【2025年9月更新】変額保険スイッチング早見表|手数料と回数上限(無料で棚卸し)
更新:

執筆者河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)

変額保険
スイッチング
手数料
回数上限
特別勘定
反映タイミング
リバランス
目次
はじめに:変額保険の“スイッチング”で配分を整える
家計の積立を守りながら増やすには、運用配分の見直しが欠かせません。変額保険の「スイッチング」は、契約内の特別勘定(ファンド)間で現在の積立金を移す機能です。解約や現金化ではないため、運用中の入れ替えは原則非課税で行えます。相場の偏りを元に戻す「リバランス」や、ライフイベントに合わせたリスク調整に活用されます。この記事では、最新の回数ルール・手数料の目安、受付締切や反映タイミング、実践の型まで“迷わないスイッチング設計”を具体的にまとめます。
重要情報(市場リスク・費用・不利益の近接表示)
- 1変額保険は株式・債券・為替などの市場変動で積立金が増減し、元本割れのリスクがあります。
- 2スイッチングは契約内の内部移動であり、移動時点の課税は一般に繰り延べられます(出口時に課税)。詳しくは「変額個人年金保険の税金の取扱いは?」をご確認ください。
- 3無料回数や超過手数料は商品・保険年度で異なります。超過分は積立金から控除され、長期の手取りに影響します。
- 4受付時間を過ぎると翌営業日扱いとなり、反映は数営業日後です。相場急変時に意図どおりの価格で移れない可能性があります。
- 5一度依頼したスイッチングは取消不可が一般的です。操作内容の最終確認を必ず行ってください。
スイッチングが非課税で行える理由と税の起点
契約の内部でファンドを入れ替えるだけなので、その時点で利益を確定して現金化する取引ではありません。したがって、一般にスイッチング時の課税は繰り延べられ、解約・満期・年金受取などの出口で税判定されます。税務の基本は公的な整理が参考になります。詳しくは、公益財団による中立的な解説「(変額個人年金保険の税金の取扱いは?)」をご確認ください。
「保険料の繰入割合変更」との違い
混同しやすい手続きですが、対象が異なります。スイッチングは“もう運用中の積立金”の配分先を変える操作。一方、「保険料の繰入割合変更」は“これから払い込む保険料”の行き先の割合を変える操作です。契約者向けの整理は「(よくあるご質問(保険料の繰入割合の変更および積立金の移転(スイッチング)のお手続きについて))」が分かりやすいです。今後の保険料の配分も合わせて変えたい場合は、両方の手続きが必要になります。
無料回数はどれくらい?超過時の手数料は?
毎月のリバランスを考えています。無料回数の“標準”ってありますか?超過するといくらくらいかかります?

一般的には「年12回まで無料」が多く、月1回ペースの見直しに対応できます。商品によっては“月1回まで無料(同月2回目以降は手数料)”や“1保険年度15回まで無料”などの体系もあります。超過手数料は1回800〜2,500円程度のレンジが見られ、積立金から控除されます。契約の約款・注意喚起情報で自分の条件を確認しましょう。
手数料・回数上限の最新傾向(一次情報リンク付き)
2025年9月時点で確認できる一次情報の例から、回数と手数料の“型”を把握しておきましょう。
- 年12回まで無料(標準型):国内大手の契約者向け案内「(積立金移転(契約者向け案内))」では、同一保険年度につき12回までの範囲で移転可能とされています(平日16時まで当日受付の運用などの記載あり)。「(積立金の移転(スイッチング))」でも年12回無料、13回目以降は1回1,000円控除の明示があります。
- 月1回まで無料(月単位型):契約者マイページ案内「(積立金の移転(スイッチング))」では、月1回無料、同月2回目以降は800円控除と整理されています。受付は営業日15:00前当日扱い、効力発生日は翌営業日の翌日、反映は翌営業日の翌日9時の運用記載があります。
- 1保険年度15回まで無料(拡大型):FAQ「(積立金の移転(勘定移転)とは何ですか。)」では、1保険年度につき15回まで無料、以降は1回2,500円の費用とされています。外貨建て商品を含むラインアップでは、超過手数料が高めになることがあります。 同じ“変額”でも商品設計や契約者向けサービスの違いで、回数枠や手数料は変わります。自分の契約の一次情報を必ず開いて、最新条件を確認しましょう。
受付締切と反映タイミングの実務感覚
当日扱いの受付締切は“営業日15:00〜16:00前後”が目安で、締切後・土日・祝日は翌営業日扱いとなる案内が多いです。例として「(積立金移転(契約者向け案内))」は平日16時まで当日扱い、「(積立金の移転(スイッチング))」は営業日15:00前が当日受付、効力は受付日の翌営業日の翌日、画面反映は翌営業日の翌日9時という具体運用です。週末またぎは“金曜夕方以降→翌週月曜受付→火曜または水曜反映”といったラグを見込みましょう。なお、取消不可の運用が一般的で、同リンク群でもキャンセル不能の明記があります。

頻度より“基準”を整えることが、長期の成績と安心につながります。動かすタイミングを仕組みにして、感情に配分を委ねない設計を心がけましょう。
オンライン手続きの優遇とコスト抑制の工夫
契約者向けWebサービスでの手続は、受付が早く、画面反映の時刻が案内されているため進捗が把握しやすいです。商品によっては“Webなら無料枠拡大・書面なら超過手数料あり”などチャネル別の条件差が設定されることがあります。超過手数料は積立金から控除されるため、短期の頻繁な入れ替えは複利を削る原因になり得ます。月次・年次で“許容乖離幅”を決め、必要なときだけ実行する方がコスト効率は良好です。
オートリバランス機能は使うべき?
手動で毎月動かすのは手間です。自動で配分を戻す機能はありますか?

