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【2026年6月更新】個人年金保険の税金早見表|受取別の手取り比較

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年6月17日
  • 2027年以降の源泉税内訳の整理
  • 2026年分控除拡充の対象要件の明確化
  • 住民税・国保への翌年度影響の補強
【2026年6月更新】個人年金保険の税金早見表|受取別の手取り比較
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雑所得 一時所得
個人年金 源泉徴収
生命保険料控除 2026
住民税 国民健康保険料
年金受取 一括受取

はじめに:受け取り方で手取りは変わります

老後資金として積み立ててきた 個人年金保険 は、受け取り方を選ぶ段階で税金の扱いが変わります。年金として毎年受け取るのか、満期金を一括で受け取るのか。同じ利益でも、所得税、住民税、国民健康保険料への影響が異なるため、手取りに差が出ることがあります。
2026年6月時点では、2026年分に限った子育て世帯向けの生命保険料控除拡充や、2027年分以後に予定される復興特別所得税・防衛特別所得税の見直しも押さえておきたいところです。この記事では、受取方法別の税区分、源泉徴収、翌年度負担まで、公式情報をもとに整理します。

この記事で押さえるべきポイント

  • 1
    年金形式で受け取る場合は雑所得、一括で受け取る場合は一時所得として扱われます。
  • 2
    年金受取の課税差額が年25万円未満なら、原則として源泉徴収はされません。
  • 3
    一時所得は50万円の特別控除後、2分の1が課税対象や翌年度負担に反映されます。
  • 4
    契約者、保険料負担者、受取人が異なると、贈与税や相続税の対象になることがあります。
  • 5
    2026年分の生命保険料控除拡充は、個人年金保険料控除そのものの上限拡大ではない点に注意が必要です。

課税区分の基本:年金は雑所得、一括は一時所得

契約者、つまり保険料を負担した人と受取人が同じで、年金形式で受け取る場合は 雑所得 として扱われます。雑所得の金額は、その年に受け取った年金額から、その年金額に対応する払込保険料相当額を差し引いて計算します。国税庁の(No.1610 保険契約者である本人が支払を受ける個人年金)でも同じ考え方が示されています。
一方、満期保険金などを一括で受け取る場合は 一時所得 です。計算は「受取総額-払込保険料-特別控除50万円」で、課税対象になるのはさらにその2分の1です。詳しくは国税庁の(No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき)で確認できます。

年金受取と一括受取、どちらが有利ですか?

同じ400万円を受け取るなら、年金と一括のどちらが得ですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
一概には決められません。年金受取は課税が複数年に分かれやすく、一括受取は50万円控除と2分の1課税が使えます。ただし、一括受取は翌年度の住民税や国民健康保険料に影響しやすいので、所得税だけで判断しないことが大切です。

源泉徴収10.21%と2027年以降の見直し

年金として受け取る場合、課税差額に対して原則10.21%が源泉徴収されます。現在の内訳は所得税10%に、復興特別所得税として所得税額の2.1%を上乗せする形です。ただし、年金額から対応する保険料相当額を差し引いた残額が年25万円未満であれば、源泉徴収はされません。
2027年分以後については、財務省の(令和8年度税制改正の大綱)で、復興特別所得税を2.1%から1.1%へ引き下げ、防衛特別所得税1%を創設する方向が示されています。内訳は変わる一方、所得税10%部分に対する上乗せ合計は当面2.1%相当と整理できます。実際の源泉徴収事務は今後の法令・通達も確認しましょう。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
源泉徴収されない年でも、税金がゼロと決まったわけではありません。ほかの所得と合わせて申告要否を確認する視点が大切です。

具体例:払込300万円、受取400万円ならどう違うか

前提として、払込総額300万円、満期受取総額400万円のケースを考えます。
一括受取の場合、一時所得は400万円-300万円-50万円=50万円です。所得税や住民税の計算に入る金額は、その2分の1である25万円です。ほかの所得や控除にもよりますが、少なくとも「利益100万円がそのまま課税対象になるわけではない」と分かります。
年40万円を10年受け取る年金形式で、払込保険料300万円を10年に均等按分すると、各年の課税差額は40万円-30万円=10万円です。この場合、課税差額が年25万円未満なので、原則として源泉徴収はありません。ただし、給与や事業所得などと合算した結果、申告が必要になることはあります。

20万円ルールと25万円基準は何が違いますか?

