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【2026年7月更新】共働き夫婦の年金|個人年金保険が要る3基準

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山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2026年7月更新】共働き夫婦の年金|個人年金保険が要る3基準
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生命保険料控除
老後資金

共働きでも老後資金が不安になる理由

「夫婦とも働いているから、老後は何とかなるはず」と思っていても、住宅ローン、教育費、親の介護、自分たちの医療費まで重なると、老後資金の見通しは急にぼんやりします。
共働き夫婦は2人分の厚生年金を期待しやすい一方で、現役時代の生活水準が高くなりやすく、退職後に支出を落としにくい傾向があります。この記事では、 共働き夫婦の年金 を起点に、個人年金保険が必要になりやすいケースと、NISAやiDeCoを優先した方がよいケースを3つの基準で整理します。
結論から言うと、個人年金保険は「共働きなら全員必要」という商品ではありません。公的年金の見込み額、退職後の固定費、税制優遇の使い切り方を見て、役割がある場合にだけ検討するのが現実的です。

この記事で確認する3つの基準

  • 1
    夫婦それぞれの公的年金見込み額を確認し、老後の最低生活費との差額を把握します。
  • 2
    2人で暮らす期間と、どちらか1人になった後の生活費を分けて考えます。
  • 3
    NISA、iDeCo、預貯金、個人年金保険の役割を分け、同じ目的の商品を重ねすぎないようにします。
  • 4
    個人年金保険料控除、途中解約リスク、インフレへの弱さを踏まえて、加入する意味があるかを判断します。

老後生活費の目安は「最低23.9万円、ゆとり39.1万円」

まず、老後にどれくらい必要と考えられているのかを数字で見ておきましょう。生命保険文化センターの2025年度調査では、夫婦2人の老後の最低日常生活費は平均月額23.9万円、ゆとりある老後生活費は平均月額39.1万円とされています。詳しくは(生活保障に関する調査)で確認できます。
一方、総務省の2025年家計調査では、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の消費支出は月263,979円、実収入は月254,395円でした。(家計調査報告 2025年平均結果の概要)を見ると、平均値では月4万円台の不足が出ています。
もちろん、これは全国平均です。住宅ローンが残る、車が必要、子どもの大学費用が続く、親の介護費を支えるといった事情があれば、必要額は大きく変わります。大切なのは、平均に合わせることではなく、自分たちの固定費に合わせて不足額を出すことです。

共働きなら個人年金保険はいらないですか?

夫婦とも会社員です。厚生年金が2人分あるなら、個人年金保険は不要でしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
不要とは限りませんが、最初に見るべきは公的年金の見込み額です。2人分の年金で最低生活費をまかなえ、NISAや預貯金も十分なら、個人年金保険の優先度は下がります。逆に、退職後も住宅ローンや教育費が残る見込みなら、受取時期が決まっている個人年金保険が役立つことがあります。

2026年の年金トレンドは「働き方で年金が変わる」

2026年7月時点で共働き夫婦が押さえたい大きな流れは、短時間労働者の厚生年金加入拡大と、iDeCoの制度拡充です。厚生労働省の資料では、社会保険の加入対象拡大、在職老齢年金の見直し、遺族年金の見直し、私的年金制度の改正などが示されています。全体像は(年金制度改正の全体像)で確認できます。
短時間労働者については、企業規模要件の段階的撤廃や賃金要件の見直しが進みます。いわゆる「扶養内で働く」「時短勤務にする」「夫婦どちらかが独立する」といった選択は、目先の手取りだけでなく、将来の厚生年金、健康保険、傷病手当金や出産手当金の有無にも影響します。
なお、「第3号被保険者がすぐ一律廃止される」と決まっているわけではありません。ただし、社会保険の適用拡大により、結果として第3号に該当する人は減っていく可能性があります。共働き夫婦ほど、夫婦それぞれの働き方を年金額に反映して確認することが大切です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
共働き夫婦の年金設計では、2人分の合計額だけで安心せず、片方になった後の収入と支出まで見ておくことが大切です。

