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【2026年6月更新】106万円の壁撤廃:10月前の手取りと保険設計

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年6月8日
  • 106万円の壁撤廃予定時期の10月反映
  • 所得税178万円ラインと年末調整時期の整理
  • 子ども・子育て支援金を含む手取り試算の更新
【2026年6月更新】106万円の壁撤廃:10月前の手取りと保険設計
106万円の壁
社会保険
週20時間
厚生年金
子ども・子育て支援金
生命保険料控除
iDeCo

2026年6月時点でまず押さえたいこと

2026年の家計で見落とせないのが、パート・アルバイトの働き方に関わる 106万円の壁 の見直しです。厚生労働省は、短時間労働者の社会保険加入要件のうち月額8.8万円以上という賃金要件について、令和8年(2026年)10月に撤廃予定と案内しています。背景には、全都道府県の令和7年度地域別最低賃金が時給1,016円を超え、週20時間働くと月額8.8万円を満たす状況になったことがあります。
つまり、これからは「年収106万円を超えるか」よりも、「週20時間以上働くか」「勤務先が適用対象になるか」が判断の中心になります。制度の全体像は厚生労働省の(社会保険の加入対象の拡大について)で確認できます。この記事では、2026年10月前に確認したい手取りの変化、保険料、税制、保険・投資の整え方を読者目線で整理します。

これからのスケジュール早見

  • 1
    賃金要件は、令和8年(2026年)10月に撤廃予定です。週20時間以上で働く人は、年収106万円そのものより所定労働時間を確認しましょう。
  • 2
    企業規模要件は段階的に縮小され、36人以上は2027年10月、21人以上は2029年10月、11人以上は2032年10月、10人以下は2035年10月から対象になる予定です。
  • 3
    個人事業所は2029年10月から、常時5人以上の全業種へ適用対象が広がります。ただし、施行時点で既に存在する事業所は当分の間対象外です。
  • 4
    2026年4月分から子ども・子育て支援金の負担が始まり、被用者保険では令和8年度の支援金率が0.23%とされています。
  • 5
    2026年分の所得税は基礎控除などが見直されますが、毎月の源泉徴収は11月まで原則変わらず、12月の年末調整で精算されます。

撤廃後も残る加入ラインは週20時間

現行の短時間労働者の加入要件は、主に「週の所定労働時間20時間以上」「雇用見込み2か月超」「学生ではないこと」「勤務先の企業規模要件」「所定内賃金月8.8万円以上」です。2026年10月に賃金要件が撤廃されると、実務上は 週20時間 がいちばん分かりやすい境目になります。
注意したいのは、週20時間未満ならいつでも安心、というわけではない点です。一時的な残業だけなら加入対象にならない場合がありますが、週20時間以上の状態が2か月を超えて続く見込みになると、加入対象になることがあります。シフトを増やす前に、雇用契約書の所定労働時間と実際の勤務実態をそろえて確認しておきましょう。

106万円を少し超えると本当に損ですか?

年収106万円を少し超えるだけなら、やっぱり働き損になりますか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
社会保険に入ると保険料が発生するため、短期の手取りだけを見ると負担感は出やすいです。ただし、2026年10月以降は106万円そのものより週20時間が焦点です。越えるなら少しだけではなく、手取りが戻るラインまで計画的に働くのが現実的です。

東京都・協会けんぽで見る2026年度の負担感

東京都の協会けんぽでは、令和8年3月分から健康保険料率が9.85%、介護保険料率が1.62%、令和8年4月分から子ども・子育て支援金率が0.23%です。厚生年金保険料率は18.3%で、原則として会社と本人が半分ずつ負担します。料率は協会けんぽの(令和8年3月分からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表)で確認できます。
たとえば標準報酬月額9.8万円で社会保険に加入する場合、本人負担は40歳未満なら厚生年金9.15%、健康保険4.925%、子ども・子育て支援金0.115%で年約16.7万円です。40〜64歳は介護保険0.81%も加わるため、年約17.6万円になります。年収110万円前後で加入すると、この負担が手取りに大きく見えるため、年収125万〜130万円前後を一つの目安に、どこまで働くかを試算したいところです。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
社会保険料は単なる出費ではなく、老後の厚生年金や病気・出産で休むときの給付につながるお金です。手取りの減少だけでなく、受け取れる保障もセットで見てください。

所得税は178万円ラインへ。ただし月々の手取りに注意

2026年分の所得税では、基礎控除と給与所得控除の見直しにより、給与収入だけの人は年収178万円まで所得税がかからないケースが広がります。国税庁は、改正を原則として2026年12月1日に施行し、2026年12月の年末調整などで反映すると案内しています。詳しくは国税庁の(令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について)を確認してください。
ここで大事なのは、2026年11月までの給与天引きは原則として従来どおりで、年末調整で戻る可能性があることです。毎月の給与明細だけを見て「思ったより増えない」と判断せず、年末調整後の年間手取りで考えましょう。住民税の非課税目安は自治体や扶養人数で変わりますが、給与収入100万〜110万円前後が一つの確認ラインです。

