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【2026年9月更新】コーストFIRE共働き子なし30代|不足額と収入保障

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年9月13日
  • 2026年7月CPIと春闘最終集計の反映
  • 高額療養費制度の2026年8月見直し追加
  • iDeCo拠出限度額の変更手続き時期の明記
【2026年9月更新】コーストFIRE共働き子なし30代|不足額と収入保障
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収入保障保険
新NISA
iDeCo
遺族厚生年金

導入:コーストFIREは老後資金と万一の不足額を分ける

共働きで子どもがいない30代は、日々の生活費を2人の収入で支えやすい反面、どちらかに万一があったときの家計差額を後回しにしがちです。若いうちに老後資金の元本を作り、あとは複利で育てる考え方が コーストFIRE です。
ただし、保険を厚くしすぎると投資に回せるお金が減ります。反対に、遺族年金や医療費制度の見直しを知らないまま保険を削ると、必要なときに現金が足りなくなることもあります。この記事では、2026年9月時点で確認できる物価、賃金、年金、医療費制度の情報をもとに、共働き子なし30代が「いくらを保険で埋め、いくらをNISAやiDeCoに回すか」を具体的に整理します。

2026年9月時点で押さえる設計前提

  • 1
    2026年7月の全国消費者物価指数は、総合が前年同月比1.9%、生鮮食品を除く総合が1.8%、生鮮食品及びエネルギーを除く総合が1.9%の上昇です。食料は3.5%上昇しており、家計見直しでは生活費の上振れを見込む必要があります。(2025年基準 消費者物価指数 全国2026年7月分)で確認できます。
  • 2
    2026春闘の最終集計では、平均賃金方式の加重平均が16,400円、5.01%で、3年連続の5%台でした。300人未満の中小組合も12,866円、4.69%です。昇給分をすべて生活費に使わず、積立や保険見直しに振り分ける発想が重要です。(2026春季生活闘争 第7回(最終)回答集計)が一次資料です。
  • 3
    遺族厚生年金の見直しは2028年4月施行予定です。子のいない60歳未満の配偶者では、性別や年齢、経過措置により原則5年間の有期給付と継続給付の考え方が関係します。(遺族厚生年金の見直しについて)で対象者を確認できます。
  • 4
    高額療養費制度は2026年8月から見直しが始まり、月額上限の見直しに加えて年間上限の仕組みが設けられました。医療保険や就業不能保険を考えるときは、制度改正後の自己負担を前提にします。(高額療養費制度を利用される皆さまへ)が参考になります。
  • 5
    NISAは2024年から恒久化され、年間投資枠はつみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円、合計360万円です。非課税保有限度額は1,800万円で、成長投資枠はそのうち1,200万円までです。(NISAを知る)に制度の基本があります。
  • 6
    iDeCoは2026年12月分、つまり2027年1月引き落とし分から拠出限度額と加入可能年齢の引き上げが予定されています。掛金変更の受付は2026年9月頃からとされているため、勤務先制度の確認を早めに進めましょう。(iDeCoの拠出限度額と加入可能年齢が引き上げられます)で確認できます。

不足額の見える化:保険で埋めるのは全部ではなく差額

死亡保障を考えるとき、最初に決めるべき数字は保険金総額ではありません。大切なのは 不足額=残された人の生活費−手取り収入−公的給付−取り崩せる資産 です。この月額不足に、何年間その不足が続くかを掛けると、必要保障額の輪郭が見えてきます。
共働き子なしの場合、遺族基礎年金は原則として「18歳年度末までの子がいる配偶者または子」が対象です。子どもがいない夫婦で主に確認するのは遺族厚生年金です。2028年改正後は、子のいない60歳未満の配偶者について原則5年間の有期給付が軸になりますが、すべての人が一律に同じ扱いではありません。すでに受給している人、60歳以降に受給権が発生する人、18歳年度末までの子を養育している期間、2028年度に40歳以上になる女性などは、厚生労働省の整理では見直しの影響を受けない扱いです。

収入保障はいくらを何歳までにすればいい?

