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【2026年9月更新】介護保険改正の負担増:2027年度前の家計確認

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年9月9日
  • 9月時点の処遇改善加算・様式更新の反映
  • 2割負担・預貯金配慮措置の最新論点整理
  • 多床室・補足給付の確認ポイント具体化
【2026年9月更新】介護保険改正の負担増:2027年度前の家計確認
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2026年9月時点で、介護費用の見直しが必要な理由

親の介護、自分の老後、給与から引かれる保険料。どれも急に家計へ効いてくるため、制度改正のニュースを見ても「結局、うちは何を確認すればいいのか」が分かりにくいところです。
2026年9月時点では、令和8年度介護報酬改定の運用、40〜64歳の介護保険料上昇、2027年度から始まる第10期介護保険事業計画に向けた給付と負担の議論が重なっています。特に大切なのは、 介護保険 を「将来の話」ではなく、給与明細、親の施設請求書、老後資金の取り崩しに直結する固定費として見ることです。
この記事では、公的資料と直近の公表情報をもとに、2026年9月時点で分かっていること、まだ決まっていないこと、読者が今できる備えを分けて整理します。制度は地域、所得、施設種別で差が出るため、最終判断は市区町村、ケアマネジャー、施設、FPなどに確認してください。

まず確認したい5つの家計アクション

  • 1
    給与明細や健康保険組合の案内で、40歳以上の介護保険料がいくら増えたかを確認します。
  • 2
    親の市区町村から届く介護保険料通知書、負担割合証、負担限度額認定証を家族で共有します。
  • 3
    施設入所中または入所検討中なら、居住費、食費、多床室の室料負担、補足給付の有無を施設へ確認します。
  • 4
    介護サービスを使っている家庭は、高額介護サービス費の上限額と申請方法を市区町村に確認します。
  • 5
    民間の医療保険、介護保険、貯蓄、NISA、年金見込み額を一覧化し、介護費の不足や重複を点検します。

令和8年度介護報酬改定は、加算の中身を家族も確認したい段階

2026年の介護分野で大きいのは、 令和8年度介護報酬改定 です。厚生労働省は(令和8年度介護報酬改定について)で、告示、通知、介護職員等処遇改善加算の様式例、Q&Aなどを公開しています。同ページでは、令和8年6月以降の加算算定に係る様式であることに加え、令和8年7月14日に実績報告書の様式が差し替えられたことも示されています。
報酬改定は、利用者が直接払う料金表だけでなく、施設や訪問介護事業所の人材確保、処遇改善、ICT導入にも影響します。家族側から見ると、「職員が定着しているか」「夜間や急変時の連絡体制があるか」「見守り機器や記録システムを使いこなしているか」を確認する材料になります。
ただし、報酬が上がったからといって全施設のサービス品質が一律に上がるわけではありません。見学や契約更新の際は、加算名だけで判断せず、実際に何が提供され、自己負担にどの項目が反映されるのかを質問することが大切です。

介護報酬が上がると、利用者負担もすぐ上がりますか?

報酬改定のニュースを見ると、親の自己負担がすぐ増えるのではと不安です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
介護保険サービスは原則1〜3割負担なので、報酬単位や加算が変わると自己負担に反映される場合があります。ただし、利用内容、負担割合、区分支給限度額、高額介護サービス費で影響は変わります。請求書の内訳を見て、増えた項目をケアマネジャーや施設に確認しましょう。

40〜64歳の介護保険料は全国平均で月6,360円見込み

現役世代の負担も上がっています。生命保険文化センターの(公的介護保険への加入はいつから? 保険料はどのように負担する?)では、2026年度の第2号被保険者、つまり40〜64歳の介護保険料平均額は月6,360円の見込みと整理されています。これは事業主負担や公費分を含む平均額で、本人が給与から天引きされる額とは一致しない点に注意が必要です。
会社員や公務員の場合、介護保険料は健康保険料とあわせて給与から天引きされます。2026年度の介護保険料率は、健康保険組合が平均1.70%、協会けんぽが1.62%とされていますが、本人負担は原則として勤務先と折半です。加入先や標準報酬月額、賞与額によって実際の金額は変わります。
65歳以上の第1号被保険者については、市区町村ごとに3年単位で保険料が見直されます。第9期の全国平均基準額は月6,225円ですが、市区町村によって月3,374円から9,249円まで差があります。親の保険料は全国平均ではなく、必ず居住地の通知書で確認しましょう。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
月数百円の差でも、夫婦2人、親世帯、数年分で見ると家計への影響は大きくなります。通知書を見たら、その月だけでなく年間額で考えましょう。

