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【2025年11月更新】生命保険 妊娠期の不足額の出し方|家計目安と3ステップ

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2025年11月更新】生命保険 妊娠期の不足額の出し方|家計目安と3ステップ
生命保険
妊娠期
不足額
遺族年金 改正
収入保障保険
出産育児一時金
高額療養費

はじめに:妊娠期こそ“差額×期間”で備え直す

妊娠・出産は喜びと同時に、家計のリスクが一時的に高まる時期です。収入・支出・公的給付の“ズレ”を放置すると、万一の際に暮らしが急に苦しくなります。本記事は2025年11月時点の制度・物価前提で、必要保障額を 不足額×期間 で見える化し、出産費用や医療費、公的給付を踏まえた現実的な備え方を3ステップでまとめます。要点は「何に・いつ・いくら足りないか」を数式に落とし、保険と貯蓄で過不足なく埋めることです。

まず確認したい3つの現況

  • 1
    出産費用は1児あたり原則 出産育児一時金50万円 が支給されるが、施設や分娩内容で実費は上下するため自院の費用を事前確認する(直接支払制度の有無も)
  • 2
    入院中の食費自己負担は2025年4月から一般所得層で 入院時食事療養費510円/食 に引き上げ済み。見込み額に織り込む
  • 3
    2028年4月施行予定の 遺族厚生年金5年有期化 で将来の遺族給付は設計が変わる。所得基準次第で継続給付もあるため、夫婦の就労前提で再試算する

妊娠期の家計リスクと2025年の最新前提

出産費用は、加入している医療保険から原則1児につき 出産育児一時金50万円 が支給されます。支払い方法は「直接支払制度」「受取代理」「償還払い」の3種。制度の概要と手続きは厚労省の解説が整理されています。(出産育児一時金等について) 一方、入院中の食費(食材・調理費に係る自己負担)は2025年4月から見直され、一般所得層で1食510円に引き上げられました。審議・告示経緯は公表資料で確認できます。(入院時の食費について) これらは合計の自己負担を押し上げる一方、高額療養費制度などの公的医療保険により医療費本体の上限は抑えられます。したがって妊娠・出産期の設計では、出産費用の差額、入院時の食事負担、差額ベッド代など“公的制度の外側に残る費用”を冷静に積み上げるのが基本です。

出産費用の“実費”と一時金の差をどう読むか

出産育児一時金は原則50万円ですが、施設・地域・分娩方法で費用は幅があります。厚労省のポータル「出産なび」には施設ごとの費用情報とサービスの掲載が進んでいます(直接支払制度の公表要件も運用中)。仕組みと申請期限(出産翌日から2年以内)はここで確認できます。(出産育児一時金等について) 実務上は、見積り段階で「基本費用+選択オプション(個室など)−一時金=窓口目安」を算出し、当座資金で吸収するか、医療保険の一時金・日額で補うかを決めます。ここで“足りない分”が、後述の必要保障額にも波及します。

不足額はどうやって出す?

具体的に、必要な死亡保障はいくらにすれば良いですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
毎月の生活費などの必要額から、公的給付(遺族年金など)や当座資金・職場給付を差し引いた差額に、必要な年数を掛けます。式にすると「不足額(月)×必要月数+一時費用」です。

不足額の出し方:差額×期間の基礎式

必要保障額=(毎月の生活費+教育費など将来支出)−(遺族年金など公的給付+勤務先の給付・退職金+当座資金)で“毎月の不足”を出し、その不足に必要年数(月数)を掛けます。ここに葬儀費や引越し等の一時費用を上乗せするのが実務です。 例:片働き・子0歳、生活費30万円、公的給付15万円、当座資金200万円、子の独立まで10年→不足月額15万円×120か月=1,800万円。葬儀等200万円を見込めば2,000万円前後が目安。この“期間”は、子の独立・配偶者の就労・住宅ローン(団信)などライフイベントで短縮できます。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
“全部に備える”発想をやめて、足りない部分だけを数字で埋めると、保険料は驚くほど整います。

モデル家計の簡易試算(片働き/共働き)と団信の織り込み

共働き子あり(賃貸)では、どちらかが欠けても他方の収入が残るため不足額は小さめ。例えば生活費32万円、公的給付12万円、当座資金200万円、必要8年なら、収入保障で月10万円×双方、定期1,000万円で合計1,920万円程度を確保する設計が現実的です。 片働き+持ち家(団信あり)なら、住宅費は団信で相殺可能。生活費28万円、公的給付16万円、必要12年なら不足1,728万円。収入保障で月12万円+定期500万円など“生活費の差額中心”で設計します。職場の弔慰金・死亡退職金、学資の積立済み分は必ず差し引いて重複を避けます。