38歳で配偶者と死別するケースを考えています。残された側の手取りは月20万円、単身生活費は月28万円です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
まず月の不足は8万円です。公的給付や金融資産を一切見込まない保守的な上限なら、38歳から65歳まで27年で8万円×12か月×27年=約2,592万円です。一方、2028年改正後の有期給付を一定期間見込めるなら、主な不足期間を43歳から65歳までの22年と見て約2,112万円まで圧縮できます。実際の遺族厚生年金額は報酬履歴で変わるため、ねんきん定期便や年金見込額とセットで試算しましょう。

最小設計:収入保障保険は月額と満了年齢で調整する

死亡保障を最小限にするなら、一時金型の定期保険だけで考えるより、毎月一定額を受け取る 収入保障保険 が家計に合わせやすいです。ポイントは「残された人が毎月いくら足りないか」に合わせて保険金月額を決めることです。
満了年齢は、残された人が老齢年金を受け取り始める65歳を基本にします。住宅ローンがある場合は団体信用生命保険でローンが消えるのか、賃貸なら住み替えで家賃を下げられるのかも確認します。最低支払保証は、預貯金が厚いなら2年、葬儀費用や引っ越し費用まで不安があるなら5年を目安に検討します。金融資産が増えたら、保険金額を減らすことも選択肢です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
保険の役割は、人生のすべてを肩代わりすることではありません。自分の収入と公的制度で足りない部分だけを、必要な期間だけ埋める発想が大切です。

就業不能と医療費:死亡保障とは別に働けない期間を見る

共働き30代は、死亡よりも「働けないのに生活費は続く」リスクのほうが家計に響くことがあります。会社員なら傷病手当金があり、支給期間は同一の傷病について支給開始日から通算1年6か月です。とはいえ、住宅費、食費、通信費、最低限の積立はすぐには止まりません。
就業不能保険を足す場合は、死亡保障と同じく過大にしないことが重要です。会社員なら免責期間を60日または90日程度、給付期間を2年程度にするなど、傷病手当金で足りない部分を補う形にすると保険料を抑えやすくなります。自営業やフリーランスは傷病手当金がないため、生活防衛資金と就業不能保障を会社員より厚めに考える必要があります。

高額療養費があるなら医療保険はいらない?

高額療養費制度があるなら、医療保険は削っても大丈夫でしょうか。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
医療費そのものは上限がある程度抑えられます。厚生労働省は、2026年8月からの制度で、70歳未満・年収約370万〜約510万円の人が医療費100万円の治療を受けた場合、自己負担は約9.3万円まで抑えられる例を示しています。ただし差額ベッド代、通院交通費、食事代、収入減は別です。医療保険は入院日額を厚くするより、現金預金と就業不能保障でカバーできない部分だけを見るのが現実的です。

非課税枠の順番:NISA、企業型DC、iDeCoを使い分ける

老後資金づくりでは、課税口座より先にNISAや企業型DC、iDeCoなどの非課税制度を使うのが基本です。NISAは運用益が非課税で、売却した商品の簿価分は翌年以降に非課税枠が復活します。住宅購入や転職などで資金計画が変わっても、比較的組み替えやすいのが強みです。
一方、iDeCoや企業型DCは原則として老後まで引き出しにくい制度です。所得控除や運用益非課税の効果は大きい反面、近い将来の住宅購入資金や生活防衛資金まで入れすぎると身動きが取りにくくなります。2026年12月以降はiDeCoの上限や加入可能年齢が広がる予定ですが、まずは生活費6〜12か月分の現金を確保し、そのうえでNISA、勤務先DC、iDeCoの順に流動性と税制メリットを比べましょう。

コーストFIRE元本の目安:65歳5,000万円を年5%で狙う場合

  • 1
    25歳時点なら、約710万円を元本として40年間運用できれば65歳時点で5,000万円に近づく目安です。
  • 2
    35歳時点なら、約1,160万円を元本として30年間運用するイメージです。
  • 3
    45歳時点なら、約1,880万円を元本として20年間運用するイメージです。
  • 4
    55歳時点なら、約3,070万円を元本として10年間運用するイメージです。
  • 5
    年5%は保証ではありません。年3%や年4%でも同じ計算をして、積立額の上振れに備えましょう。

モデル試算:35歳夫婦が45歳までに1,900万円を作るには

35歳夫婦で、現在の金融資産が500万円、45歳時点で1,900万円を目標にするケースを考えます。500万円を年5%で10年運用すると、将来価値は約814万円です。残りは約1,086万円。年5%で10年間積み立てる場合、年金終価係数は約12.58なので、年間約86万円、月約7.2万円の積立が目安です。
年3%で見ると、500万円は約672万円、積立の年金終価係数は約11.46です。目標との差は約1,228万円となり、必要な積立は年間約107万円、月約8.9万円に上がります。ここで大切なのは、積立額を一度決めて放置しないことです。2026年春闘の最終集計のように賃上げが続く局面では、昇給分の3割をNISA積立に回す、賞与の2割を追加投資するなど、増えた手取りの行き先を先に決めておくと続けやすくなります。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
5,000万円という目標額は、今日の物価で見た目安です。インフレに強い家計は、固定の金額を信じる家計ではなく、毎年の収入と支出に合わせて積立ルールを更新できる家計です。

