【2025年9月更新】生命保険 緩和型と無選択型の違い|審査・保険料・対象を早見
更新:

執筆者河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)

引受基準緩和型
無選択型
告知なし
免責期間
支払削減期間
医療保険
終身保険
目次
まず押さえる:2つの“入りやすい”生命保険
持病や通院歴があっても検討できる生命保険として、 引受基準緩和型 と 無選択型 があります。前者は告知項目をしぼって審査のハードルを下げたもの、後者は医師の診査や健康告知を不要とするものです。両者はいずれも加入しやすい一方で、保険料が通常より高くなりやすく、契約直後の支払いに制限が付くなどの特徴があります。基本構造と注意点は、解説記事の「(引受基準緩和型・無選択型保険とは?)」と「(引受基準緩和型と無選択型の医療保険)」が要点を押さえています。いきなり商品を選ぶのではなく、まず“仕組みの違い”を理解することが失敗防止の第一歩です。
早見で違いをつかむ(緩和型 vs 無選択型)
- 1告知・審査:緩和型は数問の限定告知あり/無選択型は告知なしで申し込み可能。
- 2保険料水準:通常<緩和型<無選択型の順に高くなる傾向。
- 3初期制限:緩和型は契約後約1年の給付削減設定が一部にあり/無選択型は病気起因の死亡・入院に長めの削減・待機が設定されやすい。
- 4保障の幅:緩和型は通常商品に近い設計が選べる一方、無選択型は保険金額の上限が低めになりやすい(死亡は数百万円規模が中心)。
- 5対象領域:医療・死亡いずれにも存在するが、医療は緩和型が主流、無選択型は死亡(終身)中心。
- 6高齢加入:両者とも高齢まで加入可能な設計が多い(商品により異なる)。
審査・加入条件の違い(通りやすさの順序)
2つの型の最大の違いは申込時の 告知の有無 にあります。通常の生命保険は5〜15問程度の健康告知が一般的ですが、緩和型は2〜5問程度に絞り、すべて「いいえ」であれば通過しやすく設計されています。無選択型は医師の診査・健康告知が不要で、申し込み自体は誰でも可能な一方、現在入院中など一部は受付不可とする取り扱いもあります。要点は、公平性とリスク管理の観点から“加入ハードルの低さに応じて初期制限が厳しくなる”というトレードオフがあることです。具体例と留意点は「(引受基準緩和型と無選択型の医療保険)」が整理しています。
結局どちらから申し込むべき?
持病があり、通常の保険は厳しそうです。緩和型と無選択型はどちらから検討すべきですか?

順序が大切です。まず通常型で“条件付き承諾(割増や部位不担保)”が通るかを確認→難しければ緩和型→それでも不可なら無選択型、の順で検討するのが定石です。精神疾患や直近の入院などは会社ごとに線引きが違うため、複数社の基準を並べて見極めましょう。
保険料相場とコストの考え方
緩和型・無選択型は、リスクの高い集団を含む分だけ保険料が上乗せされます。おおむね、通常<緩和型<無選択型の順で高くなるのが相場感です。契約直後の給付が減る 支払削減期間 を伴う設計も多く、短期の“もしも”に強くないことも理解しておきましょう。2025年9月更新の比較ページ「(持病があっても入りやすい医療保険のランキング)」を見ると、緩和型の選択肢が拡充し、設計の幅も広がっていることがわかります。なお、具体的な月額や年額は年齢・性別・設計によって大きく異なるため、モデル前提をそろえたうえで比較してください。

