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【2026年5月更新】県民共済65歳以上|85歳延長後の生命保険3基準

更新:
河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
執筆者河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
【2026年5月更新】県民共済65歳以上|85歳延長後の生命保険3基準
県民共済65歳以上
熟年型
85歳まで保障
生命保険見直し
高齢者保険
高額療養費制度
葬儀費

65歳以降の県民共済は「安いから安心」で止めない

65歳を過ぎると、都道府県民共済の保障は現役世代向けからシニア向けに切り替わり、保障額や入院日数の条件が変わります。掛金が手頃な一方で、85歳前後で保障が終わる、年齢とともに保障が小さくなる、病気入院の日数制限がある、といった確認ポイントがあります。
さらに2026年4月以降は、熟年医療特約など一部の特約で保障期間の終期を80歳から85歳へ延長する案内も出ています。延長は心強い変更ですが、「85歳まである」ことと「85歳以降も家計が困らない」ことは別問題です。
この記事では、 県民共済65歳以上 の保障を続けるべきか、民間の生命保険を足すべきか、または貯蓄で備えるべきかを「85歳以降」「入院費」「死亡保障」の3基準で整理します。

この記事で確認できること

  • 1
    65歳以降の県民共済で保障内容が変わる主なポイントを整理できます。
  • 2
    2026年4月以降の特約延長を踏まえ、85歳以降に残るリスクを確認できます。
  • 3
    医療保険、終身保険、貯蓄のどれで備えるべきかを判断しやすくなります。
  • 4
    親の共済や生命保険を子どもが確認するときの聞き方がわかります。

県民共済の熟年型は最長85歳までが基本

全国生協連の都道府県民共済には、65歳以降向けの「熟年型」などがあります。公式ページの(生命共済 熟年型)では、申し込み対象は満65歳から満69歳の健康な方、保障期間は65歳から85歳と案内されています。入院1日目から保障される点や、医師の診査が不要で告知中心である点は、シニア世代にとって使いやすい特徴です。
一方で、同ページでは「年齢に応じて保障内容が変わる」とも説明されています。つまり、65歳時点の保障額や入院日額が、80代まで同じように続くとは限りません。まずは自分の都道府県民共済の保障表で、70歳、80歳、85歳時点の金額を確認することが出発点です。
また、兵庫県民共済の(2026年4月1日制度改正「特約コース」の保障期間の終期を延長)では、熟年医療特約、熟年新がん特約、熟年新三大疾病特約の終期を80歳から85歳に延長し、すでに加入している人は手続き不要で更新され、掛金もそのままと案内されています。地域や加入コースにより扱いが異なるため、手元の共済証書と加入先の最新案内を必ず照合しましょう。

県民共済だけで65歳以降も大丈夫ですか?

県民共済は掛金が安いので、65歳以降もこれだけでいい気がします。見直しは必要ですか?
河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
掛金の手頃さは大きな魅力です。ただ、年齢が上がると保障額や入院日数の条件が変わります。85歳以降の空白、長期入院、葬儀費の3つだけは確認しておくと安心です。

基準1:85歳以降に保障がなくなる前提で考える

65歳以上の生命保険見直しで最初に見るべきなのは、 85歳以降の保障空白 です。県民共済の熟年型や一部特約が85歳まで続くとしても、85歳以降に医療保障や死亡保障を残したい人は、別の備えが必要になります。
厚生労働省の(令和6年簡易生命表の概況)によると、2024年の65歳時点の平均余命は男性19.47年、女性24.38年です。単純に足すと、男性は84歳台、女性は89歳台まで生きる計算になります。さらに85歳時点の平均余命も男性6.31年、女性8.37年あります。つまり、85歳以降の生活費、医療費、介護費、葬儀費は「かなり先の話」ではありません。
夫婦どちらかが長生きした場合の生活費、介護施設への入居一時金、賃貸住まいの更新費用、家の修繕費などは85歳以降にも発生します。保障が切れる年齢を「満了」として確認し、その時点で預貯金や年金収入だけで対応できるかを見ておきましょう。
河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
65歳以降の保険は、増やすことよりも、いつ・何に・いくら足りないかをはっきりさせることが先です。

