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【2026年9月更新】生命保険料控除|新旧契約6万円判定

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2026年9月更新】生命保険料控除|新旧契約6万円判定
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子育て世帯
保険見直し

2026年の年末調整は「新旧契約」と「扶養」で迷いやすい

2026年分の年末調整では、子育て世帯向けに一般生命保険料控除の上限が広がるため、保険料控除申告書の書き方で迷う人が増えています。特にわかりにくいのが、2012年1月1日以後の契約である新契約と、それ以前の旧契約を両方持っているケースです。
この記事では、 生命保険料控除 のうち「一般生命保険料控除」に絞り、2026年9月時点で確認できる6万円判定の考え方を整理します。医療保険・介護保険・個人年金保険の控除と混同しやすい点も、年末調整前にそのまま確認できる形で見ていきましょう。

この記事で確認できること

  • 1
    新契約と旧契約の違いを、保険商品の名前ではなく契約日で確認できます。
  • 2
    23歳未満の扶養親族がいる場合に、6万円判定がどこまで関係するか整理できます。
  • 3
    新旧契約を両方持つ場合に、旧契約だけを見てよいのか判断しやすくなります。
  • 4
    所得税の控除額と、実際に戻る税金の違いを理解できます。
  • 5
    控除を理由に保険を増やす前に、家計と保障を見直す順番がわかります。

6万円特例は「一般生命保険料控除」の所得税が中心

生命保険料控除には、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除があります。2026年分で注目される6万円特例は、このうち新制度の 一般生命保険料控除 が中心です。
一般生命保険料控除は、主に死亡保障などにかかる保険料について受けられる所得控除です。所得控除とは、支払った保険料がそのまま戻る制度ではなく、税金を計算する前の所得を一定額差し引く仕組みです。たとえば所得税率10%の人なら、控除額が2万円増えても所得税の軽減額はおおむね2,000円です。住民税については別の控除限度額があり、今回の6万円特例は所得税で考える点も押さえておきましょう。

保険料を払えば6万円戻るのですか?

一般生命保険料控除が6万円になるなら、年末調整で6万円戻るという意味ですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
いいえ、6万円は戻る金額ではなく、所得から差し引ける上限額です。所得税率10%なら所得税だけで見た軽減額は最大6,000円程度が目安です。控除額と還付額を混同しないことが大切です。

新契約と旧契約は「契約日」で判定する

年末調整でいう 新契約と旧契約 は、保険商品の新しさではなく契約日で判定します。一般的には、2012年1月1日以後に締結した契約が新契約、2011年12月31日以前に締結した契約が旧契約です。
国税庁の (No.1140 生命保険料控除) でも、新契約と旧契約では控除の取扱いが異なること、2026年分以降の申告で23歳未満の扶養親族を有する場合の新生命保険料の計算式が示されています。
なお、古い契約でも更新・転換・特約の中途付加などにより新制度の対象になることがあります。記憶だけで判断せず、保険会社から届く生命保険料控除証明書の「区分」「新旧の別」「申告額」を確認しましょう。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
控除額が大きい契約が、必ず家計に合う契約とは限りません。年末調整は、保険を増やすきっかけではなく、保障を点検する入口として使うのがおすすめです。

23歳未満の扶養親族がいるかを年末時点で確認する

2026年9月時点で最も大切なのは、 23歳未満の扶養親族 がいる場合に、所得税の新制度における一般生命保険料控除の限度額が通常の4万円から6万円へ広がる点です。生命保険文化センターも、2026年・2027年分の所得税について、23歳未満の扶養親族がいる世帯では新制度の一般生命保険料控除の上限額が6万円になると説明しています。(税金の負担が軽くなる「生命保険料控除」)
ここでいう扶養親族は、子どもが16歳未満で扶養控除の対象にならない場合でも、要件を満たせば判定に関係します。国税庁の (令和8年分 年末調整Q&A) では、共働き世帯で年齢23歳未満の子がいる場合、生命保険料控除の特例について夫婦双方で適用を受けられる旨も示されています。ただし、実際に控除できるのは原則として保険料を負担した人です。

年末調整前の6万円判定チェック

  • 1
    控除証明書で、一般・介護医療・個人年金のどの区分かを確認します。
  • 2
    一般生命保険料控除の契約が、新契約か旧契約かを証明書で確認します。
  • 3
    12月31日時点で23歳未満の扶養親族に該当する家族がいるかを確認します。
  • 4
    高校生・大学生年代の子どもは、アルバイト収入の見込みも早めに確認します。
  • 5
    夫婦それぞれが控除を受ける場合は、誰がどの保険料を負担しているかを整理します。
  • 6
    一般・介護医療・個人年金を合計して、所得税の全体上限12万円を超えないか確認します。

