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【2026年9月更新】団信切れ対策:空白12年の備え額と見直し手順

更新:
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
執筆者山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
この記事の最新の更新
最終改良: 2026年9月12日
  • 2026年9月時点の年金・葬儀費用データ反映
  • 在職老齢年金65万円基準での働き方試算
  • 相談前チェック項目と保険の役割分担の整理
【2026年9月更新】団信切れ対策:空白12年の備え額と見直し手順
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完済後に保障が切れることを見落としていませんか

住宅ローンを完済すると、ローンに付いていた 団体信用生命保険(団信) は原則として役目を終えます。団信は「ローン残高を消すための保険」なので、完済後の生活費、介護費、葬儀費、配偶者の生活費まで自動的に守ってくれるものではありません。
2026年9月時点では、公的年金の増額改定、在職老齢年金の基準額引き上げ、住宅ローン金利への警戒感、葬儀費用をめぐる料金トラブルへの注意喚起が重なり、老後資金の前提を置き直す必要性が高まっています。
この記事では、団信が切れた後に生じやすい保障の空白を、家計・介護・葬儀・年金・住宅ローンの最新データから整理します。保険で備える部分と預貯金で持つ部分を分けて考えたい方に向けて、必要額の出し方と見直し手順をわかりやすく解説します。

まず押さえたい完済後の家計リスク

  • 1
    65歳以上の夫婦のみ無職世帯は、可処分所得22万2,462円に対して消費支出25万6,521円となり、月3万4,059円の不足が出ています。詳しくは(家計調査報告2024年 平均結果の概要)で確認できます。
  • 2
    介護にかかった費用は、一時費用が平均47.2万円、月々の費用が平均9.0万円、介護期間が平均55.0カ月です。(介護にはどれくらいの費用・期間がかかる?)の数値を使うと、平均的な総額目安は約542万円です。
  • 3
    2026年の葬儀費用は、全国平均96.73万円、一般葬122.01万円、家族葬96.39万円、直葬・火葬式49.56万円、一日葬74.43万円とされています。(第7回お葬式に関する全国調査(2026年))では、喪主の63.8%が事前準備をしていなかった点も示されています。
  • 4
    2026年度の公的年金は、基礎年金が前年度から1.9%、厚生年金の報酬比例部分が2.0%引き上げられました。(令和8年度の年金額改定についてお知らせします)では、老齢基礎年金満額は月70,608円、標準的な夫婦2人の厚生年金額は月237,279円と示されています。
  • 5
    2026年4月から在職老齢年金の支給停止調整額は月65万円に上がりました。働きながら年金を受け取りやすくなりましたが、就労収入をいつまで見込めるかは家庭ごとに確認が必要です。

空白期間は平均寿命までで6〜12年が目安

日本人の平均寿命は、男性81.09歳、女性87.13歳です。(令和6年簡易生命表の概況)を前提にすると、75歳で住宅ローンを完済した場合、平均寿命までの期間は男性で約6年、女性で約12年になります。
ただし、これはあくまで平均です。実際には90代まで暮らす方も少なくありません。団信切れ対策では、平均寿命までの 保障の空白 だけでなく、配偶者が長生きした場合の生活費、住まいの修繕費、介護が長期化した場合の費用も見ておくことが大切です。
特に配偶者が年下の場合は、片方が亡くなった後の年金額がどう変わるかも確認しましょう。夫婦2人の年金額をそのまま1人の生活費に使えるわけではなく、遺族厚生年金や自分の老齢年金との調整によって、世帯収入が下がる可能性があります。

預貯金が3,000万円あれば保険は不要ですか?

預貯金が3,000万円あります。団信が切れても、保険なしで乗り切れる気がします。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
3,000万円は大きな安心材料です。ただ、夫婦世帯の月3万4,059円の不足が12年続くと約490万円、介護費用の平均目安が約542万円、葬儀費用を100万〜120万円程度と置くと、合計で1,100万円前後を見込むことになります。さらに住宅修繕、物価上昇、長寿化が重なると取り崩しが早まる可能性があります。保険は全額を置き換えるものではなく、不足しやすい部分だけを補う使い方が現実的です。

介護費は平均だけでなく在宅と施設の差を見る

介護費用は平均値だけで判断しないことが大切です。生命保険文化センターの調査では、月々の介護費用は在宅が平均5.3万円、施設が平均13.8万円です。同じ「介護」でも、自宅でサービスを使うのか、施設利用が中心になるのかで必要額は大きく変わります。
また、2024年度の介護報酬改定では、在宅・施設サービス、処遇改善、医療と介護の連携など多くの項目が見直されました。制度の詳細は(令和6年度介護報酬改定について)に整理されています。2026年9月時点でも同ページにはQ&Aの追加が続いており、介護サービスの利用条件や加算の扱いは細かく更新されています。
自己負担は所得、要介護度、利用するサービス、住んでいる自治体によって変わります。親の介護経験だけを基準にせず、自分たちの地域で「在宅中心」「施設利用あり」の2パターンを試算しておくと安心です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
ローン返済中は家を守る保障、完済後は暮らしを守る保障へ。目的を切り替えるだけで、必要な保険はかなり絞れます。

