ほけんのAI Logo保険相談の掟

【2026年6月更新】企業型DCマッチング拠出:6.2万円枠の選び方

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年6月22日
  • マッチング拠出とiDeCoの併用不可条件の明確化
  • 4月施行後の経過措置と申請締切の追記
  • 12月改正の6.2万円枠と第5号加入者の整理
【2026年6月更新】企業型DCマッチング拠出:6.2万円枠の選び方
企業型DC
マッチング拠出
iDeCo
拠出限度額
6.2万円枠
小規模企業共済等掛金控除
在職老齢年金

4月改正後、まず確認したいこと

2026年4月から、 企業型DCマッチング拠出 について「加入者掛金は事業主掛金を超えられない」という制限が撤廃されました。厚生労働省の事務連絡でも、拠出限度額の範囲内であれば事業主掛金を超える加入者掛金を拠出できると整理されています((確定拠出年金の企業型年金加入者掛金額の制限撤廃に係る事務の取扱いに関する参考資料の送付について))。 ただし、読者がすぐに掛金を増やせるとは限りません。会社の規約変更、受付締切、給与システムへの反映時期によって、実際に増額できる月が変わるためです。この記事では、2026年6月時点で確認できる制度情報をもとに、家計に無理なく6.2万円枠を使う考え方を整理します。

2026年に押さえる制度の流れ

  • 1
    2026年4月に、マッチング拠出の加入者掛金が事業主掛金を超えられない制限が撤廃されました。
  • 2
    2026年4月から11月30日まで、初めて事業主掛金を超える増額をする場合に変更回数の経過措置が設けられています。
  • 3
    2026年12月から、企業型DCの拠出限度額は原則として月6.2万円へ引き上げられます。
  • 4
    iDeCoの上限も見直され、会社員や公務員は企業型DCなどの残余枠を使う考え方に変わります。
  • 5
    マッチング拠出を利用している人は、原則としてiDeCoとの同時拠出ができない点を先に確認します。

12月からの月6.2万円枠とは

2026年12月1日から、企業型DCの各月限度額は原則として 月6.2万円 に引き上げられます。厚生労働省の資料では、企業型DCの各月限度額を現行の5.5万円から6.2万円へ見直すこと、iDeCoの第2号加入者は企業型DCや他制度掛金相当額を踏まえて枠内で拠出することが示されています((国民年金基金令等の一部を改正する政令の公布について))。 ここでいう6.2万円は、会社員なら「自分が自由に6.2万円を出せる」という意味ではありません。会社の事業主掛金、DBなど他制度掛金相当額、マッチング拠出、iDeCoの可否を合わせて管理する上限です。最新の区分表は厚生労働省の(確定拠出年金制度の拠出限度額)でも確認できます。

マッチング拠出とiDeCoは両方使えますか?

企業型DCでマッチング拠出をしています。2026年12月からはiDeCoも足して6.2万円まで使えるのでしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
原則として、マッチング拠出をしている人はiDeCoに同時拠出できません。12月改正で枠は広がりますが、実務では「マッチング拠出を選ぶか、iDeCoを選ぶか」を会社規約と手数料、商品ラインナップで比べる必要があります。

第5号加入者は誰が対象になるのか

2026年12月改正では、iDeCoの加入可能年齢の拡大に伴い、第5号加入者の扱いも整備されます。厚生労働省の限度額資料では、第5号加入者は60歳以上70歳未満の国民年金被保険者以外の人で、一定の条件を満たし、老後資産形成を継続しようとする人とされています((DC拠出限度額 令和8年12月から))。 ただし、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給している人、マッチング拠出を実施している人などは対象外となるため、60歳以降の働き方や退職金の受け取り予定とセットで確認することが大切です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
枠を最大まで使うことより、家計が続けられる金額にすることが大切です。途中で無理が出る設計は、長期運用の味方になりません。

