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【2026年9月更新】教育資金贈与終了後の期限と代替策早見表

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年9月13日
  • 令和8年4月時点の国税庁情報の反映
  • 子ども向けNISAの令和9年開始予定の追記
  • 領収書提出と年内払い出しの実務整理
【2026年9月更新】教育資金贈与終了後の期限と代替策早見表
教育資金贈与
経過措置
領収書提出
都度贈与
相続時精算課税
こどもNISA
学資保険

制度終了後にまず確認したいこと

2026年3月31日で新規契約・追加拠出の受付が終わった 教育資金贈与 。2026年9月時点では「これから新しく入れる制度」ではなく、「すでに拠出した資金を期限どおり使い、書類を残す制度」と考えるのが現実的です。
文部科学省は、信託等可能期間が令和8年3月31日で終了したことと、令和8年4月現在のQ&Aを(教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置)で案内しています。国税庁も(直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税)で、令和8年4月1日以後は新たに適用を受けられない一方、令和8年3月31日までに適用を受けた金銭等には引き続き特例が適用されると説明しています。
この記事では、拠出済みの口座を持つ家庭が、2026年秋以降に確認したい期限、領収書管理、30歳到達時の扱い、都度贈与・相続時精算課税・保険・子ども向けNISAの使い分けを整理します。

家族で最初にそろえたい情報

  • 1
    契約している金融機関名、教育資金贈与口座の残高、受贈者の年齢、契約終了予定日を一覧にします。
  • 2
    2026年中に支払う授業料、入学金、塾代、通学定期代、教材費を月別に書き出します。
  • 3
    領収書の提出方法が紙、郵送、アプリ、窓口のどれかを金融機関の案内で確認します。
  • 4
    前年分までの領収書提出に漏れや差し戻しがないか、家族で再点検します。
  • 5
    不足分を都度贈与、暦年贈与、相続時精算課税、保険、NISAのどれで補うか話し合います。

経過措置で残るもの、終わったもの

教育資金贈与の基本は、受贈者が契約時30歳未満、贈与者が父母・祖父母などの直系尊属、非課税限度額は1,500万円、学校等以外への支払いは500万円までという枠組みです。また、贈与契約日の前年の受贈者の合計所得金額が1,000万円を超える場合は適用できません。
終了したのは、新規契約と追加拠出です。すでに口座へ入っている資金は、教育費として認められる支出に使い、金融機関へ期限内に領収書等を提出できれば、引き続き非課税の対象になります。
ここで注意したいのは、制度の大枠は同じでも、払い出し方法や領収書の受付方法は金融機関ごとに異なることです。文科省Q&Aと国税庁の説明を確認したうえで、最後は契約先金融機関のルールに合わせて動きましょう。

2026年9月から新しく口座を作れますか?

祖父母が教育費を援助してくれることになりました。今から教育資金贈与の口座を作れますか。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
2026年9月時点では、新規契約や追加拠出はできません。これからの援助は、必要な時期に必要な金額を渡す都度贈与、年110万円の基礎控除を使う暦年贈与、相続時精算課税などを目的別に検討します。

年内払い出しと翌年3月15日提出をカレンダーに入れる

実務でいちばん起きやすい失敗は、教育費として支払ったのに、口座からの払い出しや領収書提出のタイミングが合わないケースです。三井住友銀行の(普通預金(教育資金贈与非課税口)のご留意点について)では、教育費として支払った領収書等について、その年の12月31日までに口座から払い戻し、翌年3月15日までに領収書等を提出する必要があると案内されています。
金融機関によって、郵送の受付期間、アプリ提出の開始日、3月15日が休業日の場合の扱いは異なります。目安としては、毎月末に領収書を撮影・保存し、12月中旬までに年内支払いと払い出しを点検し、翌年2月中に提出を終える流れが安心です。
特に注意したいのは 年内払い出し です。年内に払い出したお金を年明けに教育費として支払った場合、非課税の対象にならない可能性があります。年末の受験料、冬期講習、定期券更新などは、支払日と払い出し日の順番を家族カレンダーで確認しておきましょう。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
制度を使い切るコツは、難しい税務知識を覚えることよりも、領収書をなくさない仕組みを先に作ることです。