必要保障額はこの式でざっくり見える化する

完済後の備えは、難しいシミュレーションから始めなくても大丈夫です。まずは次の式で 必要保障額 をざっくり出してみましょう。
必要保障額 = 生活費の不足額×想定年数 + 医療・介護費 + 葬儀等費用 − 預貯金 − 年金以外の見込み収入
たとえば、生活費不足を月3.4万円、空白期間を12年、介護費を約542万円、葬儀費を約100万〜120万円と置くと、生活費不足は約490万円、合計は約1,132万〜1,152万円です。ここから「老後用に使ってよい預貯金」や退職金、配偶者の収入、個人年金などを差し引きます。
ポイントは、預貯金を全額差し引かないことです。築年数が進んだ自宅の外壁・屋根・給湯器の修繕、車の買い替え、家電の故障、急な医療費などに備える現金は別枠で残しましょう。老後資金は「平均額で足りるか」ではなく、「予定外が重なっても家計が崩れないか」で見ておくのがおすすめです。

オンラインFP相談までの段取り

  • 1
    保険証券、住宅ローンの返済予定表、ねんきん定期便またはねんきんネットの画面を準備します。写真で共有できる資料があると確認が早くなります。
  • 2
    直近1年の家計収支、固定資産税、修繕費、車関連費、帰省費など、完済後も残る支出を書き出します。毎月の生活費だけでなく年払い費用も入れます。
  • 3
    介護費は在宅中心と施設利用ありの2パターン、葬儀費は100万円前後と家族が希望する形式の2パターンで置いてみます。
  • 4
    面談では、定期保険、収入保障保険、終身保険を同じ目的ごとに比較し、保険料と保障額のバランスを確認します。
  • 5
    提案を受けたらその場で決めず、預貯金で持つ部分、保険で移す部分、家族で話し合う部分に分けて整理します。

2026年は働きながら年金を受け取る前提も更新を

2026年4月から、働きながら老齢厚生年金を受け取る人の支給停止調整額は月65万円になっています。日本年金機構の(在職老齢年金制度が改正されました)では、賃金と老齢厚生年金の合計が65万円以下なら老齢厚生年金が全額支給されると説明されています。老齢基礎年金は、この調整の対象ではありません。
この変更により、60代後半以降も働く方は、以前より年金減額を気にせず収入を得やすくなりました。たとえば、賃金月46万円、老齢厚生年金月10万円なら、合計56万円で65万円以下となり、2026年4月以降は老齢厚生年金が全額支給される例が示されています。
ただし、就労収入を長期間あてにしすぎるのは注意が必要です。健康状態、勤務先の継続雇用、配偶者の介護、親の介護などで働き方は変わります。保険の必要額を出すときは、「70歳まで働く場合」「65歳で仕事を減らす場合」「予定より早く退職する場合」の3パターンを作ると、備えすぎ・備え不足の両方を避けやすくなります。

年金だけの予定ならどこまで保険で備えるべきですか?

退職後は年金収入だけになる予定です。保険は最小限にしたいのですが、どこまで残せばよいですか?
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
まず、毎月の不足額と一時費用を分けて考えましょう。生活費の不足は定期保険や収入保障保険で一定期間だけ薄くカバーし、葬儀費用や相続手続き中の当面資金は少額の終身保険で備える方法があります。すでに十分な預貯金があるなら、保険は不足分だけに絞るのが基本です。

保険は終身・定期・収入保障を役割で分ける

終身保険は一生涯の死亡保障を持てる一方、同じ保障額なら保険料は高めになりやすい商品です。葬儀費用や相続手続き中の当面資金など、いつ起きても必要になるお金に向いています。
定期保険は、10年、15年など一定期間だけ大きな保障を持つ保険です。完済後から平均寿命前後までの空白を埋める用途に合います。収入保障保険は、死亡時に年金形式で受け取る保険で、必要保障額が年々減っていく家庭と相性がよい場合があります。各商品の基本的な仕組みは(生命保険の基礎知識 STEP. 6 主な個人保険商品の種類)でも整理されています。
大切なのは、どれか一つを選ぶことではなく、役割を分けることです。葬儀費用は終身、空白期間の生活費は定期や収入保障、日々の支出は預貯金というように、目的ごとに置き場所を決めましょう。介護への不安が大きい場合は、民間介護保険や一時金型の保障も候補になりますが、公的介護保険でまかなえる範囲を確認してから検討するのが順番です。
山中 忠 (FP1級・証券外務員一種保持)
保険は不安を丸ごと買い取る道具ではなく、家計が耐えにくい部分だけを移す道具として使うと無駄が少なくなります。

