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【2026年9月更新】個人年金保険の確定申告|e-Tax入力と還付申告

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年9月6日
  • 9月時点のマイナポータル連携状況の反映
  • iPhoneのマイナンバーカード利用時の注意追加
  • 還付申告と更正の請求の違いの補足
【2026年9月更新】個人年金保険の確定申告|e-Tax入力と還付申告
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源泉徴収10.21%
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マイナポータル連携

はじめに:9月でも見直す価値があります

2026年9月時点では、令和7年分、つまり2025年分の所得税の通常の申告期限である2026年3月16日は過ぎています。それでも、 個人年金保険の確定申告 は「もう終わった話」と決めつけないほうがよいテーマです。個人年金から所得税が源泉徴収されている人は、医療費控除や扶養の変更などと合わせて還付を受けられる可能性があります。
個人年金保険の年金受取は、公的年金とは別の扱いです。e-Taxで公的年金欄に入れてしまうと、所得税だけでなく、住民税や国民健康保険料の計算にも影響することがあります。この記事では、国税庁の最新案内をもとに、年金支払証明書の見方、e-Taxの入力順、源泉徴収10.21%、25万円基準、還付申告の期限、マイナポータル連携の注意点まで順番に整理します。スマホ申告やマイナポータル連携の全体像は(令和7年分の確定申告はスマホとマイナポータル連携でもっと便利に!)でも確認できます。

2026年9月時点で押さえる要点

  • 1
    令和7年分の通常の確定申告期限は過ぎていますが、還付申告は原則として翌年1月1日から5年間提出できます。
  • 2
    保険料を払った本人が年金を受け取る場合は、公的年金ではなく公的年金等以外の雑所得として入力します。
  • 3
    課税対象は年金受取額そのものではなく、年金受取額から対応する払込保険料や掛金を差し引いた金額です。
  • 4
    差額が25万円以上の年は、所得税と復興特別所得税として10.21%が源泉徴収されます。
  • 5
    令和8年1月以降は、対応する保険会社に限り、生命保険契約等の一時金・年金の支払調書もマイナポータル連携の対象に加わっています。
  • 6
    自動入力された金額でも、保険会社から届いた年金支払証明書や支払年金額等のお知らせと必ず照合することが大切です。

税区分:年金受取は雑所得、一時金受取は一時所得

個人年金保険の税区分は、まず「誰が保険料を負担し、誰が受け取るか」で変わります。保険料を払った本人が年金を受け取る場合、年金形式の受取は 公的年金等以外の雑所得 です。雑所得の金額は、その年に受け取った年金額から、その年金に対応する払込保険料または掛金を差し引いて計算します。国税庁の(No.1610 保険契約者である本人が支払を受ける個人年金)でも、この扱いが示されています。
一方、将来の年金給付の総額に代えて一時金で受け取る場合は、一時所得として扱われます。一時所得は一般に「総収入金額−収入を得るために支出した金額−特別控除額」で計算し、課税対象になる金額は原則としてその2分の1です。年金で受け取るか、一時金で受け取るかによって入力欄も計算方法も変わるため、保険会社の通知書に書かれている受取方法を最初に確認しましょう。
なお、保険料を払った人と受取人が違う場合は、贈与税が関係することがあります。夫婦間や親子間で契約者、被保険者、受取人が分かれている契約は、単純な所得税の話だけで済まないことがあります。申告書を作る前に、保険証券や契約内容のお知らせで名義を確認しておくと安心です。

申告期限を過ぎたらもう手遅れですか?

2026年3月16日を過ぎてしまいました。個人年金の申告はもうできませんか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
還付になる見込みがある人は、原則として令和7年分なら2026年1月1日から5年間、還付申告ができます。源泉徴収税額がある人や医療費控除を使える人は、9月時点でも確認する価値があります。

還付申告は5年、ただし申告内容の種類に注意

還付申告は、確定申告書を提出する義務がない人でも、源泉徴収された所得税額などが本来の税額より多いときに、納め過ぎた所得税の還付を受けるための手続きです。国税庁の(No.2030 還付申告)では、還付申告書は確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出できると説明されています。
令和7年分であれば、2026年9月時点でも還付申告を検討できます。たとえば、個人年金から源泉徴収されていて、同じ年に医療費が多かった人、年末調整で生命保険料控除や扶養の変更を反映しきれなかった人は、e-Taxで試算すると還付が見えることがあります。
一方で、すでに申告済みの年分について「還付を受けるべき税金を少なく申告していた」と気づいた場合は、還付申告ではなく更正の請求という別の手続きになることがあります。迷ったときは、作成コーナーの結果だけで判断せず、税務署や税理士に確認しましょう。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
年金受取額、対応保険料、源泉徴収税額。この3つを証明書で確認してから入力すれば、申告の迷いはかなり減ります。

