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【2026年8月更新】死亡保険の不足額|遺族年金改正前の3基準

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2026年8月更新】死亡保険の不足額|遺族年金改正前の3基準
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2028年改正前に死亡保険の不足額を見直す理由

2026年8月時点で、死亡保険を見直すときに最初に確認したいのが 死亡保険の不足額 です。背景には、2025年6月に成立した年金制度改正法により、2028年4月から遺族厚生年金の見直しが予定されていることがあります。
ただし、制度改正を理由に「とにかく死亡保険を増やす」のはおすすめできません。遺族年金の対象になるか、子どもがいるか、住宅ローンが団信で消えるか、配偶者が働き続けられるかで、必要な保障額は大きく変わります。
この記事では、死亡保険の不足額を「公的保障」「支出ピーク」「既契約・資産形成」の3基準で整理します。30代・40代の子育て世帯、共働き夫婦、子どもがいない夫婦が、今の保険を増やすべきか、減らしてもよいのかを判断しやすくなる内容です。

この記事で確認できること

  • 1
    2028年4月予定の遺族厚生年金見直しで、自分の家庭が確認すべき区分を把握できます。
  • 2
    死亡保険の不足額を、支出見込額と収入見込額の差額でざっくり計算できます。
  • 3
    子育て世帯と子どもがいない夫婦で、必要保障額の見方がどう変わるかを整理できます。
  • 4
    NISAやiDeCoで資産形成している家庭が、死亡保障を減らしすぎない判断軸を持てます。
  • 5
    保険証券、住宅ローン、家計簿を見直すときに確認したい実践手順がわかります。

まず押さえたい遺族厚生年金2028年改正の要点

厚生労働省の(遺族厚生年金の見直しについて)では、遺族厚生年金の見直しは2028年4月施行予定とされています。大きなポイントは、男女差のあった制度を見直し、18歳年度末までの子どもがいない一定年齢の配偶者について、原則5年間の有期給付を軸にすることです。
ここで誤解しやすいのは、「すべての配偶者が一律で5年になる」わけではない点です。厚生労働省によると、施行直後に原則5年間の有期給付の対象となる女性は、18歳年度末までの子どもがいない、2028年度末時点で40歳未満の方です。すでに遺族厚生年金を受給している方、60歳以降に受給権が発生する方、18歳年度末までの子どもを養育している間の給付内容、2028年度に40歳以上になる女性は、今回の見直しによる影響はありません。
一方で男性は、18歳年度末までの子どもがいない60歳未満の方が、新たに5年間の有期給付を受け取れる方向です。制度改正は「減る人だけの話」ではなく、男女差をならしながら、若い遺族の生活再建をどう支えるかという見直しでもあります。

子どもがいれば改正の影響は小さいですか?

うちは小学生の子どもがいます。遺族厚生年金の改正はあまり関係ないと考えてよいですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
子どもを養育している間の給付内容は、今回の見直しで大きく変わらないとされています。ただし、末子が18歳年度末を迎えた後の生活費、大学費用、配偶者の老後資金は別問題です。子どもがいる世帯ほど、教育費の山とその後の生活費を分けて不足額を見ましょう。

死亡保険の不足額は「必要額−入ってくるお金」で見る

死亡保険の不足額は、難しい保険用語から考えるより、まず家計の穴を見える化するほうが現実的です。基本は「遺された家族に必要なお金」から「入ってくるお金」を差し引く考え方です。
生命保険文化センターの(万一の際に必要な保障額の算出方法と具体例)でも、支出見込額から収入見込額を差し引いて必要保障額を考える方法が示されています。
基本式は、死亡保険の不足額=今後の生活費・教育費・住居費・葬儀費など−公的年金・勤務先保障・貯蓄・配偶者収入・既契約の保険金です。
同じく生命保険文化センターの2025年度(生活保障に関する調査)では、遺族の生活資金に備える死亡保険金の必要額は平均1,569万円、生命保険加入者の加入金額は平均887万円とされています。平均値はそのまま目標額にするものではありませんが、「世帯によって不足額が残りやすい」ことを考える材料になります。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
死亡保険は、平均額に合わせるものではなく、わが家の不足する時期と金額に合わせるものです。

