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【2026年2月更新】法人保険 改正対応|損金・給与・税の段取り3ステップ

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年2月10日
  • 防衛特別法人税の成立反映と申告実務の追記
  • 支援金の月額試算と給与実装の具体手順の明確化
  • 退職金10年ルールと名義変更70%評価の最新整理
【2026年2月更新】法人保険 改正対応|損金・給与・税の段取り3ステップ
法人保険
子ども・子育て支援金
防衛特別法人税
総合福祉団体定期保険
GLTD
賃上げ促進税制
退職金10年ルール

改正マップの全体像

2019年の通達改正で、法人保険 の損金判定は「最高解約返戻率帯(50/70/85%)」ごとの資産計上ルールに一本化されています(詳細は (No.5364‑2 定期保険及び第三分野保険の保険料の取扱い))。
2026年度(令和8年度)には、医療保険料に上乗せして拠出する 子ども・子育て支援金 が始まります。全加入者の平均月額は2026年度250円→2027年度350円→2028年度450円の見込みで、被用者保険は総報酬割・労使折半が基本です(制度骨子は (子ども・子育て支援金制度について))。
さらに2026年4月1日以後開始事業年度から、 防衛特別法人税(基準法人税額から年500万円の基礎控除を差し引いた課税標準×4%)が適用されます(制度の位置付けは (令和7年度税制改正の大綱(6/9)))。
「2019→2026」の改正ラインを地図のように俯瞰し、契約・給与・税のタイミングを合わせることが、損金と福利を両立させる近道です。

改正マップ:5つの要点

  • 1
    2019年通達は、最高解約返戻率50%超から資産計上対象となり、70%・85%超は資産計上割合・期間がさらに重くなる
  • 2
    2026年度から子ども・子育て支援金の拠出が開始し、平均月額は2026→2028で250→350→450円の見込みとなる
  • 3
    被用者保険の支援金は総報酬割・労使折半で、年収に応じた負担配分が採用される
  • 4
    2026年4月開始事業年度から防衛特別法人税4%が適用され、年500万円の基礎控除が設けられる
  • 5
    退職金と老齢一時金の“10年ルール”が2026年1月支給分から適用見込みで、受取順・時期設計の見直しが必要となる

支援金導入時の給与・社保の実務対応

支援金は健康保険や介護保険と並べて賦課され、被用者保険は総報酬割・労使折半が基本です。2026年4月分から控除が始まるため、多くの企業で5月支給給与から新しい控除項目が必要になります(制度の枠組みは前掲の制度概要PDF参照)。
実務の段取りは次のとおりです。
  • 給与ソフトの保険料率テーブルに「支援金率」を新設し、健康保険・介護保険と区分して設定(総報酬割のため標準報酬と連動)。
  • 就業規則・給与規程に「法定の社会保険料は給与から控除する」を網羅し、2025年度内に周知・同意フローを整備。
  • 従業員周知では、本人負担の目安(月平均250/350/450円)に加え、年収別イメージを図示(例:年収200万円で約350円、400万円で約650円、600万円で約1,000円=2028年度見込み)。
標準報酬月額20万円で約400円、30万円で約600円、50万円で約1,000円(いずれも2028年度見込み)といった簡易表を用意すると、現場での説明がスムーズです。

従業員周知はどう進める?

支援金で手取りが減ることに反発が出ないか心配です。どう説明すべきでしょうか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
月額の具体例を示すのがいちばんです。平均では2026→2028で本人負担が月約250→450円です。その上で、児童手当の拡充や出生後休業支援給付・時短給付など、家計側のメリットも同じ資料で示し、「社会全体で子育てを支える仕組み」であることを丁寧に共有しましょう(制度概要PDFの試算をもとに社内向けに再掲がおすすめです)。

法人保険の損金・福利の最新設計

2019年通達以降は、返戻率が高いほど当期損金が減り、資産計上と後年の取崩しが原則です。最高返戻率50%超70%以下は「保険料の40%資産計上/取崩しは保険期間75%以降」、70%超85%以下は「60%資産計上」など、帯ごとの型で処理します。
福利の主軸は、返戻金のない純粋保障型に寄せるのが現実的です。総合福祉団体定期保険(死亡退職金・弔慰金の原資)と GLTD(団体長期障害所得補償保険)を中核に、休職・時短と連携したKPI設計に落とし込むと効果を測りやすくなります。弔慰金は枠を外さない設計(業務外死亡は月給6か月相当まで非課税など)を徹底しましょう。GLTD給付は「身体の傷害に基因して支払われる保険金」に該当する場合、原則非課税で、保険料は福利厚生費として損金算入し、給付は保険会社→従業員への直接支払とするのが安全です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
損金の繰延だけを狙うより、休職・育児・介護の現実に寄り添う福利設計に振り切ることが、離職防止と採用力の強化につながります。