源泉徴収10.21%と25万円基準を分けて考える

個人年金保険を年金で受け取るときは、年金受取額から対応保険料を差し引いた残額が25万円以上になると、その残額に対して10.21%が源泉徴収されます。この10.21%には、所得税と復興特別所得税が含まれます。復興特別所得税は、平成25年1月1日から令和19年12月31日までの所得について所得税とあわせて課されるものです。
たとえば、年間の年金受取額が120万円、対応保険料が90万円なら、差額は30万円です。30万円×10.21%で30,630円が源泉徴収される計算です。差額が25万円未満なら源泉徴収はされませんが、所得そのものが消えるわけではありません。
ここで大切なのは、 源泉徴収は最終税額の確定ではない という点です。給与、医療費控除、配偶者控除、寄附金控除などを合算して最終的な税額を計算した結果、追加納税になることも、還付になることもあります。反対に、源泉徴収がない年でも、住民税の申告が必要になるケースがあります。住民税の扱いは自治体で異なるため、所得税の申告不要だけで終わらせないようにしましょう。

e-Tax入力順:公的年金欄に入れないのがコツ

e-Taxの確定申告書等作成コーナーでは、所得税の申告書作成を開始し、収入・所得の入力画面で「雑所得(業務・その他)」を選びます。個人年金保険の年金受取は公的年金等ではないため、公的年金等の欄ではなく、雑所得のその他に入力するのが基本です。作成コーナーの(個人年金の収入がある場合)でも、「雑所得(業務・その他)」から入力するよう案内されています。
入力する主な項目は、種目、支払者、収入金額、必要経費、源泉徴収税額です。種目は「個人年金」としておくと後から見返しやすくなります。収入金額にはその年の年金受取総額を、必要経費には対応保険料を、源泉徴収税額には年金支払証明書に記載された金額を転記します。源泉徴収がなければ0円で入力します。
2026年の申告環境では、スマホとマイナンバーカードを使ったe-Taxが一般的になっています。国税庁は、スマートフォンのマイナンバーカードを利用すれば、マイナンバーカードをスマホで読み取らなくてもe-Tax送信ができると案内しています。Androidに加え、iPhoneのマイナンバーカードにも対応しているため、電子証明書の有効期限や暗証番号のロックを早めに確認しておくと、期限後の還付申告でも作業がスムーズです。

入力前にそろえる書類と確認ポイント

  • 1
    保険会社から届く年金支払証明書や支払年金額等のお知らせで、年間の支払金額を確認します。
  • 2
    必要経費にあたる対応保険料の欄を探し、見当たらない場合は保険会社に問い合わせます。
  • 3
    源泉徴収税額の有無を確認し、10.21%が引かれている年は証明書の金額をそのまま転記します。
  • 4
    支払者である保険会社の名称、所在地、法人番号などを、証明書や通知書に沿って入力します。
  • 5
    契約者、保険料負担者、受取人が同じかを確認し、異なる場合は贈与税や相続税の論点も確認します。

マイナポータル連携は便利でも照合が必要です

2026年の申告実務で便利になった点が、マイナポータル連携です。国税庁は、令和6年分の確定申告で約310万人がマイナポータル連携を利用したと公表しています。さらに令和8年1月以降、対応する保険会社に限り、生命保険契約等の一時金・年金、損害保険契約等の満期返戻金等・年金が収入関係の連携対象に加わっています。
2026年2月時点の国税庁一覧では、生命保険契約等の一時金及び年金の支払調書について、住友生命、第一生命、日本生命、明治安田生命が対応済みとして掲載されています。ただし、利用対象期間、対象商品、対象支払調書は保険会社によって異なります。最新の対応状況は(マイナポータル連携可能な控除証明書等発行主体一覧)で確認してください。
個人年金については、保険会社から税務署へ提出された支払調書のうち、条件を満たすデータを取得できる場合があります。ただし、自動入力された「収入金額」「必要経費」「源泉徴収税額」が、手元の通知書と一致するとは限りません。作成コーナーにも(生命保険の一時金・年金、損害保険の満期返戻金・年金)に関する案内が用意されていますが、最後は自分の証明書で照合する姿勢が大切です。

自動入力されていれば確認しなくてよいですか?