保険は「入れる」だけでなく「続けられる」ことが大事です。払える金額で最小限から整えましょう。
保障内容・制限のツボ(初期の削減・待機・既往症)
契約直後の制限は型ごとに性格が違います。緩和型は一部で“加入後約1年は給付50%”の削減設定が見られ、無選択型は“病気起因は加入後しばらくは払込保険料相当”や、医療で“加入から一定期間は疾病入院を対象外”といった待機が典型です。こうした 免責期間・待機や“既往症・関連疾病の扱い”は約款で差が出ます。一般的な考え方は「(引受基準緩和型と無選択型の医療保険)」と「(引受基準緩和型・無選択型保険とは?)」にまとまっています。
注意:加入や支払いには所定の制限・免責があります。各社の「重要事項説明書・約款」で必ず確認してください。
後悔しない申し込み・見直しの段取り
- 1健康情報の棚卸し:直近の通院・投薬・入院、検査所見をメモ化して“問われ方”に合わせて整理する。
- 2申込順の原則:通常型→緩和型→無選択型の順で当たり、結果を並べて費用対効果で決める。
- 3設計はミニマム:医療は入院日額や一時金を絞る、死亡は“葬儀費”相当から。初期制限を踏まえ過大期待は避ける。
- 4約款の肝を読む:削減・待機・既往症の扱い、支払上限や通算日数、更新の有無を確認する。
- 5加入後の再挑戦:病状安定や所定期間経過後に、より有利な通常型・緩和型へ乗換えを検討する。
向いている人/避けたい人の目安
緩和型は「告知に自信はないが、いくつかの除外条件ならクリアできる人」に向きます。病状が安定していて直近の入院・手術がない、担当医から入院・手術を勧められていない、といったラインを満たせる人はまず緩和型を検討。無選択型は「緩和型でも通らない」「告知行為そのものが心理的に難しい」人の最終手段です。いずれも保険料は割高になりやすいため、保険金額は“必要最小限”に絞るのが現実解です。
2025年の動向:告知の簡素化と選択肢の拡大
2024年末には、告知を3問程度に絞った“加入しやすさと保険料の両立”をうたう緩和型の新商品が大手からリリースされ、2025年も選択肢は確実に広がっています(参考:「(新商品の発売のお知らせ(2024年12月))」)。また、比較サイトの「(持病があっても入りやすい医療保険のランキング)」でも、緩和型の特約バリエーション(先進医療や疾病一時金など)が拡充されている様子が見てとれます。個別名に振り回されず、“自分の告知で通るか・初期制限は許容できるか・総額は無理がないか”の3点で見極めましょう。
よくある疑問にショートアンサー
今入院中でも入れますか?

無選択型でも“現在入院中は不可”など最低条件を置く商品があります。退院後の所定期間経過が条件になることもあるため、条件の有無と内容を事前に確認しましょう。
持病が再発した場合、医療や死亡の支払いはどうなりますか?

緩和型は約款条件を満たせば既往症の悪化・再発も対象になり得ます。一方、無選択型は既往症・関連疾病を一定期間対象外とする設計が多い点に注意が必要です。どちらも初期の削減・待機の取り扱いは要確認です。
死亡・医療の上限と期間(どこまで備えられる?)
無選択型の死亡(終身)は保険金額の上限が数百万円帯に抑えられる設計が一般的です。設計レンジの実例は「(無選択型死亡保険の商品一覧)」から相場感をつかめます。医療では、緩和型に終身型が多く、通院や先進医療など特約の選択肢も拡充。一方、無選択型の医療は短期の定期・更新型が中心で、待機・対象外の設定が付きやすい点はあらかじめ織り込んでおきましょう。

“入りやすさ”の代わりに、初期の制限と保険料の重さを受け入れることになります。必要最小限から始めるのが鉄則です。
支払い方法・割引の小ワザ(負担感をならす)
家計負担を抑える工夫として、年払いの割引設定やクレジットカード払のポイント還元を活用できる会社が増えています(取扱いは会社・商品によって異なります)。もっとも、割引や還元に頼りすぎず、設計そのものをミニマムに。ただし、支払方法を変えると“責任開始のタイミング”がズレることもあるため、申込日・初回払込・開始日(責任開始)の関係は募集資料で確認しましょう。
最後に:迷ったら“要件整理”から(無料AI相談あり)
どの型にするかは、既往症の種類・治療状況・直近の診療の有無・必要な保障額(医療/死亡)・予算の5点でほぼ決まります。まずは要件を整理し、通りやすい順に仮見積りを並べましょう。LINEで24時間相談できる「ほけんのAI」では、AIでの初期整理から有資格FPのオンライン面談までワンストップで対応しています。最新のキャンペーン案内もLINEで受け取れます。
まとめ:重要ポイント
- 1通常→緩和型→無選択型の順で申込むのが基本。例外はあっても“順番”が通過率と保険料に効く。
- 2初期の削減・待機・既往症の扱いは商品差が大きい。加入前に重要事項・約款で必ず確認する。
- 3保険料は通常<緩和<無選択の順で高い。設計は“必要最小限”から始め、後で上乗せする発想を。
- 42025年は緩和型の選択肢と特約が拡充。ブランド名ではなく“自分の告知と財布”に合うかで選ぶ。
- 5支払い方法の工夫(年払・カード)より、まずは設計のスリム化で総額をコントロールする。
ぜひ無料オンライン相談を
告知の通し方や初期制限の読み解き、家計に無理のない設計など、記事の“判断軸”をそのまま個別化するのが最短です。オンライン相談なら移動不要・時間の制約も少なく、無料でプロの横断比較を受けられます。まずはAIで要件を整理し、必要に応じて中立FPが具体提案へ。迷いを解消してから申し込みましょう。
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