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【2026年5月更新】逓増定期保険旧契約の出口|3ステップ判断表

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年5月19日
  • 防衛特別法人税の申告実務とe-Tax留意点の反映
  • 退職所得9年内調整と申告書保存10年化の補記
  • 名義変更36-37評価と払済時の確認手順の明確化
【2026年5月更新】逓増定期保険旧契約の出口|3ステップ判断表
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旧契約
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退職所得控除
36-37評価
払済保険

はじめに:旧契約の出口は「月」と「年度」で手取りが変わります

逓増定期保険の旧契約 を法人で持っている場合、解約するか、払済にするか、名義変更するかで、会社の利益、納税、退職金の手取りが変わります。特に2026年5月時点では、防衛特別法人税の申告実務が動き始め、退職金やiDeCo・企業型DCの一時金に関する重複調整も2026年分から見直されています。
この記事では、保険証券や返戻金推移表を手元に置いた読者が、まず何を確認すべきかを3ステップで整理します。税務判断そのものは税理士の領域ですが、相談前に「ピーク月」「決算月」「退職金や設備投資の予定」をそろえておくだけで、打ち合わせの精度は大きく上がります。

最初にやること:旧契約の出口3ステップ

  • 1
    保険証券、設計書、返戻金推移表をそろえ、最高返戻率に達する月と返戻金が下がり始める月を確認します。
  • 2
    決算月、退職金支給予定、賞与、設備投資、借入返済など、同じ事業年度に動くお金を一覧にします。
  • 3
    解約、払済、名義変更、契約転換の各案について、会社の益金・損金と個人側の課税を分けて試算します。
  • 4
    役員退職金を絡める場合は、退職金規程、株主総会議事録、支給台帳、源泉徴収の準備時期を逆算します。
  • 5
    税理士やFPに相談する前に、月別の返戻金と会計上の資産計上額を1枚の表にまとめます。

旧契約と新契約の違い:2019年7月8日が大きな境目です

旧契約と新契約の税務ルール は、2019年7月8日以後の契約かどうかで見方が変わります。旧契約では、いわゆる「半分損金・半分資産」のような設計が使われていたケースがあります。一方、2019年7月8日以後の定期保険等では、最高解約返戻率に応じて資産計上額を判定する仕組みが整理されました。
国税庁の(第3節 保険料等)では、最高解約返戻率が50%超70%以下、70%超85%以下、85%超といった区分ごとに、資産計上期間や取崩期間の考え方が示されています。旧契約でも、契約変更や払済への変更を行うと、会計処理の確認が必要になるため、「昔の契約だから大丈夫」と決めつけないことが大切です。

ピーク月はどこを見ればわかりますか?

返戻金推移表を見ても、どの月が一番大事なのか迷います。何を確認すればいいですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
まずは月別の解約返戻金と累計保険料を見て、返戻率が最も高い月を探します。年単位の表しかない場合は、保険会社や担当者に月別資料を依頼してください。決算月の前後でピークがずれると、解約益をどの年度に入れるかも変わります。

防衛特別法人税:2026年4月以後開始事業年度から申告が必要です

防衛特別法人税 は、令和8年、つまり2026年4月1日以後に開始する事業年度から対象になります。国税庁の(防衛特別法人税が創設されました)によると、基準法人税額から年500万円を控除した金額に4%を乗じて計算します。たとえば基準法人税額が1,000万円なら、概算では「1,000万円−500万円」に4%をかけた20万円が目安です。
注意したいのは、税額が0円でも申告書の提出が必要とされている点です。3月決算法人なら、2026年4月1日から始まる事業年度が最初の対象になります。12月決算法人のように2026年1月に始まる事業年度は開始日が2026年4月1日前なので、原則として次の事業年度から意識することになります。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
出口設計は、税負担を小さくするだけでなく、返戻金を何に使うかまで決めてから動くほうが失敗しにくくなります。

e-Taxの実務にも注意:2026年4月に新しい案内が出ています

2026年4月17日に、e-Taxから(防衛特別法人税の創設に関するご案内・留意事項について)が公表されています。ここでは、防衛特別法人税額が0円でも申告が必要なこと、中間申告は2027年4月1日以後に開始する事業年度から必要になること、当面の納付方法や更正の請求の取扱いが案内されています。
逓増定期保険の解約益が出る年度は、法人税申告と資金繰りが同時に重くなりがちです。解約返戻金の入金日、納税資金の準備、役員退職金の支給日が近い場合は、月次資金繰り表に「税金の支払予定」を必ず入れておきましょう。

退職金とDC一時金:2026年分から9年内の重複調整に注意

退職所得控除の9年内調整 も、出口設計で見落とせません。国税庁の(税制改正等の内容)では、2026年1月1日以後に支払を受けた老齢一時金がある場合、退職手当等を受ける年の前年以前9年内に該当すると、勤続期間等の重複排除の特例対象になる旨が示されています。
簡単にいうと、iDeCoや企業型DCの老齢一時金を先に受け取り、その後近い時期に会社から退職金を受け取ると、退職所得控除を二重に使えない部分が出る可能性があります。さらに、2026年1月1日以後に支払うべき退職手当等については、支払者が退職所得の源泉徴収票を税務署長へ提出する対象も広がっています。社長や役員の退職金と保険解約を同じ年度に置くなら、社労士・税理士と支給時期を早めに確認してください。