マイナポータル連携で個人年金らしき金額が入りました。もう証明書は見なくても大丈夫ですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
自動入力は便利ですが、保険会社の対応範囲や対象契約によって反映内容が変わります。年金支払証明書や支払年金額等のお知らせと、収入金額、必要経費、源泉徴収税額を必ず照合しましょう。

電子添付と保存:送った後も資料を残す

e-Taxで申告する場合、入力した内容の根拠となる書類をすべて紙で提出するとは限りません。生命保険料控除証明書など、一定の第三者作成書類は添付省略の対象になることがあります。一方で、申告内容について後日確認を求められる可能性は残ります。
個人年金の年金支払証明書や支払年金額等のお知らせは、申告書を作るときだけでなく、後から数字の根拠を説明するためにも重要です。スマホで撮影した画像だけに頼ると、文字が読めない、年度が分からない、原本を捨ててしまったといったトラブルが起こりがちです。
おすすめは、年分ごとに「個人年金」「医療費」「寄附金」「生命保険料控除」などのフォルダを分けることです。紙の原本は封筒で、データはPDFや写真で同じ年分にまとめると、翌年の申告や住民税通知の確認にも使いやすくなります。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
計算が合わないときは、まず所得区分を確認してください。個人年金を公的年金欄に入れていないかを見るだけで、原因が見つかることがあります。

ケース別:入力する数字と計算結果の例

数字で見ると、入力のイメージがつかみやすくなります。たとえば、年金受取額が60万円、対応保険料が45万円なら、雑所得は15万円です。差額が25万円未満なので源泉徴収はありません。e-Taxでは、収入金額60万円、必要経費45万円、源泉徴収税額0円と入力します。
年金受取額が120万円、対応保険料が90万円なら、雑所得は30万円です。差額が25万円以上なので、30万円×10.21%=30,630円が源泉徴収されます。e-Taxでは、収入金額120万円、必要経費90万円、源泉徴収税額30,630円を入力し、給与や控除と合わせて最終税額を確認します。
一時金で受け取った場合は計算が変わります。たとえば受取額300万円、払込保険料260万円で、他に一時所得がない場合は、300万円−260万円−50万円=マイナス10万円となり、一時所得は0円です。ただし、同じ年に他の満期保険金、懸賞金、ふるさと納税の返礼品に関係する一時所得などがある場合は合算して考える必要があります。

申告後の還付と翌年への備え

還付金の入金時期は、申告内容、提出時期、税務署での確認状況によって変わります。e-Taxで送信した場合は、メッセージボックスで処理状況を確認できます。還付口座の入力誤りがあると入金が遅れるため、銀行名、支店名、口座番号、名義を最後に見直しましょう。
翌年に向けては、年金支払証明書が届いたらすぐに保管し、医療費、ふるさと納税、生命保険料控除、iDeCo、住宅ローン控除の資料と同じ年分でまとめるのがおすすめです。年金受取を開始した年は、住民税や国民健康保険料に影響することもあります。所得税の還付だけで判断せず、自治体から届く住民税通知や国保料通知も確認しておきましょう。
個人年金保険の申告は、税金だけを切り取るより、老後資金、医療費、住民税、国民健康保険料、NISAやiDeCoとのバランスまで含めて見るほうが現実的です。退職前後、配偶者の扶養が変わる年、医療費が増えた年は、同じ個人年金でも手取りへの影響が変わります。ほけんのAIでは、AIでの一次相談と有資格FPによるオンライン面談を無料で利用できます。相談は全国対応で、予約はLINEで完結し、家計簿や保険証券があればより具体的に整理できます。税務判断そのものは税務署や税理士の領域ですが、申告に必要な資料の棚卸し、保険の受取方法の見直し、老後資金計画の確認はFP相談と相性がよい分野です。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    本人が保険料を負担して本人が年金を受け取る個人年金保険は、公的年金等以外の雑所得として入力します。
  • 2
    課税対象は年金受取額から対応保険料を差し引いた金額で、差額が25万円以上なら10.21%の源泉徴収があります。
  • 3
    源泉徴収は最終税額ではないため、医療費控除や扶養の変更がある年は還付申告で戻る可能性があります。
  • 4
    マイナポータル連携の対象は広がっていますが、保険会社や契約によって反映範囲が異なるため証明書との照合が必要です。
  • 5
    還付申告は原則として翌年1月1日から5年間可能です。2026年9月時点でも、まずはe-Taxで試算する価値があります。

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