一部の変額保険では、所定の周期・閾値で自動的に目標配分へ戻す機能が用意されています。対応有無や設定方法は商品ごとに異なるため、契約者サイトや約款で確認のうえ、過度な頻度にならない閾値で使うのがポイントです。
スイッチング設計のベストプラクティス
“年12回無料”なら毎月1度の配分チェックが基本形です。ただし、毎月必ず動かす必要はありません。目標資産配分と許容乖離(例:株式±5%、外貨±3%など)を決め、乖離が閾値を超えたときだけスイッチングを実行。急変時にすべてのリスク資産を外すような極端な判断は避け、分散・長期・継続の原則を守りましょう。オートリバランス機能がある場合は、手動の回数を抑える前提で併用するのが合理的です。
失敗事例と回避策
よくある失敗は、下落局面で感情的に“全売却”して、その後の反発を逃すパターンです。次に、反映ラグの誤認で“この価格で移れる”と誤解するケース。さらに、無料枠を超えて小刻みに動かし、手数料控除が積み重なるケースです。対策は、許容乖離の閾値で自動化し、反映タイミングの仕様(受付→効力→反映)を理解してから操作すること。回数管理は契約者ページの履歴や回数表示で確認できます(例:「(積立金の移転(スイッチング))」には当月回数の画面表示が案内されています)。
今日からできるアクションプラン
- 1契約の約款・注意喚起情報を開き、無料回数・受付締切・反映仕様・取消可否をメモ化する。
- 2目標資産配分と許容乖離幅を決め、乖離検出のタイミング(毎月末など)をカレンダー化する。
- 3“毎月動かす”のではなく、乖離閾値超過時のみスイッチングするルールを作る。
- 4チャネル別の条件差(Web/電話/書面)を把握し、コストとスピードの観点で手続方法を選ぶ。
- 5四半期ごとに手数料控除額の合計を確認し、頻度を見直す。必要ならオートリバランス機能の導入を検討する。
無料オンラインFP相談の使い方(勧誘と切り離したサービス案内)
「ほけんのAI」は、AIで課題を整理したあとにFPが中立的に比較・設計を支援する無料のオンライン相談です。保険加入の有無にかかわらずご利用いただけます。予約はLINEで完結、書類画像の送付も可能です。現在、相談参加者向けにギフト提供のキャンペーンを実施していますが、これは相談サービスの告知であり保険募集とは切り離されています。適用条件の詳細はLINEの案内でご確認ください。スイッチングの回数・受付・反映仕様は契約ごとに差があるため、約款・契約者サイトの一次情報リンクを一緒に確認しながら“あなたの契約で実際に可能な運用”を設計しましょう。
まとめ:重要ポイント
- 1スイッチングは契約内の資産移動で、一般に移動時の課税は繰り延べ。出口課税と運用設計をセットで考える。
- 2無料回数の型は年12回・月1回・年15回の例がある。超過手数料は800〜2,500円程度で積立金から控除。
- 3受付締切は営業日15:00〜16:00前後が目安。反映は数営業日後で、取消不可が一般的。
- 4許容乖離の閾値でルール化し、頻度を抑えてコスト効率と長期の安定を優先。
- 5一次情報リンクで自分の契約条件を確認し、オンラインFP相談で個別の運用設計を可視化する。
ぜひ無料オンライン相談を
スイッチングの回数・受付・反映仕様は契約ごとに異なり、家計や目標配分と合わせて考える必要があります。無料オンラインFP相談なら、約款や契約者サイトを開きながら、許容乖離の設定・頻度の決め方・手数料管理まで具体的に設計可能。場所と時間の制約がなく、保険加入の有無に関わらず中立的に比較できます。まずはLINEで相談予約し、今の証券や配分を見せてください。
🎁今なら面談後アンケート回答で
1,500円分全員プレゼント!

関連記事一覧

【2025年9月更新】定期保険 更新型の落とし穴|保険料上昇の回避(個別相談可)
更新型定期は自動更新で保険料が上昇。60歳前後の“ジャンプ”を避けるため、全期型や収入保障、減額・特約外し・払済/延長など実践策を一次情報リンク付きで解説。空白ゼロの乗り換え手順も整理。

【2025年9月更新】被扶養者150万円 19〜23歳|家計影響と見直し基準
2025年10月から健康保険は19〜23歳の扶養基準が150万円へ。税は150万円満額・188万円まで逓減。年齢判定・年末調整・事業主証明・学生納付特例まで実務の型を一次資料リンク付きで整理。

【2025年9月更新】生命保険 20代独身女性の適正額|早見表と3手順
20代独身女性は死亡0〜300万円のミニマムで十分。入院自己負担19.8万円、先進医療は自己負担、公的高額療養費の“見直し見合わせ”を踏まえ、必要額の式・比較のコツ・3手順で最短設計。

【2025年9月更新】在職老齢年金 夫婦合算なし|支給停止の仕組みと働き方基準
在職老齢年金は夫婦合算なし。2025年の基準額51万円、2026年は62万円へ。賞与の月額換算、加給年金の停止条件、70歳以降の適用と加入要件の最新動向まで一次資料で整理し、手取り最適化の設計手順を提示。

【2025年9月更新】生命保険孫受取の相続税:2割加算と非課税枠の判断基準
孫が受取人の生命保険は2割加算と非課税枠の線引きが肝心。代襲相続や孫養子の例外、生前贈与7年の段階移行まで一次資料で整理。ケース別試算・実務手順・相談の使い方も提示。

【2025年9月更新】がん保険 患者申出療養|費用と特約の判断基準(個別相談可)
患者申出療養の費用構造(保険適用と技術料)と、2024年度実績(患者申出7技術・先進医療76技術)を一次資料で確認。費用レンジと特約の選び方、家計別判断フローまで具体化。