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【2026年8月更新】生命保険はいくら必要:子なし夫婦の不足額3基準

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山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
【2026年8月更新】生命保険はいくら必要:子なし夫婦の不足額3基準
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子なし夫婦の生命保険は平均額より不足額で考える

子なし夫婦が生命保険で迷いやすいのは、教育費を大きく見積もる必要がない一方で、配偶者の生活をどこまで守ればよいかが見えにくい点です。
結論からいうと、 生命保険はいくら必要か は「死亡後の生活費」「公的保障」「貯蓄・運用資産」の3つで決まります。保険料の平均やランキングを先に見るより、残された配偶者が何年間、いくら不足するかを出すほうが、過不足の少ない判断につながります。
この記事では、2026年8月時点で確認できる家計データ、2028年4月施行予定の遺族厚生年金の見直し、NISA・iDeCoとの使い分けを踏まえ、子なし夫婦の必要保障額をざっくり試算する手順を整理します。

先に押さえる3つの判断軸

  • 1
    今の夫婦の生活費から、ひとり暮らしになった後の生活費を見積もります。
  • 2
    残された配偶者の手取り収入と、遺族年金などの公的保障を確認します。
  • 3
    預貯金、NISA、iDeCo、退職金見込みを分けて、すぐ使えるお金を把握します。
  • 4
    葬儀費用、引っ越し費用、住宅ローンの有無など、一時費用を別枠で考えます。
  • 5
    保険で埋める期間を、5年、10年、定年までのように区切って決めます。

基準1:死亡後の生活費は今の7割から調整する

必要保障額の出発点は、死亡後の生活費です。総務省統計局の (家計調査報告 ―月・四半期・年―) では、2026年6月分の二人以上世帯の消費支出が1世帯当たり290,886円と公表されています。直近の家計は物価や住居費の影響を受けやすいため、統計はあくまで目安にし、まずは自分の通帳やカード明細で実額を確認することが大切です。
また、生命保険文化センターの (世帯の人数、共働き世帯かによって家計の状況はどう違う?) では、2025年の家計調査年報をもとに、1人世帯の消費支出は約17.3万円、2人世帯は約28.1万円と整理されています。2人世帯が1人になると生活費は下がりますが、単純に半分にはなりません。
目安として、夫婦2人の生活費が月35万円なら、ひとりになった後は月24万〜28万円程度から考えます。食費や通信費は下がる一方、家賃、住宅ローン、管理費、光熱費、車、保険料、サブスクなどは残りやすいからです。特に住居費が高い家庭では、 子なし夫婦の生活費 を2分の1で置かないよう注意しましょう。

夫婦2人の生活費を半分にしてはいけませんか?

子どもがいないので、片方が亡くなったら生活費は半分くらいで見ればよいですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
半分で見ると不足しやすいです。家賃や住宅ローン、管理費、車、医療費は残りやすいため、まずは現在の生活費の7〜8割で置き、住居費や車の有無を別に調整するのがおすすめです。

生活費の不足額は月額で出すと迷いにくい

死亡後の生活費を置いたら、次に残された配偶者の手取り収入を差し引きます。たとえば死亡後の生活費が月27万円、残された人の手取りが月22万円なら、不足は月5万円です。
この月5万円を何年分、保険でカバーするかを決めます。5年なら300万円、10年なら600万円です。ここに葬儀費用や引っ越し費用、当面の休職や転職に備える資金を足し、すぐ使える預貯金を差し引くと、生命保険で備える金額のたたき台になります。
なお、必要保障額の考え方は「支出見込額から収入見込額を差し引く」のが基本です。生命保険文化センターの (万一の際に必要な保障額の算出方法と具体例) でも、遺族の支出、公的保障、就労収入、自己資産を分けて計算する流れが示されています。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
子なし夫婦の保障額は、世間の平均に合わせるより、残された配偶者が生活を立て直すまでの時間を買うものとして考えると決めやすくなります。