基準1:夫婦それぞれの年金見込み額を出す

最初の基準は、夫婦合算ではなく、夫と妻それぞれの年金見込み額を確認することです。合算額だけを見ると安心してしまいますが、どちらかが先に亡くなった後は、世帯の年金収入が変わります。
確認には、ねんきん定期便やねんきんネットに加え、厚生労働省の(公的年金シミュレーター)が使えます。年収、働く期間、退職年齢を変えながら試算できるため、時短勤務、転職、独立、定年後再雇用の影響を見やすいのが利点です。
試算するときは、夫婦とも65歳まで働くケース、どちらかが60歳で退職するケース、70歳近くまで働くケースを分けると実感しやすくなります。老後資金は、 2人で暮らす期間と1人で暮らす期間 を分けて考えるのが基本です。

加入前に確認したい数字

  • 1
    夫婦それぞれの老齢基礎年金と老齢厚生年金の見込み額を確認します。
  • 2
    退職金、企業年金、iDeCo、NISA、預貯金を、受け取れる時期ごとに整理します。
  • 3
    老後の生活費を、最低限の固定費と旅行・趣味などのゆとり費に分けます。
  • 4
    住宅ローン、教育費、車の買い替え、親の介護など、退職後も残る支出を洗い出します。
  • 5
    片方になった後の住居費、通信費、保険料、医療・介護費を半分にしすぎないように見積もります。

片方になった後は生活費が半分にならない

共働き夫婦の老後設計で見落としやすいのが、どちらか一方になった後の家計です。食費は減っても、住居費、固定資産税、管理費、光熱費の基本料金、通信費、保険料は大きく下がらないことがあります。さらに、年齢が上がるほど医療や介護に関する支出が増える可能性もあります。
2028年4月からは遺族厚生年金の男女差解消が段階的に進む予定ですが、すべての夫婦に同じ影響が出るわけではありません。子どもの有無、年齢、配偶者の厚生年金加入期間、収入状況によって変わるため、遺族年金を「ざっくりもらえるはず」と考えるのは危険です。
個人年金保険を検討するなら、単に「65歳から10年受け取れるから安心」と見るのではなく、どの期間の不足を埋めるのかを決めましょう。退職から公的年金受給までのつなぎ、住宅ローン完済までの補助、片方になった後の固定収入など、目的を具体化すると判断しやすくなります。

個人年金保険とiDeCoはどちらを先に考えるべきですか?

老後資金を増やしたいなら、個人年金保険よりiDeCoを優先した方がよいのでしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
所得税・住民税を払っている人は、まずiDeCoの所得控除メリットを確認したいところです。ただし、iDeCoは原則60歳まで引き出せず、運用結果で受取額が変わります。個人年金保険は増やす力より、受取時期と金額を決めやすい点に役割があります。

基準2:NISAとiDeCoを使った後の不足を見る

次の基準は、NISAとiDeCoをどこまで使うかです。2024年から始まった新NISAは、非課税保有期間が無期限で、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できます。非課税保有限度額は1人あたり1,800万円、うち成長投資枠は1,200万円までです。制度の基本は金融庁の(NISAを知る)で確認できます。
一方、iDeCoは掛金が全額所得控除になるため、所得税や住民税を払っている共働き夫婦には節税効果が出やすい制度です。厚生労働省の(私的年金制度、iDeCoの改正のポイント)では、2026年12月からiDeCoの加入可能年齢引き上げや拠出限度額の引き上げが予定されていることが示されています。
会社員の場合、企業年金の有無によって実際に拠出できる金額は変わります。制度上の上限だけで判断せず、勤務先の企業型DC、DB、マッチング拠出の有無を確認してから、夫婦それぞれの優先順位を決めましょう。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
個人年金保険は老後資金づくりの主役というより、受け取り時期と金額をあらかじめ決めておきたい部分に向く選択肢です。

