です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
大事なのは支出を削ることだけでなく、使いたいお金を安心して使える順番を決めることです。

物価要因はガソリンだけでなく保険料や通信費も見る

2026年4月のCPIでは、ガソリンの暫定税率廃止や政策効果の試算が示され、ガソリンは前年同月比9.7%下落しました。一方で、生鮮食品を除く食料は前年同月比4.1%上昇、通信料や火災・地震保険料など、家計に直接響く項目も動いています。
老後の家計表を作るときは、平均の物価上昇率だけでなく、自分の支出に占める割合が大きい項目を優先して見直しましょう。車を使う地域ならガソリン代や自動車保険、持ち家なら火災保険や修繕費、スマホを家族で契約しているなら通信費の影響が大きくなります。年1回、保険証券、通信契約、電気・ガスのプランを並べて確認するだけでも、固定費のムダを見つけやすくなります。

FP相談前に準備しておきたい資料

無料オンラインFP相談を有効に使うなら、年金定期便またはねんきんネットの画面、保険証券、直近3か月の家計支出、住宅ローン残高、今後10年の大口支出メモを準備しておくとスムーズです。スマホで撮った写真でも十分です。
ほけんのAIでは、まずチャットで家計や保険の悩みを整理し、その後に必要に応じて有資格者のFPへオンライン相談できます。予約はLINEで完結し、LINE通話やZoomで自宅から相談できます。しつこい勧誘が心配な場合は、LINEで「イエローカード」と伝える仕組みも用意されています。年金、NISA、iDeCo、保険を一度に見たい人ほど、資料をそろえて相談するメリットがあります。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    2025年家計調査では高齢夫婦無職世帯の不足額は月42,435円で、わが家の数字に置き換えることが重要です。
  • 2
    配偶者加給年金は廃止ではなく、2028年4月以降の新規対象分が約1割見直され、既受給者は維持されます。
  • 3
    在職老齢年金の基準額は2026年4月から65万円になり、働き方と年金受給の再計算が必要です。
  • 4
    iDeCo拡充、新NISA、終身保険は役割が違うため、流動性、税制、保障を分けて考えることが大切です。
  • 5
    物価、保険料、通信費、住宅修繕費を年1回見直し、10年単位の収支表に反映しましょう。

ぜひ無料オンライン相談を

配偶者加給年金の有無、在職老齢年金の65万円基準、iDeCo拡充、新NISA、保険の見直しは、世帯ごとに答えが変わります。無料オンラインFP相談なら、年金見込み、家計表、保険証券、投資状況を一緒に整理し、時間や場所を選ばず相談できます。中立的な立場で複数の商品や制度を比較し、次に何を変えるべきかを具体化しましょう。

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