教育費の相場は上がり気味、口座残高だけで判断しない

教育資金贈与の口座残高を見て「まだ十分ある」と感じても、進路によって必要額は大きく変わります。文部科学省の(結果の概要-令和5年度子供の学習費調査)では、令和5年度調査の訂正版が令和8年1月16日に公表されています。
同調査のポイントでは、幼稚園3歳から高校3年までの15年間の学習費総額は、全て公立で約614万円、全て私立で約1,969万円です。学校種別の1年間の学習費総額は、公立小学校で約36.7万円、私立小学校で約174.2万円、公立中学校で約54.2万円、私立中学校で約156.0万円、公立高校で約59.7万円、私立高校で約117.9万円とされています。
教育費は、毎月均等に出ていくわけではありません。入学時、受験期、留学・短期研修、部活動、習い事のピークを分けて見積もると、口座残高をどの支出に優先して使うべきか判断しやすくなります。

領収書とデータ保存のチェックポイント

  • 1
    領収書は支払日、支払先、金額、費目、受贈者との関係が分かる状態で保管します。
  • 2
    塾代や習い事代は学校等以外への支払いとして500万円上限に関係しやすいため、学校費用と分けて集計します。
  • 3
    通学定期代は摘要欄や明細で通学目的が分かるようにし、必要に応じて定期券情報も残します。
  • 4
    アプリ提出の場合も、送信済み画面や受付メールを年度別フォルダに保存します。
  • 5
    祖父母、親、子どもの誰が原本を持つかを決め、提出前に二重チェックします。

これからの援助は都度贈与を中心に考える

教育資金贈与の新規拠出が終わった後、もっとも使いやすいのは 都度贈与 です。国税庁の(贈与税がかからない場合)では、扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるものは贈与税がかからないとされています。
ただし、教育費名目で受け取ったお金を預金したり、株式や投資信託の購入資金に回したりすると、贈与税の対象になり得ます。実務上は、祖父母が学校へ直接振り込む、または親が支払った直後に請求書・振込控え・領収書をそろえて実費精算する形が分かりやすいでしょう。
高額な一括贈与よりも、必要なタイミングで必要額を支払うほうが、あとから説明しやすくなります。入学金や授業料のように金額が大きい支出ほど、支払先、支払日、資金の流れを残しておくことが大切です。

暦年贈与は相続前7年加算を意識する

暦年贈与には年110万円の基礎控除があります。ただし、相続対策も兼ねる場合は、相続前贈与の加算期間に注意が必要です。国税庁の(贈与財産の加算と税額控除(暦年課税))では、令和6年1月1日以後の暦年課税による贈与について、加算対象期間が段階的に相続開始前7年以内へ延びることが整理されています。
相続開始が令和8年12月31日までなら原則3年以内、令和9年1月1日から令和12年12月31日までなら令和6年1月1日から死亡日まで、令和13年1月1日以後なら相続開始前7年以内が加算対象期間です。
教育費の不足分を補うだけなら都度贈与が使いやすい一方、まとまった資産移転を考えるなら、暦年贈与だけでなく相続時精算課税や生命保険の活用も含めて、家族全体で確認しておきましょう。

子ども向けNISAは教育資金づくりに使えますか?

教育資金贈与が終わったので、子ども名義のNISAで積み立てたいです。もう始められますか。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
2026年9月時点では、金融庁の令和8年度税制改正資料で、令和9年から0〜17歳のつみたて投資枠を設ける内容が示されています。年間投資枠60万円、非課税保有限度額600万円、12歳以降の一定の払出しなどが案内されていますが、金融機関ごとの受付開始や手続きは最新情報を確認しましょう。

子ども向けNISAは短期資金と分けて使う

金融庁の(令和8(2026)年度税制改正について)では、令和9年から、0〜17歳の間の年間投資枠60万円、非課税保有限度額600万円を設定し、投資対象を長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託とする案が示されています。一般には「こどもNISA」と呼ばれることもありますが、公的資料上はつみたて投資枠の対象年齢見直しとして説明されています。
教育資金づくりに使う場合の注意点は、必要時期が近いお金まで投資に回しすぎないことです。3年以内に使う入学金や授業料は預貯金や教育資金贈与口座で確保し、10年以上先の大学費用や成人後の資金づくりに、子ども向けNISAを検討するのが基本です。
また、子ども名義の口座に親や祖父母が資金を出す場合は、贈与の記録も重要です。誰が、いつ、いくら、どの目的で資金を出したのかを残しておくと、将来の相続や兄弟姉妹間の公平感を考えるときにも役立ちます。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
教育費は使う時期が決まっているお金です。増やすことだけでなく、必要な日に現金化できるかまで考えておきましょう。