個人年金保険とiDeCoは似ているが同じではない

個人年金保険とiDeCoは、どちらも老後のために積み立てる仕組みですが、性質はかなり違います。
iDeCoは運用商品を自分で選び、掛金が所得控除になります。運用益も非課税で再投資され、受け取り時には公的年金等控除や退職所得控除の対象になり得ます。ただし、原則として60歳まで引き出せず、運用結果によって受取額は増減します。
個人年金保険は、契約時に将来の受取条件がある程度決まりやすく、一定の条件を満たすと個人年金保険料控除の対象になります。ただし、途中解約すると元本割れすることがあり、物価上昇によって将来のお金の価値が目減りするリスクもあります。つまり、 iDeCoは税制優遇と運用 、個人年金保険は受取計画の安定感を重視する選択肢と考えると整理しやすいです。

基準3:生命保険料控除より手元資金を優先すべき場合

3つ目の基準は、税制優遇だけで加入しないことです。個人年金保険は、条件を満たすと個人年金保険料控除が使える場合があります。生命保険文化センターの(税金の負担が軽くなる「生命保険料控除」)では、個人年金保険料控除の条件として、個人年金保険料税制適格特約、保険料払込期間10年以上、年金受取開始が原則60歳以降かつ受取期間10年以上などが整理されています。
2026年・2027年分については、23歳未満の扶養親族がいる世帯で、新制度の一般生命保険料控除の所得税上限が4万円から6万円に引き上げられる時限措置があります。ただし、これは主に一般生命保険料控除の枠に関する話で、個人年金保険料控除そのものの上限が増えるわけではありません。さらに、一般・介護医療・個人年金を合わせた所得税の合計適用限度額12万円は変わりません。
控除で税負担が軽くなるとしても、途中解約で損をしたり、生活防衛資金が不足したりしては本末転倒です。共働きでも、産休・育休、転職、親の介護、住宅購入などで一時的に収入が下がることがあります。まずは生活費の6か月から1年分を目安に、すぐ使える預貯金を確保してから、長期の保険料負担を考えるのが安全です。

返戻率よりキャッシュフローで判断する

個人年金保険を比較するとき、返戻率に目が行きがちです。返戻率とは、払い込んだ保険料に対して、将来どれくらい受け取れるかを示す割合です。数字が高いほど魅力的に見えますが、老後資金づくりでは返戻率だけで決めない方がよいでしょう。
確認したいのは、何歳から何年間受け取れるか、途中解約時にいくら戻るか、年金受取時に税金がどうかかるか、保険料を払い続けても教育費や住宅費に無理がないかです。共働き夫婦は、夫婦それぞれで収入、退職金、企業年金、iDeCo、NISA残高が異なります。1人の契約だけを見て判断すると、世帯全体では資金が偏ることがあります。
個人年金保険が不要になりやすいのは、すでに夫婦の公的年金、退職金、企業年金、NISA、iDeCoで老後の最低生活費を十分にまかなえるケースです。この場合、追加で固定的な保険料を払うより、流動性の高い預貯金やNISAで柔軟に備えた方が家計に合うことがあります。 返戻率よりも家計全体の資金繰り を優先して見ることが、後悔を減らすポイントです。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    共働き夫婦は2人分の厚生年金が期待できる一方、退職後の生活水準が高くなりやすいため、世帯年金だけで安心しないことが重要です。
  • 2
    個人年金保険を検討する前に、夫婦それぞれの公的年金見込み額と、片方になった後の生活費を確認しましょう。
  • 3
    NISAとiDeCoを優先的に確認し、それでも受取時期を固定したい不足分がある場合に個人年金保険を候補にします。
  • 4
    生命保険料控除だけを理由に加入せず、途中解約リスク、手元資金、インフレへの弱さも含めて判断しましょう。

まずは無料オンライン相談で老後資金を棚卸し

共働き夫婦の年金設計は、公的年金、iDeCo、NISA、個人年金保険、住宅ローン、教育費をまとめて見ることが大切です。ほけんのAIなら、まずAI相談で疑問を整理し、必要に応じてオンラインでFPに無料相談できます。時間や場所を選ばず、中立的な立場で家計と保障を比較できるのが利点です。無料オンラインFP相談に参加した方へ各種ギフトBoxをプレゼントするキャンペーンも実施中です。

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