2027年度前に注目したい2割負担と預貯金配慮の議論

2027年度から第10期介護保険事業計画が始まる前に、給付と負担の見直しが続いています。厚生労働省の(介護保険制度の見直しに関する意見)では、2割負担の対象範囲、補足給付、多床室の室料負担、ケアマネジメント費用、金融所得や金融資産の反映などが整理されています。
特に注目されるのが、一定以上所得の人に適用される2割負担の対象拡大です。同資料では、単身世帯の「年金収入+その他合計所得金額」の基準について260万円から230万円まで、夫婦世帯では326万円から296万円までの選択肢が示されています。あわせて、新たに2割負担となる人の負担増を当分の間、月7,000円までに抑える案や、預貯金等が一定額以下の人は申請により1割負担に戻す案も議論されています。
ここで注意したいのは、 金融所得反映 や預貯金による配慮措置が、すでに全国一律で導入済みという意味ではないことです。確定申告の有無で金融所得の扱いが変わる不公平をどう是正するか、マイナンバー付番や金融機関照会、自治体事務の負担をどう扱うかが検討事項です。家計側の備えは、節税策を急ぐことではなく、年金、配当、譲渡益、預貯金、保険の解約返戻金を家族で見える化することから始まります。

2027年度前に進めたい備え

  • 1
    親本人の年金額、預貯金、証券口座、保険契約、借入の一覧を作り、保管場所を家族で共有します。
  • 2
    介護サービス利用者は、現在の負担割合が1割、2割、3割のどれかを負担割合証で確認します。
  • 3
    2割負担の対象拡大が議論されているため、月7,000円程度の追加負担が続いた場合の家計を試算します。
  • 4
    補足給付を使っている世帯は、預貯金要件、所得段階、更新時期を市区町村の窓口で確認します。
  • 5
    認知症や入院時に備え、任意後見、家族信託、代理人カード、緊急連絡先の整備を専門家に相談します。

多床室と補足給付は、施行済みの負担と今後の検討を分ける

施設費用で混乱しやすいのが、多床室の室料負担と補足給付です。多床室とは、1つの部屋を複数人で使う居室のことです。厚生労働省の(令和7年8月からの室料相当額控除の適用について)では、2025年8月から「その他型」「療養型」の介護老人保健施設と「Ⅱ型」の介護医療院の一部多床室について、室料負担として月額8,000円相当、日額260円の見直しが行われることが示されています。
対象は、施設の種類だけでなく、療養室の1人あたり床面積が8㎡以上であることなどの条件にも左右されます。一方、低所得の人向けの 補足給付 の対象である利用者負担第1〜3段階の人については、負担限度額は変わらないとされています。つまり、同じ多床室でも、施設種別、所得段階、補足給付の有無によって家計への影響が変わります。
今後については、補足給付の所得段階の細分化や負担限度額の上乗せ、多床室の室料負担の在り方が引き続き検討されています。施設に入っている親がいる家庭は、毎月の請求書だけでなく「負担限度額認定証が有効か」「次の更新申請はいつか」「居住費と食費の内訳がどう変わったか」を確認してください。

親の施設費が急に上がったら、何を確認すべきですか?

施設から請求額が上がると言われました。制度改正なのか、施設独自の値上げなのか分かりません。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
まず請求書を、介護サービス自己負担、居住費、食費、日用品費、医療費、その他の実費に分けて見ます。制度改正によるものか、加算の新設か、施設の実費変更かで対応が違います。契約書と重要事項説明書を見直し、不明点は施設とケアマネジャーへ同じ内容で確認しましょう。