終身保険を足すなら目的を絞る

85歳以降の死亡保障を残したい場合、終身保険が候補になります。終身保険は一生涯の死亡保障を持てる保険ですが、65歳以降に新しく加入すると保険料は高くなりやすく、健康状態によっては加入しづらいこともあります。
検討するなら、「葬儀費として100万円または200万円を残したい」「相続手続き中に家族が使える現金を準備したい」など、目的を小さく絞るのが現実的です。貯蓄で十分に用意できるなら、保険で無理に準備する必要はありません。保険は万能ではなく、足りない部分を補う道具として使うのが基本です。

65歳以上の生命保険見直し3ステップ

  • 1
    現在の県民共済、民間保険、勤務先OB制度などの保障内容を一覧にします。
  • 2
    85歳時点で残る保障額と、85歳以降になくなる保障を分けて書き出します。
  • 3
    葬儀費、医療費、介護費、生活予備費を預貯金でどこまで払えるか確認します。
  • 4
    不足がある部分だけ、終身保険、医療保険、介護保険、貯蓄で補う方法を比較します。
  • 5
    解約や乗り換えの前に、健康状態による加入可否と保障開始日を必ず確認します。

基準2:入院保障は日額より「日数制限」を見る

県民共済の65歳以上向け保障では、入院1日目から保障される点が魅力です。一方で、熟年型では交通事故や不慮の事故による入院は最長184日分、病気入院は最長124日分、70歳から85歳の病気入院保障は1回の入院につき44日分が限度とされています。見直しでは、入院日額が3,000円か5,000円かだけでなく、 入院日数の上限 を確認しましょう。
厚生労働省の(令和5年(2023)患者調査の概況)では、退院患者の平均在院日数は総数28.4日、65歳以上35.5日、75歳以上39.0日です。多くの入院は44日以内に収まる可能性がありますが、脳血管疾患、骨折、認知症、精神疾患などでは長期化することがあります。共済の入院給付だけでなく、退院後の通院、リハビリ、介護サービス、家族の交通費まで含めて考えることが大切です。

44日限度なら医療保険を足すべきですか?

病気入院が44日分までと聞くと不安です。民間の医療保険を追加した方がいいですか?
河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
すぐ追加と決める必要はありません。まずは高額療養費制度で抑えられる医療費と、差額ベッド代や通院交通費など自己負担で残る費用を分けて、貯蓄で払えるかを確認しましょう。

高額療養費制度があっても自己負担はゼロではない

公的医療保険には高額療養費制度があり、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が上限額を超えた場合、その超えた額が支給されます。厚生労働省の(高額療養費制度を利用される皆さまへ)では、70歳未満・年収約370万円から約770万円の人が医療費100万円の治療を受けた場合、現行制度では自己負担が約8.7万円まで抑えられる例が示されています。
ただし、差額ベッド代、入院中の食事代、先進医療の技術料、家族の交通費、介護に近い生活支援費は、制度の対象外になりやすい費用です。県民共済を残すかどうかは、「医療費そのもの」だけでなく、入院に伴って家計から出ていくお金全体で考える必要があります。

2026年8月以降の制度見直しも家計に影響する

2026年5月時点では、高額療養費制度について2026年8月診療分から月額負担上限額の見直しと年間上限の新設が予定されています。厚生労働省は、低所得者や長期療養者への配慮をしつつ、制度全体の持続可能性を確保するための見直しと説明しています。
ここで注意したいのは、制度改正があるから民間医療保険を急いで増やす、という発想にならないことです。まずは自分の所得区分、年金収入、医療費の見込み、預貯金の余力を確認し、制度でカバーされない費用だけを保険や貯蓄で補う順番にしましょう。
河又 翔平 (保有募集人資格:一般課程・専門課程・変額課程)
65歳以降は、安い保険を探すだけでなく、年金生活の固定費として払い続けられるかまで見ることが大切です。