基準1:公的保障は「誰が・いつまで」受け取れるか

1つ目の基準は 公的保障 です。金額だけでなく、「誰が、いつから、いつまで受け取れるか」を確認しましょう。
会社員や公務員が亡くなった場合、一定の要件を満たす遺族は遺族厚生年金を受け取れる可能性があります。遺族厚生年金の金額は、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3を基礎に考えます。自営業やフリーランス中心の家庭では、会社員世帯に比べて遺族厚生年金がない、または薄くなりやすい点に注意が必要です。
18歳年度末までの子どもがいる場合は、遺族基礎年金も重要です。日本年金機構の(遺族基礎年金)によると、2026年4月分からの遺族基礎年金は、子のある配偶者が受け取る場合、昭和31年4月2日以後生まれの方で年847,300円に子の加算額を加えた金額です。子の加算額は、1人目・2人目が各243,800円、3人目以降が各81,300円です。
2028年改正では、遺族基礎年金の子の加算額を年間約23.5万円から約28万円へ増やす方向も示されています。つまり、子育て世帯は「改正で一律に不利になる」と見るのではなく、遺族基礎年金、遺族厚生年金、教育費の時期を合わせて確認することが大切です。

死亡保険の不足額を確認する手順

  • 1
    ねんきん定期便やねんきんネットで、会社員期間や厚生年金加入歴を確認します。
  • 2
    教育費、生活費、住居費、葬儀費、転居費を分けて、今後必要になりそうな支出を洗い出します。
  • 3
    貯蓄、勤務先の弔慰金、団信、既契約の死亡保険金、NISA資産を一覧にします。
  • 4
    支出見込額から収入見込額を差し引き、不足額が何年続くかを確認します。
  • 5
    不足期間が子どもの独立までなら、定期保険や収入保障保険を優先して比較します。

基準2:教育費・住宅費・生活費のピークを分ける

2つ目の基準は 支出ピーク です。子育て世帯では、死亡保険の不足額が大きくなりやすい理由の多くが教育費にあります。
文部科学省の(結果の概要-令和5年度子供の学習費調査)は、2026年1月に訂正資料が公表されています。幼稚園から高校までの学習費総額は、進路がすべて公立でも約596万円、すべて私立では約1,976万円という水準で語られることが多く、ここに大学費用や下宿費、受験費用は含まれません。
そのため、死亡保険の不足額を考えるときは、生活費を一律で何十年分と見るよりも、大学進学時期、塾代が増える時期、住宅ローン返済が重なる時期を分けて試算するほうが実態に合います。
住宅ローンがある場合は、団体信用生命保険、いわゆる団信も確認しましょう。単独ローンなら死亡時に住宅ローン残高が消えるケースが多い一方、ペアローンや収入合算では、亡くなった人の借入分だけが対象になる、または団信の付き方が異なることがあります。死亡後に住居費がどれだけ残るかで、必要な死亡保障は変わります。

NISAがあれば死亡保険は減らしてよいですか?

新NISAで毎月積み立てています。将来の資産が増えるなら、死亡保険は減らしてもよいでしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
減らせる可能性はあります。ただし、NISAは価格変動があり、死亡直後に必要な生活費や教育費を確実に用意する目的とは性質が違います。生活防衛資金、教育費、保険金、投資資産を役割別に分けて判断しましょう。

基準3:既契約・NISA・iDeCoを同じ表に並べる

3つ目の基準は 既契約・資産形成 を同じ表に並べることです。死亡保険だけを見ると不足しているように見えても、貯蓄、勤務先の弔慰金、団信、NISA資産、iDeCoの死亡一時金などを含めると、追加で必要な保障は小さくなる場合があります。
金融庁の(NISAを知る)では、2024年からのNISAは非課税保有期間が無期限となり、年間投資枠は最大360万円、非課税保有限度額は総枠1,800万円と説明されています。長期の資産形成には使いやすい制度ですが、死亡直後に相場が下がっていれば、生活費として使える金額は想定より少なくなることがあります。
iDeCoも老後資金づくりに有効ですが、本人が生きている間は原則として60歳まで引き出しにくい制度です。死亡時には遺族が死亡一時金として受け取れる仕組みがありますが、請求手続きや受取人の順位を確認しておく必要があります。
死亡保険の強みは、受取人を指定でき、万一の直後にまとまった資金を準備しやすいことです。投資資産は「育てるお金」、死亡保険は「すぐ使うお金」と分けて考えると、保障を減らしすぎる失敗を避けやすくなります。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
死亡保険を減らす判断は、資産が増えたときではなく、万一の直後に使えるお金が足りると確認できたときに行いましょう。