基準2:公的保障は遺族厚生年金の見直しまで確認する

会社員や公務員が亡くなった場合、条件を満たせば遺族厚生年金の対象になります。ただし、子のいない配偶者については、2028年4月施行予定の見直しを必ず確認しておきたいところです。
厚生労働省の (遺族厚生年金の見直しについて) では、見直しは2028年4月施行予定とされ、18歳年度末までのこどもがいない配偶者について、原則5年間の有期給付や継続給付の仕組みが説明されています。女性では、施行直後に原則5年間の有期給付の対象となるのは、18歳年度末までのこどもがいない、2028年度末時点で40歳未満の方です。男性では、18歳年度末までのこどもがいない60歳未満の方が、新たに5年間の有期給付を受けられる対象とされています。
一方で、すでに遺族厚生年金を受給している方、60歳以降に受給権が発生する方、18歳年度末までのこどもを養育している間の給付、2028年度に40歳以上になる女性などは、今回の見直しによる影響はないとされています。つまり、 遺族厚生年金 を「必ず一生続く収入」として必要保障額を小さくしすぎるのは避け、夫婦の年齢と働き方に合わせて確認することが重要です。

必要保障額のざっくり計算式

  • 1
    死亡後の月間生活費を、現在の生活費の7〜8割を目安に置きます。
  • 2
    残された配偶者の手取り収入と、見込める公的保障を差し引きます。
  • 3
    毎月の不足額に、保険で守りたい年数を掛けます。
  • 4
    葬儀費用、住み替え費用、ローン返済などの一時費用を足します。
  • 5
    預貯金など、すぐ使える安全資産を差し引いた金額を保障額の目安にします。

計算例:共働きなら300万〜700万円で足りるケースもある

たとえば共働きで、現在の生活費が月35万円、死亡後の生活費が月27万円、残された配偶者の手取りが月22万円だとします。毎月の不足は5万円です。
5年分を保険で見るなら300万円、葬儀費用などの一時費用を200万円足して、預貯金が300万円あるなら、生命保険で埋める目安は200万円です。実際には保険金額を100万円単位、500万円単位で設定する商品も多いため、300万〜700万円程度の死亡保障に落ち着くケースがあります。
ただし、住宅ローンがペアローン、配偶者の収入が不安定、親への仕送りがある、持病で医療費がかかる、転居が必要になるといった事情があれば、生活費と一時費用を厚めに見ます。一方、片働きや収入差が大きい夫婦では、不足が月10万円以上になることもあります。月10万円を10年分なら1,200万円です。ここに一時費用を足し、預貯金を差し引くと、1,000万円前後の死亡保障が必要になるケースもあります。

NISAがあれば生命保険は不要ですか?

NISAで投資信託を積み立てています。子どももいないので、生命保険はいらない気がします。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
NISAは資産形成には有効ですが、相場下落時にすぐ取り崩す可能性があります。死亡直後の生活費や葬儀費用を預貯金でまかなえるか、投資資産を取り崩しても老後資金が崩れないかを分けて確認しましょう。

基準3:NISA・iDeCoはすぐ使えるお金と分ける

2026年の家計相談では、保険料を下げてNISAに回したいという相談が増えています。考え方としては自然ですが、死亡保障と資産形成は役割が違います。
金融庁の (NISAを知る) では、2024年からのNISAについて、非課税保有期間の無期限化、制度の恒久化、年間投資枠最大360万円、非課税保有限度額1,800万円などが説明されています。長期の資産形成には使いやすい制度ですが、投資信託や株式は価格変動があり、必要な時期に元本を下回っている可能性もあります。
iDeCoは老後資金づくりに向く一方、原則として60歳まで引き出しにくい制度です。そのため、必要保障額を計算するときは、預貯金などの安全資産、NISAなどの運用資産、iDeCoのような老後専用資産を分けて見ます。特に死亡直後の数カ月は、葬儀、各種手続き、住み替え、働き方の調整が重なりやすいため、 NISAとiDeCo をすべて「すぐ使えるお金」と見なさないほうが安全です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
保険は起きた直後の大きな不足に備え、投資は時間をかけて将来の選択肢を増やすものです。どちらか一方ではなく、役割を分けると家計は安定しやすくなります。