6.2万円枠の配分は3ステップで考える

拠出額を見直すときは、最初に会社の事業主掛金を確認します。次に、DBなど他制度掛金相当額があるか、会社の規約でマッチング拠出やiDeCoがどう扱われているかを見ます。最後に、教育費、住宅ローン、生活防衛資金を差し引いたうえで、毎月続けられる金額を決めます。 たとえば事業主掛金が月2万円、他制度掛金相当額がなく、会社規約上マッチング拠出が可能な場合、2026年12月以降は6.2万円との差額である月4.2万円が上乗せ検討の目安になります。ただし、これは「出せる上限」であって「出すべき金額」ではありません。住宅購入や出産を控える世帯なら、月1万円から段階的に増やすほうが続けやすいこともあります。

見直し前に手元に用意するもの

  • 1
    会社の企業型DC規約、または人事・総務から配布された制度変更のお知らせを確認します。
  • 2
    現在の事業主掛金、加入者掛金、商品配分、信託報酬を加入者サイトで確認します。
  • 3
    iDeCoに加入中の人は、掛金額、口座管理手数料、運用商品、控除証明書の保管状況を確認します。
  • 4
    ねんきん定期便で、公的年金の見込み額と60歳以降の働き方を大まかに確認します。
  • 5
    生活費の6カ月分程度を目安に、すぐ使える預貯金が残るかを確認します。

税制優遇は大きいが、現金化しにくい点に注意

企業型DCの加入者掛金やiDeCo掛金は、 小規模企業共済等掛金控除 の対象になり、その年に支払った掛金の全額が所得控除の対象です。国税庁も、確定拠出年金法に規定する企業型年金加入者掛金または個人型年金加入者掛金を控除対象として示しています((No.1135 小規模企業共済等掛金控除))。 節税額の概算は「年間の加入者掛金またはiDeCo掛金 × 所得税・住民税の税率」で考えます。月2万円を追加すると年間24万円、税率20%なら約4.8万円が目安です。一方で、DCやiDeCoは原則60歳まで引き出せません。教育費や住宅修繕費など、近い将来に使うお金まで拠出しないよう注意しましょう。

増額すると家計が苦しくならないか不安ですか?

節税になるなら増やしたいのですが、子どもの教育費もあり、いくらが適正かわかりません。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
まずは毎月の黒字額の半分以内を目安にすると、家計の急変に対応しやすくなります。賞与で補っている家庭は、月々の拠出を上げすぎず、預貯金とNISAなど流動性のある資産も残しておくと安心です。

マッチング拠出とiDeCoの選び分け

マッチング拠出は、給与天引きで管理しやすく、企業型DCの口座管理手数料を会社が負担しているケースが多い点が利点です。一方、運用商品は会社の制度で用意されたラインナップに限られます。 iDeCo は金融機関や商品を自分で選べる一方、口座管理手数料を自分で負担します。会社がマッチング拠出を導入していても、商品ラインナップや費用に納得できない場合は、iDeCoを選ぶ余地があるかを規約で確認する価値があります。大切なのは、税優遇だけでなく、費用、商品、変更しやすさ、受け取り時の税金まで一緒に見ることです。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
増やす入口だけでなく、受け取る出口まで見ておくと、老後資金の手取りは安定しやすくなります。

受け取り時は退職金と年金の順番が重要

DCやiDeCoは、拠出時と運用中に税制優遇がありますが、受け取り時には税金の確認が必要です。一時金で受け取る場合は退職所得控除、年金形式なら公的年金等控除の対象になります。退職金、企業年金、iDeCoを同じ時期にまとめて受け取ると、控除枠の使い方によって手取りが変わることがあります。 また、2026年4月から在職老齢年金の支給停止基準額は月65万円へ引き上げられました。日本年金機構は、老齢厚生年金の基本月額と総報酬月額相当額の合計が65万円以下なら全額支給、超える場合は一定額が支給停止になると説明しています((在職老齢年金の計算方法))。60代で働き続ける予定がある人は、給与、賞与、年金、退職金の時期を一枚の表にまとめておきましょう。