新旧契約を両方持つ場合は「旧契約だけ」で決めない

新契約と旧契約を両方持っている場合、2026年分は旧契約だけを見て判断すると、控除額を取り違える可能性があります。
通常、新契約の一般生命保険料控除は所得税で最大4万円、旧契約の一般生命保険料控除は最大5万円です。一方、23歳未満の扶養親族がいて、対象となる新生命保険料を支払っている場合は、一般生命保険料控除の枠が最大6万円になる可能性があります。ただし、一般生命保険料控除が6万円になっても、一般・介護医療・個人年金を合わせた所得税の 全体12万円 の上限は変わりません。
国税庁のタックスアンサーでは、新契約と旧契約の双方に加入している場合の一般生命保険料控除について、旧生命保険料の支払額が6万円を超えるかどうかで扱いが分かれることも示されています。自分で暗算して決め打ちするより、勤務先の年末調整システムや申告書の計算欄、控除証明書の表示に沿って確認するのが安全です。

旧契約を解約して新契約にした方が得ですか?

6万円特例があるなら、古い保険を解約して新しい保険に入り直した方が得ですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
控除だけで解約を決めるのは危険です。旧契約には予定利率や保障内容が有利なものもあります。解約返戻金、健康状態、保険料、必要保障額を比べてから判断しましょう。

控除額の目安を具体例で見る

2026年分の新制度の一般生命保険料控除では、23歳未満の扶養親族がいる場合、年間の新生命保険料が3万円以下なら支払保険料の全額、3万円超6万円以下なら「支払保険料×1/2+15,000円」、6万円超12万円以下なら「支払保険料×1/4+30,000円」、12万円超なら一律6万円が控除額の目安になります。
たとえば、対象となる新生命保険料を年間6万円支払っている場合、控除額は45,000円です。年間12万円を超えて支払っている場合は、控除額は上限の6万円です。ただし、税金が6万円戻るわけではありません。所得税率10%の人なら、通常の4万円上限と比べて増える控除2万円分の所得税軽減は、おおむね2,000円です。復興特別所得税や住民税の扱いまで含めると実際の金額は変わりますが、保険料全額が戻る制度ではない点は変わりません。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
年末調整で得をした気持ちになっても、不要な保険料を毎月払い続ければ家計は重くなります。控除は家計改善のきっかけとして使いましょう。

必要保障額を先に見ないと保険料が増えすぎる

生命保険料控除は税負担を軽くする制度ですが、保険加入の主目的は税金対策ではありません。特に死亡保険は、万一のときに家族の生活費、住宅費、教育費をどう支えるかを考えるためのものです。
子育て世帯では、遺族年金、勤務先の死亡退職金、預貯金、NISAなどの資産形成額を差し引き、足りない分を死亡保障で補う考え方が基本です。控除枠を埋めるために不要な保険へ加入すると、毎月の固定費が上がり、教育費の積立やNISAに回すお金が減ることがあります。
目安として、子どもが小さい時期は死亡保障の必要額が大きくなりやすく、子どもの独立が近づくほど必要額は下がりやすくなります。控除証明書だけでなく、保険証券の保障額と保険期間も一緒に確認しましょう。

NISAやiDeCoとの配分も同じタイミングで見直す

2026年の家計相談では、生命保険料控除とあわせて、NISAやiDeCoへの積立額をどう配分するかという悩みが増えています。保険は保障、NISAは長期の資産形成、iDeCoは老後資金づくりと所得控除というように、役割が異なります。
年末調整で保険料控除証明書を確認するタイミングは、毎月の固定費を棚卸しする好機です。保険料控除のために保険を追加する前に、現在の保障が過大ではないか、逆に子どもが小さい時期の死亡保障が不足していないか、積立額が家計を圧迫していないかを見直しましょう。
会社員がつまずきやすいのは、一般生命保険料控除に入れるべき契約を介護医療保険料控除に入れてしまう、旧契約の保険料を新契約欄に書いてしまう、契約者と保険料負担者を混同する、といったミスです。控除を受けられるのは原則として保険料を支払った人なので、口座振替やクレジットカードの名義も確認しておくと安心です。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    2026年分の6万円判定は、主に23歳未満の扶養親族がいる人の新制度の一般生命保険料控除で確認します。
  • 2
    新契約と旧契約は契約日で判定し、保険会社の生命保険料控除証明書で区分を確認するのが確実です。
  • 3
    新旧契約を両方持つ場合は、旧契約だけで判断せず、申告書や年末調整システムの計算欄に沿って確認します。
  • 4
    一般生命保険料控除が6万円になっても、一般・介護医療・個人年金を合わせた所得税の全体上限12万円は変わりません。
  • 5
    保険の追加や解約は、控除額だけでなく必要保障額、保険料、解約返戻金、NISAやiDeCoとの配分で判断します。

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