賃上げ促進税制×福利の同時設計

賃上げ促進税制は、税額控除の上限がその年の法人税額の20%、中小企業は最長5年の繰越控除が柱です。賃上げ計画と福利厚生投資(総福団・GLTDの保険料)を同じ年度計画に載せ、控除でネット負担を平準化しましょう。
実務は「対象賃金の定義」「比較年度の選定」「控除率の段階要件」を先に固定し、福利の見直し・導入は支給開始月をそろえると、決算の見え方が安定します。

人的資本開示と福利KPIの作り方

人的資本開示(SSBJ基準)では、方針・戦略・リスク管理・指標目標の4要素の説明が求められます。福利のKPIは「休職からの復職率」「有給取得率」「男性育休取得率」など制度と紐づくアウトカム指標に設定し、施策(GLTD・総福団・休業支援)との因果を簡潔に示しましょう。男性育休の取得状況の公表義務は2025年4月から対象拡大(従業員300人超〜1,000人以下へ)。周知・計測・公表の流れを整備しておきましょう(制度の詳細は (男性の育児休業取得率等の公表について))。

防衛特別法人税と決算の段取りは?

防衛特別法人税は結局いくら増税になりますか?申告は何か変わりますか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
基準法人税額から年500万円の基礎控除を差し引いた課税標準に4%を乗じます。初年度は確定申告だけですが、2027年度開始以降は中間申告も必要になります。欠損等で税額ゼロでも申告書の提出は必要なので、会計・税務スケジュールに余裕を持たせましょう。

出口設計と税務リスク回避

名義変更では“70%評価”に要注意です。低解約返戻期間中でも「支給時資産計上額」による評価が必要になるケースがあり、安価譲渡は課税リスクになります(解説は (保険契約等に関する権利の評価に関する所得税基本通達の解説))。
退職金の“10年ルール”は2026年1月以後支給分から適用見込みで、前9年内に受け取った老齢一時金(iDeCo等)と退職所得控除の重複が整理されます。受取順や時期の再設計が必須です(全体像は (令和7年度税制改正の大綱(1/9)))。
解約返戻金の受取・退職金の支給タイミングは、防衛特別法人税の適用開始(2026年4月開始事業年度〜)と基礎控除を踏まえ、「増税前の受取」「増税後は控除活用」で平準化を検討しましょう。防衛特別法人税の計算・申告の実務は (防衛特別法人税が創設されました) が参考になります。

4ステップ実践フロー

  • 1
    既契約の棚卸し(返戻率・受取人・会計処理)と通達帯での損金判定を同時に実施する
  • 2
    支援金に向け給与ソフト・規程・周知資料を2025年度内に整備し、控除開始月を確定する
  • 3
    福利の空白をKPIで可視化し、総福団・GLTDを軸に賃上げ促進税制と同じ年度計画に載せる
  • 4
    出口(名義変更・退職金・解約)と防衛特別法人税の適用時期を重ね、中間申告も含めた納税計画を作る

FAQ:よくある誤解と実務Q&A

Q1. 支援金は“独身税”ですか? → いいえ。医療保険料に上乗せし、全世代・全経済主体から広く拠出する連帯の仕組みで、児童手当や育休・時短給付などの原資になります(制度骨子は前掲PDF参照)。
Q2. GLTDの給付は課税されますか? → 原則として「身体の傷害に基因して支払われる保険金」は非課税です((No.1760 所得補償保険の保険金を受け取ったとき))。給付ルート(保険会社→従業員)を整えて運用しましょう。
Q3. 総福団の死亡退職金・弔慰金の税区分は? → 死亡退職金は相続税の非課税枠(500万円×法定相続人)、弔慰金は範囲内なら非課税です。規程根拠を明記し、支給額の算式を事前に確認してください((No.4120 弔慰金を受け取ったときの取扱い))。

まとめ・無料オンラインFP相談の案内

2019年通達の返戻率帯による損金判定、2026年の支援金と給与実務、2026年4月開始の防衛特別法人税までを“年表”で捉えると、設計の勘所が見えてきます。福利は総福団・GLTDを中核に、人的資本のKPIで評価可能に。出口は名義変更・退職金・防衛特別法人税の3点で時期をそろえれば、税務リスクを抑えられます。
ほけんのAIは「AI相談→FP相談」の2ステップで、企業の保険・福利と家計の両面をオンラインで伴走します。LINEから予約し、最新制度に沿った比較・設計をご案内します。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    返戻率帯(50/70/85%)で資産計上と損金を判定し、取崩しまで会計フローを固定する
  • 2
    支援金は2026→2028で本人月250→450円目安。給与ソフトと規程を2025年度内に整備する
  • 3
    福利は総福団・GLTD中心に。弔慰金は枠内非課税、GLTD給付は原則非課税を確認する
  • 4
    賃上げ促進税制の上限20%・繰越5年を活用し、福利コストと税額控除を同じ年度に設計する
  • 5
    出口は“70%評価”・“10年ルール”・“4%上乗せ”の3点で時期調整し、負担を平準化する

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