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【2026年5月更新】退職金が減る40代転職|生命保険3基準

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山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2026年5月更新】退職金が減る40代転職|生命保険3基準
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40代転職は年収だけでなく退職金まで見たい

40代で転職を考えるとき、内定時の年収や役職には目が向きやすい一方で、見落とされやすいのが 退職金が減る40代転職 の影響です。退職金は勤続年数、自己都合退職の係数、転職先の退職給付制度によって大きく変わります。年収が上がっても、長期で見ると老後資金や家族の保障計画に穴が空くことがあります。
この記事では、退職金が減る可能性がある40代転職で、生命保険をどう見直すべきかを「死亡保障」「老後資金」「勤務先保障」の3基準で整理します。結論から言えば、退職金の減少分をすべて生命保険で埋める必要はありません。保険、NISA、iDeCo、企業型DC、預貯金を役割分担し、家族が困る場面から優先して備えることが大切です。

転職前に確認したい退職金まわりの項目

  • 1
    現勤務先の退職金見込額と、自己都合退職時の減額ルールを確認します。
  • 2
    転職先に退職一時金、企業型DC、確定給付企業年金などの制度があるかを確認します。
  • 3
    企業型DCに加入している場合、転職後の移換先と手続き期限を確認します。
  • 4
    iDeCoを使っている場合、退職金との受取時期が将来の税金に影響しないか確認します。
  • 5
    死亡退職金や弔慰金など、会社独自の遺族向け保障が変わるか確認します。

退職金が減る理由は勤続年数と制度の違いにある

退職金が減る主な理由は、勤続年数がいったん短くなることと、転職先の制度が前職と違うことです。そもそも退職金制度は法律で全企業に義務づけられているものではなく、会社ごとの就業規則や退職金規程で設計されています。
厚生労働省の(令和5年就労条件総合調査 結果の概況)では、退職給付制度がある企業割合は74.9%です。つまり、転職先に退職金制度があるとは限りません。さらに企業規模や制度の形によって、退職一時金中心なのか、企業型DC中心なのか、会社拠出がどの程度あるのかも異なります。
たとえば、前職で20年勤めると退職金が大きく増える設計だった人が15年目で転職すると、自己都合退職の係数や勤続年数の短さで想定より少なくなることがあります。転職先で年収が上がっても、 退職給付制度 が薄い場合は、60代以降の受取額が下がる可能性があります。

年収が上がるなら退職金減は気にしなくていい?

転職で年収が80万円上がる予定です。退職金が少し減っても問題ないでしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
年収アップ分を使い切らず、毎年いくら老後資金に回せるかで判断しましょう。仮に手取り増の半分を年24万円として15年間積み立てられれば元本だけで360万円です。一方、教育費や住宅ローンで消えるなら、退職金減はそのまま老後資金の穴になりやすいです。

2026年はiDeCoと退職金の出口も要注意

2026年時点で特に注意したいのは、iDeCoや企業型DCを一時金で受け取る場合の税金です。財務省の(令和7年度税制改正の大綱)では、2026年1月1日以後に確定拠出年金の老齢一時金を受け、その後に会社の退職金を受ける場合、前年以前9年内の老齢一時金が退職所得控除の重複排除の対象になることが示されています。
かんたんに言うと、iDeCoや企業型DCを先に一時金で受け取り、その後10年以内に会社の退職金を受け取るようなケースでは、後から受け取る退職金の控除が思ったより少なくなる可能性があります。40代の今は「いくら積み立てるか」が大事ですが、50代後半からは 退職所得控除の重複調整 をふまえて「いつ、どの形で受け取るか」まで考える必要があります。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
退職金が減る不安は、生命保険だけで解決しようとすると保険料が重くなります。まずは不足額を数字にして、保険で守る部分と運用で育てる部分を分けるのが近道です。

基準1:死亡時の家族生活費の不足額を出す

最初の基準は、万一のときに家族が生活できるかです。生命保険の基本は、将来必要なお金から、遺族年金、配偶者の収入、預貯金、勤務先の死亡退職金などを差し引き、足りない分を備える考え方です。この足りない分が 必要保障額 です。
生命保険文化センターの(2024年度 生命保険に関する全国実態調査)では、2人以上世帯の普通死亡保険金額は平均1,936万円、年間払込保険料は平均35.3万円とされています。ただし、平均額に合わせる必要はありません。子どもの年齢、住宅ローンの団信、配偶者の働き方、勤務先の死亡退職金で必要額は大きく変わります。
40代転職では、転職先の死亡退職金や弔慰金が前職より少ないことがあります。この差額が大きい場合、収入保障保険や定期保険で一定期間だけ補う選択肢があります。子どもの独立まで10年程度なら、終身保険で一生涯大きく備えるより、必要な期間に絞った保障の方が家計に合いやすいこともあります。

基準2:退職金減による老後資金の穴を分けて考える

2つ目の基準は、退職金の減少分を老後資金の不足として見ることです。ただし、ここで注意したいのは、老後資金の不足を死亡保険でそのまま埋めようとしないことです。死亡保険は、原則として亡くなったときの家族保障が目的です。
老後資金の穴には、NISA、iDeCo、企業型DC、個人年金保険、預貯金などを組み合わせます。生命保険文化センターの(生活保障に関する調査)では、夫婦2人の老後の最低日常生活費は平均月23.9万円、ゆとりある老後生活費は平均月39.1万円とされています。退職金が300万円減るのか、1,000万円減るのかで、毎月の積立額や運用リスクの取り方は変わります。
個人年金保険は、将来の受取時期を決めやすい一方、途中解約時に元本割れすることがあります。NISAは流動性が高い一方、運用成果は確定しません。 生きて使うお金 は、保険だけでなく、使う時期と引き出しやすさを見ながら準備するのが現実的です。