10月前に家庭で確認したい5つのこと

  • 1
    勤務先に、2026年10月以降の社会保険加入ルールと自分の対象見込みを確認しましょう。
  • 2
    雇用契約書の所定労働時間と、実際のシフトが週20時間以上になっていないかを照合しましょう。
  • 3
    給与明細の標準報酬月額、健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料の欄を確認しましょう。
  • 4
    配偶者の勤務先の扶養手当や家族手当が、社会保険加入や年収増でどう変わるか確認しましょう。
  • 5
    保険証券、家計簿、NISA・iDeCoの積立額を並べ、手取り減少に耐えられる固定費か見直しましょう。

130万円の壁は別物として残る

106万円の壁が見直されても、配偶者の扶養に関わる 130万円の壁 は別の論点として残ります。週20時間未満で働き、勤務先で社会保険に加入しない場合でも、年収130万円以上になると、配偶者の扶養から外れて国民年金・国民健康保険の保険料が発生することがあります。
一時的な収入増については事業主証明で扶養継続が認められる特例もありますが、恒常的に収入が増えるなら前提は変わります。週20時間以上で会社の社会保険に入るのか、週20時間未満で130万円未満に抑えるのか、あるいはしっかり働いて手取りと将来年金を増やすのか。家族手当や保育料まで含めて、世帯単位で比べることが大切です。

投資と保険はどちらを優先すべきですか?

手取りが増えるなら、新NISAを優先して保険は後回しでもいいですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
まずは生活防衛費と必要最低限の保障を整え、そのうえで投資額を決める順番がおすすめです。保障が薄いまま投資を増やすと、病気や休業時に積立を取り崩すことになりやすいからです。

新NISA・iDeCoは働き方変更後に配分を見直す

手取りが増える見込みなら、新NISAのつみたて投資枠を少しずつ増やす選択肢があります。一方で、社会保険加入直後は手取りが一時的に減ったように感じやすいため、いきなり積立額を大きく上げるより、3〜6か月ほど給与明細を見てから増額する方が安心です。
iDeCoは2026年12月から制度改正が予定され、企業年金のない会社員の拠出限度額は月2.3万円から月6.2万円へ、自営業者などは国民年金基金等と合わせて月7.5万円へ引き上げられる予定です。70歳になるまで掛金を拠出できる仕組みにも広がります。詳細は厚生労働省の(iDeCoがパワーアップします)で確認できます。所得控除の効果は大きい一方、原則60歳まで引き出せないため、教育費や住宅費が近い家庭は無理のない金額にしましょう。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
投資は続けてこそ効果が出ます。社会保険料、保険料、教育費を払っても続けられる金額から始めることが、いちばん現実的です。

生命保険料控除と子育て世帯の見直しポイント

社会保険料が増える時期は、民間保険の固定費も見直しどきです。生命保険料控除は、一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料の3区分で、所得税の合計控除上限が12万円です。控除の仕組みは国税庁の(No.1140 生命保険料控除)で確認できます。
さらに2026年分・2027年分は、23歳未満の扶養親族がいる場合、新生命保険料に係る一般生命保険料控除の上限が通常の4万円から6万円になる特例が設けられています。ただし、3区分合計の上限12万円は変わりません。子育て世帯は、死亡保障を必要額に絞り、医療・就業不能・個人年金の保険料と控除枠の使い方を確認すると、固定費を下げながら税負担も整えやすくなります。

子ども・子育て支援金も給与明細で確認を

2026年4月分から始まった子ども・子育て支援金は、健康保険の仕組みを通じて負担する新しい項目です。被用者保険では、令和8年度の支援金率は0.23%で、基本的に本人と事業主が半分ずつ負担します。こども家庭庁の(子ども・子育て支援金制度について)では、標準報酬月額に支援金率を掛け、その半分が本人負担になると説明されています。
金額だけ見れば大きくないように見えても、健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料と合わせると毎月の手取りに影響します。2026年は「税は軽くなるが、社会保険料は増えやすい」年です。給与明細の控除欄を見て、何が増えたのかを家計簿に反映しましょう。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    106万円の壁の賃金要件は2026年10月に撤廃予定で、今後は週20時間以上かどうかが大きな判断軸です。
  • 2
    東京都・協会けんぽの例では、標準報酬月額9.8万円の本人負担は40歳未満で年約16.7万円、40〜64歳で年約17.6万円です。
  • 3
    2026年分の所得税は給与収入178万円まで非課税となるケースが広がりますが、反映は主に12月の年末調整です。
  • 4
    130万円の壁、配偶者の勤務先の家族手当、保育料、住民税は別々に確認し、世帯手取りで比べる必要があります。
  • 5
    社会保険加入後は、保険の固定費、生命保険料控除、新NISA・iDeCoの積立額をまとめて見直すと判断しやすくなります。

ぜひ無料オンライン相談を

106万円の壁の見直しは、働き方だけでなく、社会保険料、税金、家族手当、保険、NISA・iDeCoまでつながるテーマです。ほけんのAIなら、給与明細や保険証券を見ながら、オンラインで手取り変化と必要保障を一緒に棚卸しできます。時間や場所を選ばず無料で相談でき、中立的に複数の商品や家計改善策を比べられるので、10月前の準備に役立ちます。

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