基準3:死亡保障は「遺族の生活費」ではなく整理資金で考える

65歳以降は、子どもが独立し、住宅ローンも終盤または完済している家庭が増えます。その場合、現役時代のように数千万円単位の死亡保障が必要とは限りません。
一方で、葬儀費、お墓や納骨、住まいの片づけ、未払い医療費、相続手続き中の当面資金は残ります。65歳以上の死亡保障は、遺族の長期生活費というより、 死後整理資金 として考えると過不足を判断しやすくなります。県民共済の死亡保障が年齢とともに下がる場合は、80歳時点、85歳時点でいくら残るのかを確認しましょう。
親の保障を子どもが確認する場合も、最初から「解約した方がいい」と言う必要はありません。共済証書、民間保険、預貯金、年金額を一緒に並べて、「85歳以降に何がなくなるか」「葬儀費を誰がどの口座から払うか」だけを話すと、家族間の負担感が小さくなります。

県民共済を残す人、民間保険を足す人の分かれ目

県民共済を残しやすいのは、掛金を無理なく払えており、保障内容の縮小や85歳満了を理解したうえで、短期入院や一定の死亡保障を低コストで持ちたい人です。特に、民間の医療保険に新しく入ると保険料が高くなる人、持病があり加入条件が厳しい人にとって、現在の共済をすぐ解約するのは慎重に考えるべきです。割戻金がある場合は実質負担が下がることもありますが、将来の割戻金は保証されません。
一方で、民間保険の追加を検討しやすいのは、85歳以降も死亡保障を残したい人、葬儀費を確実に保険金で準備したい人、がんや介護など特定のリスクに不安が強い人です。ただし、65歳以降に医療保険や終身保険を足すと、月々の保険料は年金生活の固定費になります。保険料を払うために生活費や趣味費を削る状態になるなら本末転倒です。NISAなど流動性のある資金を持つ方法も含め、保険と貯蓄を分けて考えましょう。

解約前に必ず「新しい保険に入れるか」を確認する

65歳以上の見直しで避けたいのは、県民共済を解約した後に、健康状態や年齢の理由で新しい保険へ入れないケースです。高血圧、糖尿病、がんの治療歴、心疾患、精神疾患、最近の入院歴などがあると、加入できる商品が限られることがあります。
切り替えを考える場合は、先に新しい保険の審査結果を確認し、保障開始日を見てから既存契約をどうするか決めましょう。保障の空白期間を作らないことが、高齢期の見直しでは特に重要です。
迷う場合は、共済だけで結論を出そうとせず、年金額、預貯金、NISA、住宅ローンの有無、配偶者の生活費、介護への備え、公的医療制度を一枚に並べてください。単に「県民共済を続けるか」ではなく、「家計全体で85歳以降をどう支えるか」という視点で整理すると、不要な保険料を抑えながら必要な安心を残しやすくなります。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    県民共済の65歳以上向け保障は手頃ですが、最長85歳まで、年齢による保障縮小、特約の終期を確認する必要があります。
  • 2
    2026年4月以降に一部特約が85歳まで延長されても、85歳以降の医療費、介護費、葬儀費は別に備える必要があります。
  • 3
    入院保障は日額だけでなく、病気入院の日数制限、退院後費用、高額療養費制度の対象外費用まで見ます。
  • 4
    死亡保障は高額な遺族生活費より、葬儀費や死後整理資金として必要額を考えると判断しやすくなります。
  • 5
    解約や乗り換えの前に、新しい保険へ加入できるか、保障開始まで空白がないかを必ず確認しましょう。

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