保険種類は収入保障保険か定期保険を軸に考える

子なし夫婦が死亡保障を準備する場合、まず検討しやすいのは収入保障保険と定期保険です。収入保障保険は、死亡後に毎月一定額を受け取るタイプで、生活費の不足を埋める考え方と相性があります。定期保険は、一定期間にまとまった保険金を準備するタイプで、葬儀費用、住み替え費用、住宅ローン関連の支出をまとめて見たいときに使いやすいです。
終身保険や一時払い終身保険は、相続対策や死亡保険金の非課税枠を意識する場面では選択肢になります。国税庁の (相続税の課税対象になる死亡保険金) では、死亡保険金の受取人が相続人である場合、500万円×法定相続人の数が非課税限度額になると説明されています。ただし、若い子なし夫婦が生活保障を目的にするなら、終身保険の保険料が重くなりすぎないかを確認しましょう。
保障を大きくしすぎて生活防衛資金が作れない、NISAの積立が続かない、住宅ローン返済に負担が出るなら本末転倒です。まずは保険期間を10年、15年、定年までなどに区切り、必要な期間だけ厚く持つ発想が現実的です。

見直しは年1回とライフイベント時で十分

生命保険は一度決めたら終わりではありません。子なし夫婦でも、転職、独立、住宅購入、ペアローン、親の介護、配偶者の退職、持病の発覚などで必要保障額は変わります。
年1回、生活費、貯蓄額、NISA残高、住宅ローン残高、勤務先の福利厚生を確認しましょう。勤務先によっては弔慰金、死亡退職金、団体保険があるため、個人で加入する生命保険を減らせる場合もあります。
税制面では、国税庁の (変更を予定している年末調整関係書類) において、令和8年分の給与所得者の保険料控除申告書に、23歳未満の扶養親族を有する場合の生命保険料控除の特例に対応した記載欄が追加されたことが案内されています。子なし夫婦は原則としてこの前提に当てはまらないため、控除ありきで保険を増やすより、必要保障額に合うかを優先しましょう。

迷ったら保険金額より先に家計表を作る

死亡保障を選ぶとき、いきなり「500万円か1,000万円か」と保険金額から考えると迷いやすくなります。先に、夫婦の毎月の生活費、残された配偶者の収入、住宅ローン、預貯金、NISA、iDeCo、勤務先の保障を書き出してみてください。
そのうえで、死亡直後の一時費用は定期保険、毎月の不足は収入保障保険、老後資金はNISAやiDeCoというように役割を分けると、保険料を必要以上に増やさずにすみます。子なし夫婦の生命保険は「たくさん入れば安心」ではなく、残された配偶者が生活を立て直せるだけの金額を、無理のない保険料で持つことが大切です。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    死亡後の生活費は今の半分ではなく、まず7〜8割を目安に置くと不足を避けやすくなります。
  • 2
    遺族厚生年金は2028年4月施行予定の見直しを踏まえ、夫婦の年齢、子の有無、収入によって確認が必要です。
  • 3
    NISAやiDeCoは資産形成に有効ですが、死亡直後に使うお金とは分けて考えると判断しやすくなります。
  • 4
    共働きで貯蓄がある夫婦は数百万円で足りる場合がある一方、片働きやペアローンでは1,000万円前後が必要になることもあります。
  • 5
    年1回、家計、住宅ローン、勤務先の保障、保険証券を棚卸しし、必要保障額を更新しましょう。

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子なし夫婦の必要保障額は、生活費、公的年金、住宅ローン、NISAやiDeCo、勤務先の保障を並べて初めて見えてきます。ほけんのAIでは、LINEから予約できる無料オンラインFP相談で、保険証券や家計の状況をもとに中立的に整理できます。自宅から相談でき、保険を増やすべきか減らすべきかも比較しやすくなります。迷ったら、まずは不足額の確認から始めてみてください。

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