不足額を出す3ステップ

  • 1
    前職に残った場合の退職金見込額と、転職した場合の退職金見込額を同じ年齢時点で並べます。
  • 2
    年収アップ分から税金、社会保険料、増える支出を差し引き、実際に積み立てられる金額を出します。
  • 3
    死亡時、老後、就業不能時の3場面に分けて、足りない金額と必要な期間を整理します。
  • 4
    死亡保障は子どもの独立や住宅ローン完済までなど、必要な期間に絞ります。
  • 5
    老後資金はNISA、iDeCo、企業型DC、個人年金保険、預貯金の役割を分けて検討します。

基準3:転職先の福利厚生と就業不能時の保障を確認する

3つ目の基準は、転職先の福利厚生です。退職金だけでなく、病気やケガで働けないときの給与補填、団体保険、死亡退職金、住宅補助、家族手当なども家計の安全網です。
特に40代は住宅ローン、教育費、親の介護費が重なりやすい時期です。転職で基本給が上がっても、住宅補助や家族手当がなくなり、実質手取りが思ったほど増えないことがあります。さらに、休職中の給与補填が薄い会社へ移るなら、就業不能保険や医療保険の見直しも必要です。
企業型DCに加入していた人は、転職時の手続きも忘れないようにしましょう。iDeCo公式サイトの(転職・退職された方)では、企業型DCの加入資格を失った場合、6か月以内に移換手続きをしないと自動移換されることがあると説明されています。自動移換中は資産運用がされず、管理手数料がかかり、老齢給付金の受給要件となる期間に算入されません。

退職金が減る分を個人年金保険で埋めるべき?

転職で退職金が500万円ほど減りそうです。個人年金保険に入れば安心ですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
候補にはなりますが、まずは毎月いくら積み立てられるか、途中で使う可能性があるかを確認しましょう。教育費や住宅修繕費が残る40代では、個人年金保険だけで固定せず、NISAや預貯金も併用した方が無理が少ないケースがあります。

生命保険で埋めるべき不足と埋めなくてよい不足

生命保険で優先して埋めるべきなのは、死亡や高度障害など、家族の収入が急に途絶えるリスクです。たとえば、子どもが大学を卒業するまでの生活費や教育費、住宅ローン以外の固定費、葬儀費用などは、生命保険で備える対象として考えやすい項目です。
一方で、退職金減による老後資金不足は、必ずしも死亡保険で埋める必要はありません。生きて使うお金は、運用、年金設計、家計改善で準備する方が自然です。保険料を払いすぎて毎月の積立余力がなくなると、本来増やすべき老後資金が育ちにくくなります。
40代の死亡保障では、収入保障保険と定期保険の使い分けが現実的です。収入保障保険は、万一のときに毎月一定額を受け取る形で、時間の経過とともに必要保障額が減っていく子育て世帯と相性がよい商品です。定期保険は、教育費のピークや配偶者の再就職までの生活費など、まとまった支出が見えている場合に使いやすいです。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
40代転職後の保険見直しは、保障を増やす作業ではなく、会社が守ってくれていた部分を自分の家計でどう補うかを決める作業です。

転職直後に保険を増やす前に確認したいこと

転職直後は、新しい給与、賞与、残業代、社会保険料、福利厚生の実態がまだ見えにくい時期です。内定通知書や求人票では良く見えても、実際の手取りや支出は数か月経ってから安定することがあります。
そのため、すぐに大きな保険へ加入するより、まずは既契約の内容を確認し、必要最低限の保障が足りているかを見るのがおすすめです。健康状態に不安がある人は、解約を先にせず、新しい保障が成立してから見直す順番を守りましょう。
家計全体で見ると、保険料の上限も決めやすくなります。固定費、教育費、住宅ローン、老後資金の積立を並べ、保険料を増やしても家計が赤字にならないか確認してください。保険は途中で見直せますが、老後資金づくりは時間を味方にするほど有利です。保障と積立のバランスを崩さないことが、40代転職の家計防衛になります。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    40代転職では、年収アップだけでなく退職金制度、企業型DC、死亡退職金、福利厚生まで確認することが重要です。
  • 2
    生命保険で優先して備えるのは、死亡時に家族の生活費や教育費が不足する部分です。
  • 3
    退職金減による老後資金の穴は、NISA、iDeCo、企業型DC、個人年金保険、預貯金で役割分担して準備します。
  • 4
    2026年はiDeCoや企業型DCの一時金と会社退職金の受取順が、退職所得控除に影響する点にも注意が必要です。
  • 5
    不足額は死亡時、老後、就業不能時の3場面に分けると、保険の入りすぎを防ぎやすくなります。

まずは無料オンラインFP相談で棚卸しを

退職金が減る40代転職では、保険だけでなくNISA、iDeCo、企業型DC、住宅ローン、教育費まで一体で見る必要があります。ほけんのAIなら、AI相談で不安を整理し、必要に応じて有資格者のFPにオンラインで相談できます。時間や場所を選びにくい転職期でも利用しやすく、相談は何度でも無料です。中立的な立場で家計と保障を比べたい方は、まずLINE登録から棚卸しを始めてみてください。

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