ざっくり試算:30代子育て世帯の考え方

たとえば、夫婦と子ども2人の家庭で、主な収入を担う人に万一があったケースを考えます。住宅ローンは団信で消える一方、生活費の不足が月10万円、期間15年残るなら、それだけで1,800万円です。さらに教育費の不足600万円、葬儀費や当面の生活立て直し費用300万円を見込むと、支出側は合計2,700万円になります。
ここから、貯蓄500万円、勤務先の弔慰金200万円、既契約の死亡保険金1,000万円を差し引くと、不足額は1,000万円です。この場合、不足額1,000万円を一生涯の終身保険で持つ必要はなく、子どもが独立するまでの期間に合わせて定期保険や収入保障保険で備えるほうが、保険料を抑えやすい場合があります。
逆に、配偶者が専業主婦・専業主夫で再就職まで時間がかかる、実家の援助が見込めない、住宅ローンが団信で十分に消えない、教育方針として私立進学を想定している、といった家庭では不足額が大きくなりやすくなります。

子どもがいない夫婦は「5年後の家計」を見る

2028年改正で特に確認したいのが、子どもがいない若い夫婦です。これまで「夫が亡くなれば妻は遺族厚生年金を長く受け取れる」と考えていた家庭でも、2028年度末時点で40歳未満の女性など、一定の条件に入る場合は考え方を見直す必要があります。
一方で、男性については、18歳年度末までの子どもがいない60歳未満でも新たに5年間の有期給付を受け取れる方向です。共働き夫婦では、残された配偶者の収入で生活を立て直せる可能性がありますが、収入差が大きい、住宅ローンを片方の収入に強く依存している、親の介護や転居の可能性がある場合は、5年後の家計を別シナリオで試算しておくと安心です。
この場合の死亡保険は、長期の生活費すべてを肩代わりするというより、住み替え費用、働き方を整える期間の生活費、老後資金の取り崩しを防ぐ資金として考えると整理しやすくなります。

死亡保険を増やす前に、保険料の上限を決める

不足額が見えると、つい保障を大きくしたくなります。しかし、毎月の保険料が家計を圧迫すると、NISAの積立、教育費の準備、生活防衛資金づくりが続かなくなります。
死亡保険は、必要な保障を必要な期間だけ持つのが基本です。終身保険は一生涯の死亡保障や相続対策に向きますが、保険料は高くなりがちです。定期保険や収入保障保険は、一定期間の大きな保障を比較的抑えた保険料で準備しやすい特徴があります。
見直し時は、保障額だけでなく、払込期間、更新の有無、将来の保険料上昇、解約返戻金の有無まで確認しましょう。特に更新型の定期保険は、若いときの保険料が安く見えても、40代・50代で更新後保険料が上がることがあります。保険料の上限を先に決めておくと、保障を増やしすぎる失敗を防ぎやすくなります。

迷ったら保険証券と家計を一緒に見る

死亡保険の不足額は、保険証券だけでは正確に判断できません。家計、住宅ローン、教育費、配偶者の働き方、公的年金、NISAやiDeCoを一緒に見る必要があります。
ほけんのAIでは、まずLINEのチャットで家計や保険の疑問を相談できます。保険証券の写真があれば、今入っている保障内容を棚卸ししやすくなります。そのうえで、必要に応じて有資格者との無料オンラインFP相談につなげられます。
予約はLINEで完結し、自宅からLINE通話やZoomで相談できます。しつこい勧誘が心配な場合は、LINEで「イエローカード」と伝える仕組みも用意されています。死亡保険を増やすか減らすか迷ったら、保険だけでなく家計全体を一度並べて見てみましょう。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    死亡保険の不足額は、支出見込額から公的年金・貯蓄・勤務先保障・既契約保険を差し引いて考えます。
  • 2
    2028年の遺族厚生年金改正では、対象者と対象外の区分を確認してから保障額を見直すことが大切です。
  • 3
    子育て世帯は、遺族基礎年金だけでなく、教育費と住宅費のピークに合わせて必要保障額を決めましょう。
  • 4
    NISAやiDeCoは資産形成に役立ちますが、死亡直後に確実に使うお金とは役割を分けて考えましょう。
  • 5
    保障を増やす前に、毎月の保険料が教育費の積立や生活防衛資金を圧迫しないか確認しましょう。

まずはAI相談から死亡保障を棚卸し

死亡保険の不足額は、遺族年金、教育費、住宅ローン、NISAなどをまとめて見ないと判断しにくいテーマです。ほけんのAIなら、まずチャットで疑問を整理し、必要に応じて無料オンラインFP相談で家計全体を確認できます。時間や場所を選ばず、中立的な立場で商品比較まで進めやすいので、保険証券や家計簿を手元に置いてLINEから相談を始めてみてください。

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