月別シミュレーションで見るべき項目

  • 1
    解約月ごとの解約返戻金、累計保険料、会計上の資産計上額を横並びで記録します。
  • 2
    解約した年度の法人利益、繰越欠損金、役員退職金、設備投資予定を同じ表に入れます。
  • 3
    防衛特別法人税の対象事業年度かどうかを、会社の決算月から判定します。
  • 4
    退職金を支給する場合は、DC一時金や過去の退職金受給時期を9年内で確認します。
  • 5
    名義変更や払済を選ぶ場合は、解約返戻金だけでなく評価額と帳簿価額の差を確認します。

名義変更36-37評価:安い譲渡額だけでは判断できません

所得税基本通達36-37 では、法人から役員や従業員へ保険契約に関する権利を移す場合の評価ルールが示されています。国税庁の(給与等とされる経済的利益の評価)では、原則として支給時に解約した場合の解約返戻金等で評価しますが、一定の低解約返戻金型の契約では、支給時の資産計上額で評価する取扱いがあります。
たとえば、解約返戻金が帳簿上の資産計上額の70%未満になるような契約では、「返戻金が低いから安く個人へ移せる」とは限りません。復旧できる払済保険などでは、過去に会社が損金算入した金額を加算して評価するケースもあります。法人から退職役員へ移す出口は、退職金、給与課税、会社側の譲渡損益が絡むため、事前確認なしで進めないようにしましょう。

解約・払済・名義変更はどう使い分けますか?

解約すると税金が出そうです。払済や名義変更にすれば安全ですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
必ずしも安全とは言えません。解約は現金化しやすい反面、解約益が出ます。払済は保険料を止められますが、変更時の会計処理が必要です。名義変更は個人側の経済的利益の評価が問題になります。どれがよいかは、返戻金、帳簿価額、退職予定、資金使途を並べて判断します。

払済・転換・契約変更:旧契約扱いを過信しないこと

払済保険への変更や契約転換を行う場合は、国税庁の(定期保険及び第三分野保険に係る保険料の取扱いに関するFAQ)や、法人税基本通達9-3-7の2の考え方を確認する必要があります。払済にすると、原則として変更時の解約返戻金相当額と資産計上額との差額を、その事業年度の益金または損金に入れる処理が出ます。
また、2019年7月8日以後の契約については、国税庁の(No.5364-2 定期保険及び第三分野保険の保険料の取扱い)で、最高解約返戻率に応じた資産計上ルールが整理されています。旧契約を触るときも、単なる事務変更なのか、実質的に契約内容を変えるのかを分けて考えることが重要です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
解約を急ぐ前に、証券、返戻金推移表、決算月、退職予定を同じテーブルに置くと、迷いがかなり減ります。

経理と証拠資料:あとから説明できる形で残しましょう

解約時は、受け取った解約返戻金を益金に入れ、これまで資産計上していた前払保険料などを取り崩します。払済や転換では、変更時点の解約返戻金相当額、責任準備金、既往の資産計上額を確認し、差額を益金または損金に反映する場合があります。
準備しておきたい資料は、保険証券、設計書、返戻金推移表、解約請求書、保険会社からの支払通知、取締役会や株主総会の議事録、退職金規程、退職所得の受給に関する申告書、源泉徴収票の控えです。電子保存する場合は、検索できるファイル名、保存日、訂正履歴の管理まで決めておくと、税理士や金融機関に説明しやすくなります。

相談のタイミング:決算直前では間に合わないことがあります

逓増定期保険の出口は、保険会社への書類提出、社内決裁、退職金規程の確認、源泉徴収、法人税申告まで連動します。決算月の直前に動くと、返戻金の入金が翌期にずれたり、退職金支給の議事録が間に合わなかったりすることがあります。
目安として、退職や解約を予定する3〜6か月前には、返戻金推移表をもとに複数案を比較しておきたいところです。「今月解約」「ピーク月で解約」「払済で保険料を止める」「役員退職時に名義変更」の4案を並べるだけでも、税負担と資金繰りの違いが見えます。

無料オンラインFP相談の使い方:まずは保険証券の棚卸しから

ほけんのAIでは、保険や家計の悩みをチャットで相談し、必要に応じて有資格者のFPにオンライン通話で相談できます。保険証券や家計資料があると話が早く、LINEで予約まで完結できるため、忙しい経営者や家族経営の方でも準備しやすいのが利点です。
ただし、税額の確定や申告書作成は税理士の専門領域です。FP相談では、保険の出口案、家計や事業資金への影響、退職金や老後資金とのつながりを整理し、税理士に確認すべき論点を明確にする使い方がおすすめです。詳細は(ほけんのAI)から確認できます。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    旧契約の出口は、最高返戻率の月、決算月、返戻金の入金日を並べて判断します。
  • 2
    防衛特別法人税は2026年4月1日以後開始事業年度から対象で、税額0円でも申告が必要です。
  • 3
    2026年分から老齢一時金と退職金の9年内調整に注意し、受給時期を事前に確認します。
  • 4
    名義変更や払済は、解約返戻金だけでなく36-37評価や資産計上額まで見る必要があります。
  • 5
    決算直前では選択肢が狭まるため、3〜6か月前から資料をそろえて相談するのが現実的です。

ぜひ無料オンライン相談を

逓増定期保険の出口は、保険、退職金、法人の資金繰りが同時に関わります。ほけんのAIの無料オンラインFP相談なら、時間や場所を選ばず、証券や返戻金推移表をもとに選択肢を整理できます。税務判断は税理士へつなぐ前提で、まずは家計・事業資金・保障のバランスを中立的に棚卸ししてみましょう。

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