相続時精算課税は110万円控除で使いやすくなった

相続時精算課税は、原則として60歳以上の父母・祖父母から、18歳以上の子・孫へ贈与する場合に選べる制度です。国税庁の(相続時精算課税の選択)では、2024年1月1日以後の贈与について、年110万円の基礎控除が設けられていることが説明されています。
この制度は、教育費に限らず資産移転を考えたい家庭にとって選択肢になります。ただし、一度選択すると、その贈与者からの贈与は原則として暦年課税へ戻せません。将来の相続税、値上がりしそうな資産、兄弟姉妹間の公平感まで含めて判断する必要があります。
教育費の不足分を補うためだけに急いで選ぶのではなく、祖父母の資産状況、親世帯の家計、子どもの進路、相続人の人数を一枚の表にまとめてから検討しましょう。税額への影響が大きい場合は、税理士への確認もおすすめです。

保険を教育費に使うなら満期日と税金を確認する

学資保険、低解約返戻金型の保険、一時払い終身保険などを教育費の原資にする家庭もあります。保険は計画的に貯めやすい一方、途中解約の返戻率、受取時期、契約者・被保険者・受取人の組み合わせによって、税金の扱いが変わることがあります。
たとえば、入学金の支払いが3月なのに満期保険金の受け取りが5月だと、いったん別資金で立て替える必要があります。教育資金贈与の領収書提出期限と、保険会社への請求・本人確認書類の提出が重なることもあるため、年明けから春にかけての資金繰り表を作っておくと安心です。
死亡保険金を相続対策として使う場合は、500万円×法定相続人の非課税枠も関係します。教育費、保障、相続対策を1つの保険で同時に満たそうとしすぎず、預貯金、投資、保険の役割を分けて考えましょう。

30歳到達・贈与者死亡・残額課税の見落としに注意

受贈者が 30歳到達 すると、原則として教育資金管理契約は終了します。ただし、30歳到達時に学校等へ在学している場合や、一定の教育訓練を受けている場合は、所定の届出により最長40歳まで延長できる場合があります。届出の時期や必要書類は、契約している金融機関で早めに確認してください。
また、契約期間中に贈与者が亡くなった場合や、契約終了時に使い残しがある場合には、相続税または贈与税がかかることがあります。特に祖父母が高齢の場合、「教育費として使う予定」と「相続時の扱い」を切り離して考えないことが大切です。
家族だけで判断しにくい場合は、教育資金贈与口座の残高、今後の教育費、祖父母の資産状況、保険、NISA、住宅ローンを一枚の表にまとめてから、FPや税理士などの専門家に確認すると話が進みやすくなります。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    教育資金贈与は新規契約・追加拠出が終了しても、2026年3月31日までの拠出分は要件を満たせば引き続き使えます。
  • 2
    年内払い出しと翌年3月15日までの領収書提出を家族カレンダーに入れ、金融機関ごとの提出方法を確認しましょう。
  • 3
    学習費は幼稚園から高校まで全て公立で約614万円、全て私立で約1,969万円が目安となり、受験期や入学時の支出を別枠で見積もる必要があります。
  • 4
    今後の援助は都度贈与を軸に、暦年贈与、相続時精算課税、保険、子ども向けNISAを目的別に組み合わせるのが現実的です。
  • 5
    30歳到達、延長届、贈与者死亡、契約終了時の残額課税は、早めに契約金融機関へ確認しておきましょう。

ぜひ無料オンライン相談を

教育資金贈与の終了後は、口座残高をどう使うかだけでなく、今後の学費、贈与、保険、NISAを一体で考えることが大切です。無料オンラインFP相談なら、家計表や保険証券を見ながら、教育費のピーク時期、都度贈与との使い分け、保障の過不足を中立的に整理できます。自宅から相談でき、必要に応じて何度でも見直せるので、まずは家族の資金計画を棚卸ししてみてください。

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