年1回の見直し:目標額ではなく積立ルールを更新する

物価が毎年1〜2%上がるだけでも、20年後の生活費は今より大きくなります。生命保険文化センターの2025年度調査では、夫婦2人の老後の最低日常生活費は月23.9万円、ゆとりある老後生活費は月39.1万円とされています。(老後の生活費はいくらくらい必要と考える?)を見ると、旅行やレジャー、日常生活費の充実など、ゆとり部分も無視できません。
実践としては、昇給月に積立額を見直す、保険更新や住宅費変更のタイミングで不足額を計算し直す、資産配分は年1回だけ確認する、の3つで十分です。株式の期待リターンに頼り切るのではなく、生活防衛資金を確保し、退職が近づくほど現金や債券など値動きの小さい資産を増やすと、暴落時に投資信託を売らずに済みます。

よくある落とし穴:保障過剰、制度誤解、現金不足

よくある失敗は3つあります。第一に、夫婦2人分の生活費をそのまま死亡保障でフルカバーすることです。残された人の収入、公的給付、住居費の変化、すでにある金融資産を差し引かないと、保険料が必要以上に重くなります。
第二に、遺族厚生年金の見直しを「全員5年で打ち切り」と単純化することです。2028年改正は対象者や経過措置があり、年齢、性別、子の有無、収入で影響が変わります。第三に、NISAやiDeCoを急ぎすぎて現金が薄くなることです。投資は長期では有効な選択肢ですが、短期の転職期間、病気療養、家電買い替え、引っ越しには現金が必要です。

7日で進める:家計の数字化から保険と積立の自動化まで

最初の1〜2日は、銀行口座、クレジットカード、証券口座の明細を出し、固定費と変動費を分けます。3日目は、残された側の単身生活費を作り、手取り収入と想定される公的給付を引いて月の不足額を出します。4〜5日目は、収入保障保険の月額、満了年齢、最低支払保証を比較します。健康体割引や非喫煙割引の有無も確認しましょう。
6日目は、NISAの積立額と商品を決めます。7日目は、勤務先の企業型DC、DBの有無、iDeCoの拠出余地を確認します。2026年12月改正に合わせて掛金を増やす場合は、運営管理機関の手続き開始時期も見ておくと安心です。死亡保障、就業不能、医療費、投資を別々に考えるのではなく、同じ家計表の中で調整するのが近道です。

相談先の使い方:AIで下書きし、FPで家計に合わせる

制度改正や年金試算は、一般論だけで判断しにくい分野です。ほけんのAIでは、まずチャットで家計や保険の悩みを相談し、その内容をもとに厳選FPへオンライン相談できます。全国対応、完全無料で、予約はLINEで完結します。保険証券の写真を送って見直しのきっかけを作ることもできます。
しつこい勧誘が不安な場合は、LINEで「イエローカード」と伝えれば遮断できる仕組みがあります。無料オンラインFP相談に参加した方には、giftee Cafe BoxなどのギフトBoxが用意されているキャンペーンもあります。自分の数字で不足額を確かめたい人は、口座明細、保険証券、ねんきん定期便、勤務先の企業年金資料を手元に置いて相談すると話が早く進みます。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    共働き子なし30代の死亡保障は、生活費全額ではなく「単身生活費−手取り収入−公的給付−取り崩せる資産」の不足額だけを埋める設計が基本です。
  • 2
    2028年の遺族厚生年金見直しは対象者や経過措置があるため、年齢、性別、子の有無、収入を確認して試算する必要があります。
  • 3
    収入保障保険は月額と満了年齢で調整し、金融資産が増えたら減額を検討できる固定費として管理します。
  • 4
    2026年8月以降の高額療養費制度や傷病手当金を踏まえ、医療保険より先に就業不能時の生活費不足を確認します。
  • 5
    老後資金は生活防衛資金を残したうえで、NISA、企業型DC、iDeCoを流動性と税制メリットで使い分けます。

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