住宅ローン金利の変化も老後設計に影響します

完済後の話とはいえ、現役時代の住宅ローン設計も老後資金に直結します。住宅金融支援機構の(住宅ローン利用者の実態調査(2026年1月調査))では、利用した金利タイプは変動型75.0%、固定期間選択型14.9%、全期間固定型10.1%でした。前回より変動型は4.0ポイント低下し、固定系の比率が上がっています。
同調査では、今後1年間で住宅ローン金利が上昇すると考える人が73.7%に上り、日本銀行の政策金利引き上げを受けて住宅ローン選択などに変化があった人も49.7%でした。さらに、変動型・固定期間選択型の利用者のうち、金利上昇時に返済額がどれくらい増えるかを「理解しているか少し不安」「よく理解していない」「全く理解していない」と答えた人は半数を超えています。
現役時代に返済負担が重くなると、老後の預貯金が予定より少なくなることがあります。団信切れ対策は、完済後だけを見るのではなく、完済までの貯蓄ペース、繰上返済のしすぎ、金利上昇時の家計余力まで含めて考えましょう。

葬儀費は金額だけでなく手配の流れも家族で共有する

団信切れ対策で見落とされやすいのが、葬儀費用と手続き費用です。2026年の葬儀調査では、喪主の63.8%が事前準備をしていなかったとされています。いざという時は、残された家族が短時間で葬儀社、式の形式、参列範囲、宗教者への対応、支払い方法を決めなければなりません。
また、国民生活センターは2026年6月に、葬儀サービスの料金トラブルについて注意を呼びかけています。(依然として多い葬儀サービスの料金トラブル)では、葬儀サービスに関する相談が年間900件前後で推移し、2025年度は917件だったこと、相談のうち「高価格・料金」に関する割合が52.6%だったことが示されています。
保険で葬儀費用を備える場合でも、「どの形式を希望するか」「見積書の明細を確認する人は誰か」「支払いに使う口座や保険金請求の連絡先はどこか」を家族で共有しておくと、残された人の負担を減らせます。保険金額は大きくしすぎず、100万円前後を起点に、希望する葬儀形式と地域相場に合わせて調整するのが現実的です。

今日できる小さな一歩

まずは、今の保険証券とねんきん定期便を手元に置き、「団信がなくなった後に、誰の生活費を、何年分、いくら守りたいか」を書き出してみてください。次に、介護費約542万円、葬儀費100万〜120万円、生活費不足の年数を入れて、ざっくり不足額を出します。
そのうえで、ほけんのAIの 無料オンラインFP相談 を使えば、AIで気軽に質問した後、有資格者のFPにオンラインで相談できます。LINEで日時を選べるため、電話予約が苦手な方でも進めやすく、保険だけでなく家計、住宅ローン、NISAなどの資産形成もあわせて整理できます。
相談は完全無料・全国対応で、スマホやパソコンから自宅で利用できます。保険証券や家計メモがあればスムーズですが、準備が十分でなくても相談できます。しつこい勧誘が不安な場合は、LINEで「イエローカード」と伝える仕組みも用意されています。まずは「今のままで足りるか」を確認するところから始めてみましょう。

まとめ:重要ポイント

  • 1
    団信は住宅ローン完済後に終了するため、完済後の生活費・介護費・葬儀費は別に備える必要があります。
  • 2
    75歳完済なら平均寿命までの空白は男性で約6年、女性で約12年が目安ですが、長生きや配偶者の生活費も見込むことが大切です。
  • 3
    生活費不足、介護費約542万円、葬儀費100万〜120万円を分けて試算すると、保険で補うべき金額が見えやすくなります。
  • 4
    2026年度の年金改定と在職老齢年金の月65万円基準を踏まえ、働く期間を複数パターンで考えると現実的です。
  • 5
    終身・定期・収入保障を役割で分け、預貯金と組み合わせることで、備えすぎを避けながら安心を確保できます。

ぜひ無料オンライン相談を

団信切れ対策は、保険だけでなく年金、住宅ローン、預貯金、介護費、葬儀費をまとめて見るほど精度が上がります。無料オンラインFP相談なら、自宅から保険証券やねんきん定期便を見ながら不足額を確認でき、複数の保険案も中立的に比較できます。時間や場所を選びにくい方でもLINEで日程を選べるため、まずは今の備えを棚卸しするところから始められます。

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