給与所得者の20万円ルールと、個人年金の25万円基準が混乱します。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
20万円ルールは、給与所得者が所得税の確定申告をする必要があるかを判断する目安です。25万円基準は、個人年金の支払い時に源泉徴収されるかどうかの基準です。申告要否と源泉徴収の有無は別物として考えましょう。

住民税・国民健康保険料への波及も見る

一括受取の見落としやすい点は、翌年度の住民税や国民健康保険料に影響することです。個人住民税では、一時所得は特別控除後の金額の2分の1が総所得金額に算入されます。札幌市の(税額の算出方法)でも、一時所得の総所得金額への算入は2分の1と説明されています。
国民健康保険料でも、所得割の基礎に使う所得に一時所得の2分の1が入る扱いがあります。横浜市の(保険料に関する用語説明)では、総合課税分の一時所得は2分の1の金額とされています。会社員で社会保険に加入している人は影響が限定的なこともありますが、自営業、退職後、扶養判定が気になる家庭では特に確認したいポイントです。

手取りを確認するための実践アクション

  • 1
    保険証券や設計書で、払込総額、受取総額、受取開始時期を確認します。
  • 2
    契約者、保険料負担者、被保険者、受取人が誰になっているかを整理します。
  • 3
    一括受取と年金受取で、所得税、住民税、国民健康保険料を分けて試算します。
  • 4
    源泉徴収がある年は、保険会社の支払通知書や支払調書を保管します。
  • 5
    医療費控除、寄附金控除、扶養状況も含めて、複数年の手取りで比べます。
  • 6
    迷う場合は、保険証券と年間収支を用意してFPに相談できる状態にします。

2026年分限定の生命保険料控除拡充はここに注意

2026年分に限り、年齢23歳未満の扶養親族がいる場合、新生命保険料に係る一般生命保険料控除の上限が4万円から6万円へ拡充されます。財務省の(令和7年度税制改正の大綱)では、年間の新生命保険料が12万円超の場合に一律6万円とする計算が示されています。
ただし、ここは誤解しやすいところです。この拡充は「一般生命保険料控除」の新生命保険料部分であり、 個人年金保険料控除 の上限が6万円になる制度ではありません。新契約の個人年金保険料控除は、国税庁の(No.1140 生命保険料控除)にあるとおり原則最大4万円で、一般、介護医療、個人年金を合わせた所得税の合計限度額12万円も維持されます。
個人年金保険料控除を使うには、年金受取人が保険料負担者または配偶者であること、保険料を10年以上定期に払うこと、原則として満60歳以後に10年以上の定期年金または終身年金として受け取ることなどの要件があります。要件は国税庁の(No.1141 生命保険料控除の対象となる保険契約等)で確認できます。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
控除額だけを見ると有利に見えても、受取時の税金や保険料負担まで含めると答えが変わることがあります。加入時と受取時をつなげて考えましょう。

確定申告と住民税申告の注意点

給与所得者の場合、給与を1か所から受けていて、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告が不要になるケースがあります。国税庁の(No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人)でも、20万円超の場合に申告が必要になる例が示されています。
ただし、所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が別途必要になることがあります。また、医療費控除やふるさと納税、源泉徴収された税金の還付を受けたい場合は、あえて確定申告をした方がよいこともあります。e-Taxを使う場合は、支払通知書、控除証明書、源泉徴収票、マイナンバー関連書類を早めに手元にそろえておきましょう。

名義設計・途中解約・死亡時の課税関係

契約者や保険料負担者と受取人が異なる場合は、贈与税や相続税の対象になることがあります。たとえば、夫が保険料を負担し、妻が年金を受け取る契約では、年金を受け取る権利が贈与されたものとみなされるケースがあります。
また、被保険者の死亡により遺族が個人年金を受け取る場合は、相続税との関係や、その後の年金受取時の所得税の扱いが変わります。死亡時の整理は、国税庁の(No.1615 遺族の方が支払を受ける個人年金)も確認してください。途中解約や、年金開始前後に将来の年金総額に代えて一時金で受け取る場合は、一時所得として扱われる点も押さえておきましょう。

業界動向:個人年金への関心は続いている

生命保険協会の(生命保険の動向 2025年版)によると、2024年度の個人年金保険の新規契約件数は149万件、前年度比112.5%で4年連続の増加でした。新契約件数も147万件、前年度比111.5%と伸びています。一方で、新規契約にかかる個人年金保険の年換算保険料は6,008億円、前年度比95.0%と4年ぶりに減少しました。
つまり、老後資金づくりへの関心は続いているものの、保険料の払い方や商品選びは変化しています。物価上昇、金利環境、NISAやiDeCoとの使い分けも含め、個人年金保険だけで老後資金を考えるより、家計全体でバランスを取ることが現実的です。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    個人年金保険は、年金受取なら雑所得、一括受取なら一時所得として扱われます。
  • 2
    一括受取は50万円控除と2分の1課税が使えますが、翌年度の住民税や国民健康保険料への影響も確認が必要です。
  • 3
    年金受取の課税差額が年25万円未満なら源泉徴収は原則ありませんが、申告不要とは限りません。
  • 4
    2026年分の子育て世帯向け控除拡充は、一般生命保険料控除が対象で、個人年金保険料控除の上限拡大ではありません。
  • 5
    名義や死亡時の扱いで贈与税・相続税が関係するため、受取前に契約内容を棚卸ししましょう。

ぜひ無料オンライン相談を

個人年金保険の受取方法は、所得税だけでなく、翌年度の住民税や国民健康保険料、扶養、老後の資金計画にも関わります。ほけんのAIの無料オンラインFP相談なら、保険証券や年間収支をもとに、一括受取と年金受取の複数シナリオを中立的に比較できます。自宅からLINE通話やZoomで相談でき、時間や場所の制約も少なめです。まずは家計全体の棚卸しから始めてみてください。

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