備え3ステップ:商品設計の実践

  • 1
    STEP1 家計棚卸し:月次生活費・教育費見込・ローン(団信)・当座資金・既契約保障を一覧化する
  • 2
    STEP2 公的・職場給付の確認:遺族年金、出産手当金・育休給付、死亡退職金や弔慰金、共済の有無を数値化する
  • 3
    STEP3 商品の役割分担:死亡は定期・ 収入保障保険 中心、医療は日額+一時金、就業不能は月額で“手取りの穴”を埋める

公的給付の見直しポイント(2028年改正を前提)

2028年4月施行予定の 遺族厚生年金5年有期化 では、施行直後に有期の対象となる女性は「18歳年度末までの子がいない、2028年度末時点で40歳未満」。男性は「子がいない60歳未満」にも有期が新設されます。有期の5年間は“有期給付加算”で現行の約1.3倍、その後は障害状態や所得水準によって継続給付の可否・金額が決まります(単身で月10万円程度以下なら全額支給の目安、月20〜30万円超で停止方向)。公式解説で条件を確認し、将来の不足を保守的に見積もるのが安全です。(遺族厚生年金の見直しについて) 産前産後の所得補填は、健康保険の出産手当金(標準報酬の約3分の2相当)と、雇用保険の育児休業給付(開始から180日は67%、以降は50%)が軸。自営業世帯はこれらが弱く、遺族年金も厚生年金部分がないため、民間保険の役割が相対的に大きくなります。

ケース別の必要保障額イメージ

共働き子あり(賃貸):双方に小さめの収入保障(月10万円など)をミラーリングし、定期で初期費用を上乗せ。学資の準備進捗に応じて見直し。 片働き+持ち家(団信あり/なし):団信ありなら住宅費を外し、生活費差額中心に。団信なし・ペアローンは“片方死亡でも残債が残る側”の一時金を厚めに。 DINKs(子なし)・将来妊娠予定:現時点は最小限(葬儀費+相手の当座資金)でOK。妊活開始〜妊娠初期に、医療・就業不能・死亡のラインを引き直すのが合理的です。

妊娠中の加入・見直し、いつまでに?

妊娠中は保険に入りにくいと聞きました。今からでも見直せますか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
多くの社で妊娠後期は新規加入の制限や“妊娠・分娩関連の不担保”が付くため、妊活〜妊娠初期の早めの検討が安全です。妊娠中でも加入できる商品もありますが、対象外条件が付く前提で、既契約の保障点検と不足の応急手当てを優先しましょう。

帝王切開・女性特約・共済や出生前加入の使い方

初産でも帝王切開や合併症の可能性はゼロではないため、妊娠前の医療保険・女性疾病特約で“出産に伴う手術・入院の一時金や日額”を確保しておくと家計が安定します。妊娠中の新規は部位不担保が付くケースが多く、既往の帝王切開歴も制限要因になり得ます。民間が難しい場合は共済系のシンプル保障や、子どもの保険の“出生前加入特則”で出産直後からの保障を整備する手も。いずれも約款の支払事由・免責の線引きを必ず確認してください。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
妊娠期は支出が増えます。増やす前に、重複や不足を洗い出す。保険は最後に“足りない所だけ”足すのがコツです。

行動ガイド:今日からの段取りと無料相談の使い方

今日からできることは3つ。①出産費用の見積りと一時金の支払方法(直接支払・受取代理)を産院で確認、②生活費・貯蓄・既契約(死亡・医療・就業不能・学資)の棚卸し、③公的給付(出産手当金・育休給付・遺族年金)の金額目安を一次情報でメモ化。ここまで整えば、あとは“差額×期間”で試算テンプレに数字を入れるだけです。 迷ったら、ほけんのAIの無料オンラインFP相談を活用してください。チャットで現況を共有→オンライン面談で不足額と商品配分を中立にシミュレーション。いまなら参加者にギフトが選べるキャンペーンも実施中。予約はLINEで完結、しつこい勧誘は「イエローカード」で遮断できます。公式の制度リンクを見ながら“わが家の数字”に落とし込み、保険と貯蓄の配分を決めましょう。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    必要保障額は 不足額×期間。生活費の差額に公的給付・当座資金・職場給付を丁寧に差し引く
  • 2
    出産費用は 出産育児一時金50万円 と産院の実費差を“見積り段階”で確認し、当座資金か保険で補う
  • 3
    医療の自己負担は 入院時食事療養費510円/食 の改定を織り込み、高額療養費の外側費用も見積もる
  • 4
    2028年の 遺族厚生年金5年有期化 を前提に、将来の給付と就労を保守的に見積もって不足を設計
  • 5
    商品は役割分担で。死亡は定期・収入保障、医療は日額+一時金、就業不能は“手取りの穴”を埋める

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