会社への確認はこの順番で進める

読者が今すぐできることは、会社に「いつから、いくらまで、何回変更できるか」を確認することです。2026年4月から11月30日までの経過措置を使える会社では、初めて事業主掛金を超える増額をする場合、通常の年1回変更とは別枠で扱われる可能性があります。ただし、経過措置を使うには会社の規約上の対応が必要です。 人事・総務に聞くときは、「自分の事業主掛金」「マッチング拠出の上限」「iDeCoとの関係」「次の申請締切」「反映月」の5点をメモしておくとスムーズです。制度の言葉が難しい場合は、加入者サイトの画面や会社資料を手元に置いて、FP相談で一緒に読み解くのも現実的です。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    2026年4月にマッチング拠出の事業主掛金以下という制限は撤廃されましたが、実際の増額時期は会社規約と申請締切で変わります。
  • 2
    2026年12月から企業型DCの限度額は原則月6.2万円へ引き上げられますが、会社の事業主掛金や他制度掛金相当額を差し引いて考えます。
  • 3
    マッチング拠出をしている人は、原則としてiDeCoに同時拠出できないため、どちらを使うかを費用と商品で比べます。
  • 4
    節税効果は大きい一方、原則60歳まで引き出せないため、教育費や住宅資金など近い支出を残して拠出額を決めます。
  • 5
    受け取り時は退職金、企業年金、iDeCo、在職老齢年金の関係をまとめて確認すると、手取りの見通しを立てやすくなります。

ぜひ無料オンライン相談を

企業型DCの規約、iDeCoの可否、家計の余力は人によって違います。無料オンラインFP相談なら、会社資料や加入者サイトを見ながら、6.2万円枠の使い方、節税額の目安、NISAや保険とのバランスまで整理できます。LINEで予約でき、スマホやPCから相談できるため、忙しい家庭でも進めやすいのが利点です。中立的な立場で商品や手数料も比較し、無理なく続く金額を一緒に決めましょう。

🎁今なら面談後アンケート回答で
1,500円分全員プレゼント!

カフェで相談する様子

関連記事一覧

【2026年8月更新】生命保険の選び方|改正後に聞く3質問

【2026年8月更新】生命保険の選び方|改正後に聞く3質問

保険業法改正後の生命保険の選び方を、比較推奨理由、必要保障額、NISA・iDeCoとの配分という3質問で整理。2026年の控除や医療制度改正も踏まえて解説します。

【2026年8月更新】生命保険と住宅ローン|共働き夫婦の不足3基準

【2026年8月更新】生命保険と住宅ローン|共働き夫婦の不足3基準

共働き夫婦が生命保険と住宅ローンを同時に見直すための3基準を解説。団信、ペアローン、遺族年金、教育費、金利上昇時の保険料まで整理します。

【2026年8月更新】生命保険と週20時間の壁|40代パート妻の保障3基準

【2026年8月更新】生命保険と週20時間の壁|40代パート妻の保障3基準

2026年10月の106万円の壁見直しを前に、40代パート妻が確認したい社会保険加入、公的保障、死亡保障、保険料配分、NISA・iDeCoの考え方を整理します。

【2026年8月更新】生命保険の年末調整|6万円特例と電子提出の3手順

【2026年8月更新】生命保険の年末調整|6万円特例と電子提出の3手順

2026年分の生命保険の年末調整で迷いやすい6万円特例を、23歳未満扶養の確認、控除額計算、電子提出、マイナポータル連携、保険見直しの順に整理します。税金がいくら戻るのか、紙の控除証明書をどう扱うか、保険を増やす前の判断軸までわかります。

【2026年8月更新】告知なし生命保険|70代相続前に見る非課税3基準

【2026年8月更新】告知なし生命保険|70代相続前に見る非課税3基準

告知なし生命保険を70代の相続対策に使う前に、死亡保険金の非課税枠、受取人、契約形態、生活資金、外貨建てリスク、家族トラブルの確認点を整理します。

【2026年8月更新】生命保険相談|改正後に外さない提案理由3質問

【2026年8月更新】生命保険相談|改正後に外さない提案理由3質問

2026年8月の生命保険相談で確認したい提案理由を3質問で整理。高額療養費、遺族厚生年金、控除、NISAとの配分まで実践的に解説します。