要介護認定者と認知症の増加は、家計にも直結する

介護が必要な人は増え続けています。生命保険文化センターの(介護や支援が必要な人はどれくらい?)では、厚生労働省の介護保険事業状況報告をもとに、2023年度末の要介護・要支援認定者数は約708万人とされています。2000年度の約256万人から約2.8倍に増えており、最も多い区分は要介護1の146.4万人です。
認知症も家計計画に大きく影響します。介護保険制度の見直しに関する意見では、認知症または軽度認知障害であるMCIの人は65歳以上高齢者の約28%を占め、2040年の認知症高齢者数は584.2万人、MCI高齢者数は612.8万人と推計されています。
認知症が進むと、介護サービス費だけでなく、見守り、住まい、通院付き添い、財産管理、仕事を休む時間も費用になります。 認知症リスク は保険だけで完結しません。家族の役割分担、緊急連絡先、通帳や保険証券の保管場所まで、早めに話し合うことが現実的な備えになります。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
お金の話は切り出しにくいですが、判断力があるうちに共有できた情報ほど、後の家族を助けます。完璧な計画より、まず一覧を作ることが大切です。

ICTやケアマネ制度の見直しは、施設選びにも関わる

介護現場では、人手不足を背景にICT、見守りセンサー、記録システム、ケアプランデータ連携、科学的介護情報システムであるLIFEの活用が進んでいます。制度見直しの議論では、2040年に向けて約57万人の新たな介護職員の確保が必要とされる一方、2023年度には介護職員数が初めて減少に転じたことも示されています。
また、ケアマネジャーについては、受験要件の実務経験を5年から3年へ見直す案や、介護支援専門員証の有効期間更新の仕組みを廃止する案が示されています。これは家族にとっても無関係ではありません。ケアマネジャーの確保が難しい地域では、相談まで時間がかかったり、遠方の家族との情報共有にICTが役立ったりするためです。
施設見学では、機器の有無だけでなく、オンライン面談の可否、急変時の連絡方法、ケア記録の説明方法、夜間の対応人数、個人情報管理のルールを確認しましょう。有料老人ホームについても、入居者保護や情報公表、いわゆる囲い込み対策が議論されており、重要事項説明書を読む姿勢がこれまで以上に大切になります。

保険と資産運用は、介護費だけでなく生活費全体で見る

民間の介護保険や医療保険は、公的介護保険の不足を補う選択肢になります。ただし、給付条件が「要介護2以上」「所定の認知症状態」「一時金のみ」「年金形式」など商品ごとに違うため、加入しているだけで安心とは限りません。
また、NISAやiDeCo、個人年金、退職金は老後資金の柱ですが、介護が始まると取り崩しの順番が問題になります。値動きのある資産を急いで売る必要が出ないよう、数年分の生活防衛資金を現金や預金で確保しておく考え方も重要です。
ほけんのAIでは、まずAIに家計や保険の疑問をチャットで相談し、その後、必要に応じて有資格者のFPへオンライン相談できます。予約はLINEで完結し、LINE通話やZoomで自宅から相談できます。保険証券や家計簿があると話がスムーズですが、準備が完全でなくても相談できます。 無料オンラインFP相談 を使うなら、介護保険料、親の介護費、老後資金、民間保険を1つの表にまとめて見てもらうのがおすすめです。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    令和8年度介護報酬改定は、処遇改善加算や施設運営を通じて、利用者負担やサービス体制に影響します。
  • 2
    40〜64歳の介護保険料平均額は月6,360円見込みですが、給与天引き額は加入先と報酬額で変わります。
  • 3
    2割負担の対象拡大、預貯金による配慮措置、金融所得の反映は未確定事項を含むため、2027年度前の議論を確認する必要があります。
  • 4
    多床室の室料負担や補足給付は、施設種別、所得段階、認定証の有無で負担が変わるため、請求書と通知書を個別に確認しましょう。
  • 5
    保険、預貯金、年金、資産運用を一覧化し、介護が始まる前から家族で共有しておくことが家計防衛につながります。

介護費と保険を無料オンライン相談で棚卸し

介護保険の改正は、保険料、施設費、親の資産管理、民間保険の給付条件までつながります。ほけんのAIでは、AIチャットで疑問を整理したうえで、必要に応じてFPにオンライン相談できます。時間や場所を選ばず無料で相談でき、中立的な立場で保険や家計、資産運用を比較しやすいのが利点です。まずは給与明細、保険証券、親の施設請求書など、手元にある資料から一緒に棚卸ししてみましょう。

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